逗子発・おさんぽ日和
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 今年の四季観劇納め 『ひかりごけ』


今年の四季観劇納め(予定)で自由劇場『ひかりごけ』観劇。

ちょうど一ヶ月前に開場した自由劇場に入るのは今回が初めて。ちょっと見レストラン風の外観や2階から眺めるロビーの様子などがお洒落な感じで結構良い。
今回の席は舞台装置と照明目当てで2階1列目にしたのだけれどこの距離感もお芝居を見るには良い感じだ。

そして『ひかりごけ』観劇。
友人から「よくわからなかった」という話を聞いていて「どんなものだろう?」と思っていたが、終演後の感想は「皆はこれを観た後どう感じ何を思うのだろう」というものだった。

一幕の4人の駆引き・葛藤・心理状態の変化はとても興味深く(と言ってよいのかな)観た。現在の私達がおそらくは経験し得ないであろう「人肉を食う」という題材だけに、役者さんたちは何を思ってどのような気持ちを持って演じているのか。照明やシンプルな舞台装置との効果もあいまってゾクッと恐怖を感じながらの観劇だった。特に一幕の最後の辺りは。

一転しての二幕は改めて舞台装置(と照明)に目がいってしまった。「50年近くも前の舞台でこの発想は本当に斬新だったんだろうな」、そう思いつつ繰り返し耳に入ってくる台詞「我慢しています・・・」を聞いていた。そして私の二幕の解釈はあいまいに終わった。
心理劇・宗教的・哲学的等々さまざまな要素を持った作品だと思うのだけれど、最後はどのように解釈するのが適当なのだろうか?

帰りに地元の山内図書館に寄って武田泰淳氏の原作を読んでみた(以前読んだと思っていたら最初の部分だけだったことに気づいた^^;)。戯曲の部分に「船長−読者が考えうる限り悪相の男」「西川−美少年」,「一幕の船長と二幕の船長は別の俳優が望ましい」など観劇にあたって補足をしてくれるような説明があるのが面白い。しかしやはり最後はどう解釈すべきなのかよくわからないままだ。

万が一同じような状況下に置かれたら自分は4人のうち誰になるのだろう。「○○にはならない」と言い切れるか・・・。


#アルバム「旅の思い出」に先日の福岡訪問写真を載せました#

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