成人の頃、私は何をしていただろうか...。
あまり、憶えてないのは、思い出したくない証拠だ。
心情的には、成人の頃、わたくしはまだ、おしめをしていた。
蒙古斑がやっと取れたのは、つい、こないだ。
小学校を卒業しました、この春。
肉体年齢だけは、時間の法則により、容赦なく加算されていく。
単なる『おませさん♪』か、それとも、前世の記憶の片鱗を握りしめて生まれてきたのか、幼少の頃からおそろしく分別のついているお子さまがいる。
......残念ながら、わたくしは、それほど『おくて』ではなかったように記憶するが、前世のことなど、カケラも掴みきれずに、この世に放り出された感はいなめない。
“ココロの準備のないままに!” 右往左往していた。
“確固たるお手本も見あたらず!” 暗中模索の繰り返し。
“何が一体楽しいのか!”幸せさがしは、結局は自分の内で。
今やっと、「今生もあながち悪くないネ?」と、思えるようになってきた。
1日1回は、顔を見ることができたあなたが明日、巣立っていく。
1日1回は、失敗をしていたあなたは、今日も、指を詰めていた。
それでも、「今夜、ビリヤードに行く。」と、血豆のできた指先を見せながらにっこりほほえんでいた。
その、笑顔が、まぶしいな。
実感もないままに、可能性の福袋を握りしめていた二十歳。
時間が無尽蔵にあるように思えた二十歳。
自分だけは、『永遠に二十歳代のままでいられる』。
漠然と、根拠のない自信があった二十歳。
あなたは、これから、どんな人生を送っていくんだろう。
また、可愛い笑顔を見せてくださいな。
|