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2006年06月30日(金)
小ネタ

■『トーチソング・トリロジー』
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2006/11/20(月)〜12/7(木)
作:ハーヴェイ・ファイアステイン
上演台本・演出:鈴木勝秀
出演:篠井英介 橋本さとし 長谷川博己 奥貫薫 黒田勇樹 木内みどり
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おしゃー!来たーーーーー!!!!!
長谷川くんってアッカーマン版『BENT』でルディやったコだよね!

■「アンデルセン・プロジェクト」白井晃 in フランス 稽古場レポート
moguさんとこで教えてもらいました。あーそうだー、ルパージュさんアフタートークでちょこちょこ日本語話してたな。
「白井さんは、この作品を演じる初めてのプロフェッショナルの役者。これ迄演じたのは僕だけだからね。僕はこの作品を初めて客席から観ることが出来る。とても楽しみです」とも言っていた。あ、これは英語で話してました(笑)

■フィーゴ、サビオラ
新しいコの名前候補。丈夫そうだから。W杯の年にウチに来たんだねーと思い出せるから。
と言いつつフィーゴだと顔に傷が付きそうだし、サビオラだと契約終了されそうだし。
まあ気の迷いですよ…きっとまたジェイムズにするよ…

■デスクトップバトン
てのを受け取りましたよー新しいコがセッティング出来たらやりますね、しばしお待ちをー



2006年06月28日(水)
『アンデルセン・プロジェクト』ルパージュ版

『アンデルセン・プロジェクト』@世田谷パブリックシアター

ロベール・ルパージュ版から。日本語字幕付です。

面白かったー!しかし後ろの席で観たかったー!3列目ほぼ中央だったのですが、SePTは5列目辺り迄段差がないんですよね、座席…前の席に大柄な兄ちゃんが……み、見えない。中央が見えない(致命的)。“映像の魔術師”と言われるだけあり、映像と舞台上にいる生身の役者がシンクロして動くと言うトリッキーな演出がキモなので、前過ぎると全体像が見渡せない。2階席中央がベストなんではないかな、この演目を観るなら。

まあ仕方がない(涙)

しかしストーリーもとても興味深いもので。世界的に有名な作家・アンデルセンを、他者を通して浮かび上がらせる作品と言うか…引用されるアンデルセンの作品は『木の精ドリアーデ』『影法師』のふたつ。どちらも暗い、人間の醜さ恐ろしさを感じさせるものです。アンデルセン自身の性癖や抱えていたコンプレックスを描き、それを現代に生きる人物3人に照らし合わせるような構成でした。最後ああなるとは…厳しいーせつないー(泣)

ピーター・ガブリエルのステージを演出したことでも有名な方ですが、音楽にはヒップホップやテクノが主に使われていてちょっと意外でした。勿論ストーリーに沿ってのことで、引用にはきちんと意味があります。終演後のポストトークによると「ロックバンドのヴォーカルのような気持ちで演じている。ステージにいるのは僕ひとりだけど、バンドにはギターやキーボードを演奏する沢山のひとがいる。映像・照明のオペレーターやセットを動かすスタッフ、ステージの向こう側にいるひとたちと一緒に、チームでやっている意識が強い」とのこと。音楽に対して非常に意識的な印象を受けました。

映像とのタイミング等が少しでもズレると困るのでは?と言う萬斎さん(ポストトークの進行)の質問に「でも、実は毎回アドリブを入れてるんだよ。即興的な面は大事にしたい」とのこと。観ていた分にはズレは感じられなかったので、スタッフも阿吽の呼吸で操作しているんだろうなあと思いました。こういうとこもバンドみたい。

白井さんのヴァージョンのことを考えながら観た部分もあったのですが…ルパージュ版には日本語字幕が付いていましたが、実際には英語と仏語が使われています。ストーリーが展開する場所はパリ。カナダ・ケベック出身の作詞家フレデリックが妻に電話する時は英語。パリ・オペラ座のディレクター、アルノーは仏語。欧州で仕事を認められたいとの思いを抱いているフレデリックが、異国へ来て母国語ではない言葉を話す、と言う面白みも感じたので、全てを日本語台詞に翻訳した場合、この部分の機微はなくなると予想されます。他の部分を拡大するのか、違う側面から“stranger”を描くのか。どうなるかな。

あとあれだけ下ネタ(多い。ここも字幕ならではの笑いが出ていましたが、実際日本語で言われると観客のレスポンスが変わりそう)を言う白井さんやヒップホップファッションの白井さんやクラブで踊る白井さんが観られるのか…こ、これは新境地になるやも知れません。楽しみです。

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■ソフバ
え、ソフトバレエじゃないの!?ソフトバンクなの!?(世代差)



2006年06月27日(火)
ジェイムズと新しいコのはなし、とか

■日曜日
新しいコを買いに電気屋巡り。今回ブックにしてみようかと見て回ったら、軒並みCPUがIntelCoreだ。これはちょっと不安だ…イマイチ信用出来ない…DTPでトラブル出てるって言うし。いずれはこっちにもDTPソフト入れるかも知れないし。と言う訳で、ひと世代前のものを探し当てました。iBook G4

■そしたら
もう展示分しかないってことで、割り引きしてくれた。ラッキー。お店のひともすごくいいひとで。手続きに奔走してる間にスニーカーのひもがほどけていた。なのに走り回っていた。支店迄いろいろとりに行ってくれたり。そっちに行く用事があったので「引き取りに行きますよー」と言ったのに「いや、それは!」と走って行ってくれた…しかも美人だった…ありがとうありがとう

■そんで
連れて帰ってきて、なんとなくジェイムズを触ってみたら…起きたよ!
あーこれって新しいねこを家に連れて来たら先住ねこがやたら甘えて来たり家出したりする法則?うわーせつない!せつないよ!

■でも
一瞬だった…。また眠りについてしまいましたよ…。やー捨てるのしのびないよー(泣)

■うーん
新しいコの名前どうすっかなー(つけるんかい)いい声で働き者と言えば誰だ。ジェイムズか(またか)

■広末涼子浄化計画
そんなにファンと言う訳ではないんだけど、これの広告展開がすごい好きと言うか気になって。ポスター観るとドキドキするし(「こ、こんなの街に張ってよかとですか!」と言う狼狽)CMも気になる…あの血管が透けそうな肌の色味とか…。
あんまり気になるのでスタッフクレジットを見てみた。カメラ=佐内正史、ナレーション=ビッケだった。なるー!

■サッカーのどうでもいい話
デコって卓球とノエル兄貴をたしたような顔だなあ。フィーゴの頭突きが素敵過ぎた。イエロー16枚は面白過ぎた。いやでも次はイングランドとなんだよね…き、厳しい。デコが出られないのも厳しい。
そしてイタリア VS オーストラリア戦を観て、好きなおかずは先に食べた方がいいと思った…いつ何が起こるかわからんよ……

■『パイドパイパー』6 浅田寅ヲ
ぎょえー、こ、こんな終わり方!
小春生きてるし!あっくん髪黒くなってるし!夏比古の目って治ったの?
な、謎が多過ぎる…ある意味続編を描けるような余白を残したとも言える…。
あ、あとここのモチーフ絶対トゥールだ!と思ったとこがあった。画といい台詞といい。
1巻からまた読みなおそう…

■『バガボンド』23 井上雄彦
い、一緒に住んでるーーーーー!!!!!
カラーの色味がまた変わってきた気がする

■『暴れん坊本屋さん』2 久世番子
そうそう付録が多い雑誌発売日は手が切り傷だらけになりましたわ…図書券であめだま買っておつりを現金でくれと言うガキもいましたわ…(書店バイト経験者)



2006年06月24日(土)
『第32進海丸』とか

■ほーら
また手癖で書いたぞーダメだなあ自分!「嘘っぱち」でも、その家庭に灯る明かりは暖かいオレンジ色で、それを見て涙を流す他人がいる、って方に持って行くのがすごいんだよ赤堀さん!きれいごとじゃなくてな!「ウォシュレットがあるファミレスだからジョナサンが好き」なんて日記に書くひとなのにすごいよ!

■そうそう
『恋の片道切符』の上演台本購入。テキストで読んでもやっぱり面白いわ…

■物販と言えば
DCPRGのライヴ後にゴセッキーの『アイアンマウンテン王国』買ったんだ。DCPRGの楽曲をカシオトーンとリコーダーで再現した、¥500のHi-Doiカセット。ハイドイじゃないよ、ヒドイと読みます。ヒドい音源だからだそうです(笑)今回分売り切ったら再ダビングしません!とのことだったので勢いで…ウチカセットデッキ壊れてるのに…。
まあいつかどっかで再生出来るようにしよう。あのピコピコミラーボールズが聴きたいもんね

■ジェイムズ
本当にもう起きなくなった…な、泣ける。もうダメだってな状態になってから1年近くもったよ、偉いコだ。7歳。ウチに初めて来たMacでした。キーボードもマウスも何度か交換しててキメラみたいになっていたけどいいコだった…よく働いてくれた!ありがとね!(泣)

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『第32進海丸』@東京グローブ座

面白かった!裕美さんと蓬莱さんのタッグはこれから名物になるかもと思わせられる程、相性がいいように感じました。キャスト陣もいい!各キャラクターの造形もしっかりしている。皆巧いし。大鷹さん、阿南さん、大石さんは毎回安心して観ていられる、いい意味で。

状況に振り回される三宅くん、と言う設定が面白かったです。寂しがり屋で意地っぱりでって性格も妙に合っているような感じ。本当の性格とかは知らないですが。マリリンマンソンのTシャツ着てました(笑)

土佐の話なので思いっきり土佐弁で、序盤台詞が聞き取れても意味が判らない箇所があったのが惜しい。でもこれは仕方ないか。途中宮崎の漁師が出てくるのですが、こちらの宮崎弁はするする入った(笑)自分宮崎出身なもので。

大鷹さんの標準語や、コロナの飲み方とか(笑)の違いも効果的だったなー。

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ジェイムズショックで半ばぼんやり観たのが残念です…。てか、ジェイムズの中にいるがぶりえる(ポスペ)もOS8.5(笑)で動かしてたから新しいMacには入れられないのね。OS Xでまたポスペを設定してもそのがぶりえるは別人だ!これもショックだ…。

※と言う訳でポスペしばらく使えないので、メールはYahooの方にお願いしまっす。



2006年06月23日(金)
『蛇』

『蛇』@青年座劇場

こっそり赤堀雅秋月間です。ええ、こっそり。今回は脚本部門。赤堀さんの名前だけでチケットとりまして、他のスタッフ、キャストは殆どが初見、情報も入れずに観ました。

いやもう隙がない…すごい。ワンセンテンスたりともスルー出来るところがない。早起き(ええ日本戦も観ていますよ…)だったので開演前は眠くて眠くてあかん寝るかもと思っていたのに、始まったらシャッキーンでした。

そして老舗劇団の強靱っぷりを見せつけられた。まず出演者の年齢層の広さ。昭和30年代に入団のひともいる。そして皆演技がしっかりしている。今回の脚本で扱う三世代同居、婿養子、介護、ひきこもり、前衛を気取っているのに大島渚の名前しか出せない映画監督の卵。そして意外にも緩衝剤になったのは、いちばん激しい気性に見えた次女。この幅広いキャスティングを、派手なメイク等使わず自然な姿で、台詞にも出て来るような“技術”で魅せる。

前衛云々の台詞は、赤堀さんが青年座に持っている印象かも知れない。さりげないメッセージかも知れない。

お父さんの名前に反応されたカメラマンの微妙な表情や、「私はやらせてもらえなかった」のに、「夜中の2時でも、明け方の4時でも」呼び出してくださいと言う医師。優しい顔をして実はいちばん残酷な隣の夫。多分全部を知っていて「嘘っぱちでもいいじゃない」と言う店主。序盤で唄われた時には気付かなかったひょっこりひょうたん島の歌詞の意味。

全てに意味がある。それが全て会話の台詞になっている。

先週『ヴァージニア・ウルフ〜』を観たあと「普通の家族って何だろねー」と話してたんですが、あんまり突っ込んで話すと暗い森に入るので、茶化しているうちに「麦茶に砂糖入れるとこあるよ!」とか話してて、それが出てきたんでちょっとウケた。

で、普通の家なんかない=皆普通じゃないんだったら、それって普通じゃない?と言うワケの判らない答えが出ました(笑)それでいいじゃんね。

多分今度の日曜日、飯田橋に勤めているOLはやってくる。妻は家に残る。生活は続く、それが嘘っぱちでも。

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もっといろいろ書きたいんだけど、ウチのジェイムズ(Mac)が本当にお別れっぽい…30分使ってると落ちる…いやー!がんばってジェイムズ!と言う訳でそろそろリミットです。後日だらだら書き足して行くと思います…。



2006年06月22日(木)
シブヤでDCPRG

DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN@CLUB QUATTRO

のんびり出掛けて面影ラッキーホールを逃す。観たかった…。サイプレス上野とロベルト吉野がアウェーで奮闘中でした。

21:20くらいからDCPRGスタート。略式とのことだったけど、「怒られる!」と言いつつ延長してやってくれました。終了22:50。

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01. 新曲(これで50分くらい?CATCH22もまざってたような)
02. 構造1
03. PLAYMATE AT HANOI

encore
04. 構造5(略式)
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て感じだったかな、多分。多分です。新曲がもー算数ー!な感じで考え過ぎて踊れなかった(笑)最初12拍でひとまわりとして数えてて、どこで割ればいいかなーと聴いてたんですが、わ、わかんねー!16拍で数えれば良かったかな。

栗原さんのベースがすごい格好いいです。ひたすら繰り返しなんで端から見ると頭おかしくなりそうなんですが、プレイヤー本人にはグルーヴが備わっているのでズレが起こることがない。

自分のいた場所の音の返りがイマイチで、タイセイさんの音が聴こえづらかった。ソロの時は通っていたけど、ホーンが一斉に鳴らすと全く聴こえない。うえー残念だよー。700人くらいは入れていたようでもうぎゅうぎゅう、場所移動出来なかったんだよー。

面白かったけど180minセットに慣れているとやはり短い…と言うか、あったまってきた!と思った途端に終わっちゃう。来月のフルセットが楽しみですよー。

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どうでもいいが津上さんがごっそりゴマ塩頭になっていて驚いた…1月に見た時はそんなことなかったのに!「研太さんに白髪が…」「あっやっぱりそうだよね!気のせいかなと思ったけどあの頭!」「何で!?何かあった!?」「もう研太くんなんて呼べないよ!」とあわあわ言いました。どこを見てる。

そんで古澤良治郎さんの話になった。「『俺が死んでも誰も泣かねえよ』とか言ってたよ!泣くよ!」「還暦くらいだっけ?まだ若いって!」「若いよ!でも古澤さんが還暦なら、研太さんももういくつだ…未だに若い衆って思っちゃうけど、今日見て、いやもう中堅どころか重鎮?ベテラン?」「…そりゃウチらも歳とりますよ……」「………」



2006年06月21日(水)
小ネタいろいろ

■最近ビックリしたこと
にゃむさんちのサトウさん(ねこ)がメスだったこと。4年近くもオスだと思っていた。バットマンみたいな柄で格好いいんだよー

■最近気付いたこと
ミラ・ジョヴォヴィッチってシベリアンハスキーに似てる。と思ったらこの映画がすごい!でも指摘されていた。髪黒くするとテキメンに似るね〜

■最近気になっているもの
特集「脇役列伝」@新文芸坐
岸田森さんの回があるんだけど、その日『アンデルセン・プロジェクト』だ…何で一緒の日なんだ…

■と言えば
『ヒストリー・オブ・バイオレンス』『クラッシュ』
て並ぶとどっちもクローネンバーグって思うよね(笑)ワザとか!ワザとなのか!
まあ公開期間近かったですからね

■それなりに
観てますW杯。今回はサビオラくんが活躍してて嬉しいな〜。オーウェン帰っちゃって残念。ポルトガルが決勝トーナメント進出で嬉しい

■で
サッカー後にいろいろ切り換えててたまたま観た『アキハバラ@DEEP』、MIOさんオススメだったんだけど確かに面白かった。河原総代脚本×大根さん演出ですよ!何げにキャストも濃い。北村一輝さんのシャアコスプレのシーンを逃したのが残念だ!絶対似合うよ北村さんなら…観たかった……

■Sス子マスターと
『ジャケット』と『ジェイコブス・ラダー』が似てるって話をしてたんだけど、『ジャケット』監督のジョン・メイブリーは以前撮った『愛の悪魔 ―フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』でベイコンを描いていて、『ジェイコブス・ラダー』の美術はベイコンの絵画がモチーフとのこと。そ、そうだったのか!『ジェイコブス・ラダー』観直してみよう…。
で、その美術プランに関しての記事を送ってきてくれました。有難うございます!
そんで、そうそう指摘されて思った『カッコーの巣の上で』プラス『12モンキーズ』、『ブレードランナー』ですね、確かに。あと自分の最期が判らなかったってとこは『デッド・ゾーン』が連想されますねー。
あーもいっかいくらい映画館で観たかったよ『ジャケット』。DVDには特典映像沢山つけてくれー、すんごいカットしたらしいからな!そのカットがまた深読み出来ていい効果だったんだろうけど

■で、それに
ウルトラマン関連の記事が同封されていた(笑)
最近のウルトラマン(メビウス)はビルを壊して怒られたりするんだって…そしてコスモスはいい怪獣を保護区に連れて行く心優しいウルトラマンらしいよ!平成のウルトラマンも気になるところです

■水面下で
ウルトラマン学習は続けていますよ…ふふふ…



2006年06月20日(火)
『ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?』補足+α

えーと一応書いとくぞ、忘れる前に。ほぼ自分用なので不親切でぐるぐるしてます(それはいつもか)ご容赦を。

・訳がポップ!
新訳の『動物園物語』を観た時にも思ったことだけど、鳴海四郎さんの訳でガッツリ読んでいるので序盤困惑
・が、そこは役者陣の巧さであっと言う間に気にならなくなった

・その役者陣の台詞回しの巧さなんですが
・以前鈴木裕美さんと堤真一さんが「日本人は親しくなればなる程お互いの名前を呼ばなくなる、『おい』とか『ねえ』になる」「英語圏のひとは逆で、デヴィッド・ルヴォーには『名前を呼ぶことが重要なんだ』と言われた」と指摘してた
・今回の翻訳はそこらへんカッチリ原書通りのようで、名前を呼び合うところがとても多い
・なのに“翻訳ものの上演”って意識することが殆どなかった…自然なんですよ
・役者さんの巧さも勿論なんですが、ちょっとした語尾のひっかかりや揚げ足をとる感じは、ケラさんの演出もきっちり入っているように思われました
・翻訳ものの演出が初とは思えない、流石…

・で、その演出
・おおう、この話で希望が残ったのを初めて観たよ…
・と言うか、戯曲でも映画でも「あーこの夫婦もうダメだ、両方とも」と思ったんだけど
・今回初めて「それでも何とかやっていくかも知れないな…」と思った
・逆に言えば「そうでもしないと生きていけない」ってことにもなるけど
・ハネーはこどもを産むかも知れないな
・マーサはどうするだろう。ねこでも飼う?
・しっかし
・『動物園物語』がそうだったけど、どうぶつ飼うとその家庭は崩壊するんだよなー(泣)
・つうかどうぶつが愛情の対象に介入すると危険なのよ…『山羊』みたいなことが起こるからな!(怖)
・いやそれ以前にあの家で何かを育てられるとは思えない…
・それでもあのふたりは生きていかなきゃなんない
・で、それが不毛かと言うと
・そうでもない
・と思わせられたことにビックリ

・具象の美術、客席と地続きのステージは面白かった
・が、地続きなので当然ステージが低い。後ろの席からは見えない箇所が結構あった
・役者さんの腰から下が全然見えなくなったり
・まあそれが覗き見感覚を助長させ、嫌〜な感じがしてよかったと言えばよかった
・ゆっくりな暗転、照明の色味もよかったなー。暖色なのに全然家庭的な暖かみが感じられない。寒々しい
・ホワイトノイズや犬の鳴き声もさりげなく、時々「気のせい?」と思ってしまうほど密やか
・でも夜中の音って、結構聞こえてるものなんだよね…外の音が聞こえるってことは中の音も外に聞こえてる訳で
・あの家の中で何が起こっているのか近所のひとは皆知ってる
・それでもあの夫婦はあの家にいるし、近所のひともそのままにしておく
・ま、そう思うと“普通の”家庭なんてないに等しいわな
・と思えば気が楽です
・それがいいか悪いかはですね〜、ふふふふふ(笑)

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■いやマジで東京でもやってくださいおねがいします
『レディ・マクベス』参加の水谷浩章さんの日記に、リハと公演の様子が書かれています→Sound Diary
坪口昌恭さんとこにもちょろっと→Live Information
えーグランドピアノだったんだ!うあー観たいよー!

■ああっ
そうだ明後日DCPRGだった!忘れてた危ない!



2006年06月18日(日)
『バレエ・フォー・ライフ』

モーリス・ベジャール・バレエ団『バレエ・フォー・ライフ』@ゆうぽうと簡易保険ホール

『ヴァージニア・ウルフ〜』の毒気にあてられたまま(毒気かい)、マスターにつれられてバレエです。クィーンの曲にのせて踊りまくります。バレエの型はしっかりあるけど、トウシューズを履いて踊るシーンは1〜2パートだし、小道具も多いし、衣裳もコンテンポラリーダンスの趣。クィーンだけでなくモーツァルトの曲も入ってたな。

台詞もあったし、照明も随分凝っている。終盤は映像演出もあり、在りし日のジョルジュ・ドンが映し出された。そう、このプログラムはジョルジュとフレディ・マーキュリーに捧げられたものだ。1991年11月24日にフレディが、翌年の11月30日にジョルジュが。ふたりとも享年45歳。AIDSで亡くなっている。

死体安置所のようなシーンで始まる。死体が起き上がり、踊り始める。どのシーンにも死の影が漂っている。それでもダンサーの跳躍はエネルギーに満ちている。ここは肉感的なダンサーが多い(いや一般層から見れば皆ほっそいんですけど!)ので色気がありますよね…曲線がとても綺麗。セクシュアルな表現が映える。これがないとプログラムそのものの意味が変わってしまう。

ベジャールも来日予定だったのですが、ドクターストップがかかったとのことで欠席。大丈夫かな、もう結構な歳だし。カーテンコールの「SHOW MUST GO ON」で、フレディのように拳を突き上げるシーンを観たかったな。「ベジャール来てないけど、ここどうするんだろう」と言っていたマスターが、出てきたセンターのダンサーを観て「うわっ」となっていた。終演後に訊いたところ、ジル・ロマンだったとのこと。ベジャールのもとで副芸術監督を務めている、ジョルジュの存命中からカンパニーにいる唯一のダンサーだそうです。今夏のバレエ・ガラにも来日予定とのこと。

ロビーにはフレディ・マーキュリー基金のコーナーがあった。

ポップスやロックで踊るバレエも面白いな。プティの『ピンク・フロイド・バレエ』『デューク・エリントン・バレエ』ってのもあるんだよな、気になる。



2006年06月17日(土)
『ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?』

『ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?』@シアターコクーン

演出、役者陣、翻訳、いろいろ思うところはありますが(いい意味で。いい意味しかない)うーんと今回は電波な反射感想書きますね。数日経ったら落ち着いて具体的に何か書くかも知れない。書けるといいな。

愛すべき劇作家、エドワード・オールビー。彼は愛についてしか書かない。対象は、ひとだったり山羊だったり犬だったり。愛が届かない場合は?

殺してしまえ。行為そのものでもいい、頭の中でもいい。その行為が対象に向かうか、自分に向くか。違いはそれくらい。

私は怖い。私は怖い。マーサは呟く。ジョージは、これからはきっといいことがあると言う。“あたしたちのこども”ジムは何処にいる?ハネーのしぼんだお腹の中身は何処へ行った?ニックは何を解って「そういうことだったのか」と言った?事実は何処にある?

3幕で繰り広げられるパワーゲーム。消耗、幻滅、苛立ち、そうして顔を出す悲劇と喜劇。真実を見付けることは出来る。事実はそこになくても。

私は怖い。私は怖い。

傑作。

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■そう言えば
『MYTH』でこれのネタバレ台詞ありましたよね…観る予定で「えー!」と思ったひと、いたのでは(笑)結構衝撃的な展開部分をさらっとにゃきゃやまさんがバラしていた

■ザズゥシアター『古謡』
『ヴァージニア・ウルフなんてこわくない?』のモチーフがあった。彼は何故歴史学者なのか?訪問した若い彼は、何故生物学者なのか?「私は歴史を作れない。研究するだけなんだ」

■劇場入る前に
クアトロ前を通ったら、今日のライヴはケラ&シンセサイザーズだった。じゃあケラさん、今夜はコクーンへは来なかったかな?終演後に顔出したりしたのかしら(笑)



2006年06月15日(木)
『キャッチボール』

『キャッチボール』@シアターN 2

浜田省吾さんのヴィデオクリップから生まれたショートフィルム2本を上映する『TWO LOVE』。そのうちの1本『キャッチボール』を観てきました。橋本監督、水橋くん、眞島くん、BOBAさんのトークイヴェント付き。そう、キャストが豪華なのですよー。

PVを撮ったことがなかったと言う橋本監督は、「映画畑の自分に依頼が来たのだから」と、「まず脚本を書いた。映画を撮るように撮った」そうです。それが40数分のストーリーになり、PV用に4分程に編集したとのこと。浜田さんやスタッフの評判はとてもよかったそうですが、「ストーリーを追ってしまって、歌詞が頭に入ってこない」と言われ(笑)歌詞を字幕で入れることにしたそうです。

単身赴任のおとーさんちに遊びに行く兄弟の話。家に地図を忘れ、駅のトイレにリュックを忘れ、そのリュックの中に切符が入っていて到着駅から出られず、やっと出られたら家にはおとーさんがいない。おとーさんは仕事のトラブルで休日出勤中。

子役ちゃんがすんごいかわいかった〜。うわーそれアドリブ?と思った箇所が沢山あったのですが、監督によると「あれは全部芝居。『赤い色好き?』『好きな食べ物は?』とこどもたちに話を聞いて、台詞を作っていった」。こどもたちが言い慣れている言葉を使わせる演出も巧いなあと思った。本当にアドリブかと思う程自然なやりとり。子役ちゃんたちもプロだね!メイキングも上映されたのですが、かなり細かいところ迄演出が入っていました。JRは構内での撮影料がとても高い!上に時間制減も厳しい!そうで、事前にリハーサルを徹底的に詰めて、NGを出さないように努めたそうです。

大人さんチームも手練な役者さん揃い。おとーさん役は時任三郎さん。おとーさんの部下が眞島くん、おとーさんが休日出勤しなければならない状況を作ったのが水橋くん(笑)、おとーさんが頭を下げに行くライバル会社のひとが吹越さん、駅から出られない兄弟に声をかける駅員さんがBOBAさん。おえーい映画だー!森下さんも出演していたんだけど、編集でカットされてしまったそうです(涙)

水橋くんは単語でしかものを喋らなかった…せっかくNHKのドラマに出演中なんだから、タイトルくらい言いなさいよー!撮影後、新潟の面白スナックに行ったとか、上映ツアーで物販をしたのに誰も出演者と気付いてくれなかったとか(笑)そんな話をしてました。眞島くんは「南京縛り(トラックに荷物を積む時の縛り方)が覚えられなかったので、あのシーンは吹越さんが縛ることになった」そーです。メイキングで吹越さんが縛るとこ、口開けて見入ってました(大笑)BOBAさんは元国鉄職員。「線路管理だったので駅で女子高生と知り合うような機会がなかった。今回構内駅員の役で、あの時の願いがかなった気がした」と言ってました(笑)

最近ヴィデオクリップを映画畑の役者さんやスタッフが手掛けることが増えてきたような。珍しいことではないけど、それが発展して映画館で上映されるってのは嬉しいもんですね。山崎まさやんの新しいクリップにもおーもりくんが参加しているようなので楽しみです。

久々にチームジョニーの方々にも会えて嬉しかった!また何かイヴェントあるといいですね。



2006年06月13日(火)
『THE LONG SEASON REVUE』梅田ヴァージョン

『THE LONG SEASON REVUE』梅田ヴァージョン@アミューズCQN シアター2

渋谷に着いたらまた雨が降っていた…うわー4分の4。でも終映後には止んでいた。ちょっとホッとした。

1週間限定上映の梅田ヴァージョン。けっっっこう違ってました。収録曲も違うし、同じ曲でもテイクが違ったり唄ってるひとが違ったり。カメラアングルも違うものがあった。イメージ映像は、減ってはいたけど増えてはいない。谷中のポエムが違うものになってたな。佐藤くんがいる映像も違うものが入っていた。

アンコールも違った…「チャンス」。こだまさんが出てきた…もうダメ、ガン泣き。あーもういい加減こんな自分が気味悪い。

何となく梅田ver.の方が、ライヴ映像が多かったような気がする…曲も長い感じ。臨場感がある。ちょっと腰が浮きそうになったもんね…こだまさんが出てきた時なんか、「おおお!」とか言っちゃったよ。でもMIOさんも他のひともどよめいてたからいいんだ…。

ああ何で1週間限定なんだー。

両方観られてよかった。cinephilieさん有難うございました、メール貰わなかったらきっと逃してたー。

きたはらさん(名指し)、時間が時間ですから行きづらいですよね…。近いうちにDVD化されると思いますので、その時は是非。両ヴァージョン収録されるといいな。

と思っていたら、岐阜での上映はまたヴァージョン違うそうだ。もう全部入れてくれ!最後のオマケ映像も!

そうそう、梅田ver.のオマケ映像では、コルネット吹いてる佐藤くんが観られたよ>トオチャン(名指し)



2006年06月12日(月)
JAMIE CULLUM JAPAN TOUR 2006+ジョナさん…

JAMIE CULLUM JAPAN TOUR 2006@CLUB QUATTRO

フェスやショウケースでの来日はあったけど、単独公演は初。待望です。いやあ…す、すごくよかった…。全身音楽家がそこにはいましたよ…。

第一印象はやはり「ち、ちっちゃ!」。1曲目からもうグランドピアノの上に飛び乗って唄ってたんだけど、ピアノの上に立っていながら、あのそんなに高くないクアトロの天井に届きません(笑)か、かわいい…失礼…でもかわいい……。その日本で買ったって言うTシャツもレディースだろう…。

でも手は大きかったな、ピアニストの手だ。

新譜中心、カヴァーも満載。あらゆる曲のフレーズを、メインの曲の中にどんどん織り込んで行く。カニエ・ウェスト(確か)やジミヘンも挟んでた。リズムもキーも歌詞もどんどん変えるのね。1曲の流れの中に、3〜4曲の要素が入っているのはザラ。クインテット編成でしたが、エレピやパーカッションも兼任のメンバーがいて、皆で楽器をとっかえひっかえ。

よく喋る。どんどん脱ぐ(笑・つうかそんなに厚着してたんかと)。飛び跳ねる。ピアノを離れてハンドマイクで唄うこともしばしば。フロアに降りて(!)唄うと姿が全く見えなくなる(ちっちゃ!)。客いじりも多い。2ブロックに分けて合唱させたり。「イングランドはオウンゴールでえ」としょげながらも、日本戦は今日だね!あとで会おう(スポーツバーとかでってことかな)!とオレオレ♪唄ってくれたり。ジェイムズ・ブラントには負けないぞう!(かわいい…)とギター弾きながら「LONDON SKIES」唄ったり。

それが全く嫌味にならないんだよね…巻き込みっぷりが。ひとなつこい。なのにライヴの流れがだらけない。

どこもハイライトだったんだけど、鳥肌がたったのは「SEVEN NATION ARMY」。ピアノの横の機材をいじり出して、待ち切れない客が騒ぎ出したところ「シーッ」。マイクに手拍子と自前の声でビートを入れている。その場でそれをループ、続いてヴォーカル入れ。3度ずつキーを上げて3重唱に。それをまたループさせてピアノに戻り唄い出した。ど・わ!フロアがどよめきましたよ…。しかもそれがこけおどしにならない。鬼のように歌は巧いし(ピッチのゆらぎも自由自在)、リズム感も抜群。

続いて「HIGH AND DRY」。いやもうたまらん…涙出た…。

「SEVEN NATION ARMY」と「HIGH AND DRY」。どちらもカヴァーなんですが(ホワイトストライプスとレディオヘッド)、オリジナルを凌駕する程…いや、凌駕って言うのとは違うな…何て言えばいいかな……オリジナル曲の素晴らしさを違うアプローチで引き出して、なおかつリアレンジとしてもひっじょーに優れている。そして低音・ハスキーな声でこの曲たちが唄われると、新しい発見がある。トムもジャックも声高めだからね。歌詞がまた違った意味に聴こえたり…。

もうこの曲はジェイミーのものだよ、と言ってもおかしくないくらい。こういうカヴァーを聴くと、簡単にカヴァーとか言うな、それはコピーだろう!と言いたくなる曲の多いこと。勿論愛情に溢れたいいコピーもあるけどね。

変幻自在を絵に描いたような140分でした。

客層は広かった〜。サッカー日本代表ユニを着ているひともちらほら。時間が被らなくてよかったね(試合については何も言うまい…)。そして高泉淳子さんがいらしてました。で、思い出した。昨年『ア・ラ・カルト』で唄った「I COULD HAVE DANCED ALL NIGHT」はジェイミーのヴァージョンだった。聴いてるんだなー。ちょっと嬉しかった。あとSOILのメンバーが揃って来てました。出口に社長と元晴と丈青がかたまって立ってたんでビビッた(笑)

12月に再来日が決まっているとのこと。今度はAX!広くなるな。しかし今回クアトロで観られてよかった。マイクを通さない声、PAを通さないピアノを直に感じられる場面が沢山あった。本当によかった。

■おまけ
あのじさんに教えてもらった、オフィにアップされていた日本での画像。ちっちゃー!(大笑)まあ相手がウルトラマンですからね…

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■LETTER FROM JD(NEWSんとこ)
KoRnJapan.comさんの方に邦訳が出ています…シャレにならん。一刻も早く回復しますように。でも無理はしないで



2006年06月11日(日)
高校生バトン

みやちゃんから受け取りました。17歳バトン同様ここらへんの私の回答はおっもしろくないぞー。

1)部活動は何をしていましたか?
帰宅部。あ、3年になってから進学用に美術部だ

2)委員会には入ってましたか?何委員でしたか?
入ってなかったと思う(憶えてない)

3)高校時代、友人の数の男女比はどうでしたか?
半々

4)放課後はどのように過ごしていましたか?
憶えてないなー。3年になってからはひたすら絵描いてた

5)放課後、何回呼び出しをくらいましたか?
一桁だったかと

6)アルバイトはしてましたか?
バイト禁止だったんでやってない。バレたら停学

7)進路相談は順調でしたか?
3年になっていきなり変えたんで周りには呆れられた

8)文系、理系、どちらでしたか?
文系

9)高校時代の良い思い出は?
ないなー

10)高校時代の悪い思い出は?
ないなーつうか憶えてない

11)高校生のイメージは?
昭和。あ、これは自分の学年がだね。受験シーズン直前に終わったもんねー昭和が

12)あなたにとって高校時代とはなんでしたか?
憶えてないんだけど、おかげで今仕事やれてるな。感謝感謝

13)高校生時代に戻ってもらう人を5人 。
面白い高校時代を送った方が受け取ってくださいなー



2006年06月10日(土)
本2冊

■『天使の緊縛 ―藤野一友=中川彩子作品集』
菊地さんの本に出てきそうなタイトルだな(笑)あれは『天使の弁当』だったか。
『MYTH』の後に『ヴァリス』を再読していて、そういやこの本のカヴァー画すっごいインパクトあったんだよな、当時はネットも普及してなかったし突っ込んで調べられなかったけど、この絵を描いたひとの作品集とか出てるのかなーとふと思い立って検索してみた。
あった。2002年初版…最近じゃねーか!
藤野一友の画家活動はたったの15年。中川彩子名義で描いていたSM雑誌の挿画を含めても、残された絵はそんなに多くはない。日本で出版されたディック作品のカヴァー画に多く採用されているので、認知度は高い筈だ。それでもまとめるのに随分時間がかかっんだなあ。
劣化が早い作品が多いそうだ。厚塗りが多いので、ひび割れが起こりやすい。作品集が出てよかった!
気味は悪いが魅力的。グロと思うかシュールと思うかは観るひと次第。あ、でも18禁じゃなかったよ。Amazonて18禁の書籍はわざわざ「外から見て判らないように梱包して発送します」って注意書きがあるのね(笑)

■『東京大学のアルバート・アイラー ―東大ジャズ講義録・キーワード編』菊地成孔・大谷能生
通称「赤アイラー」。昨年出た『〜歴史編』(青アイラー)の続編です。後期分で、ゲスト講師も招いています。
流石に難しくなったー。特に最後の濱瀬さんの講義は言ってることがさっぱり解らなかった(巻末のコラムで何とかフォロー。それでもよく解ってないな)!うがー。
しかし菊地さんは、こういう難しい内容を面白く話すのが巧いなあとつくづく思った…知識を他者に伝えるのにはどうすればいいかってのを、本人どこ迄意識してるかは判らないけど、とにかく面白く読めるってのがすごいな。
何年かして、もちっとここらへんのことが理解出来るようになって再読してみよう。多分その時は「こんなややこしいことをこんなに解りやすくかつ笑える講義にしてたんだ!」てのを改めて思い知るのではないかと。精進します。
それにしても大友さんのゲストの回が面白過ぎた。大部分が自粛としてカットされていた80年代フリージャズ業界の恐ろしい話が気になる。40年後くらいにならないと書けないらしいよ(笑)



2006年06月09日(金)
『散歩する侵略者』

G-up presents vol.4『散歩する侵略者』@新宿スペース107

実は今月は赤堀雅秋月間なのです、こっそり。こっそりかい。まずは演出のこれから拝見。

んがっ。

脚本が…脚本がもんのすごく面白かった……。

うわーこの前川知大さんて誰ーーーーー!!!!!(んな失礼な)すみません知りませんでしたーーーーー!!!!!(土下座)他の作品も観たい、観てみたい!

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あんたはそれを奪うのか。奪われたものは学習しなおせない、二度と手に出来ない。

概念を奪いに来た彼等は、宇宙人と言う概念をももらっている。概念をもらってもそれを理解する、と言う概念がないように思える。言葉は意味を持たない。でも言葉に意味を持たせないと存在を確かめられない。

私の席からは、最後の概念を奪われた時の鳴海の顔は見えなかった。どんな表情をしていたのかな。見たくもあり、見たくなくもあり。鳴海の顔を見ている真治の表情は見えた。あれは鏡のようなものかも知れない。真治の目尻には涙が浮いていた。

SF的な要素はありましたが、赤堀さんの書くものとタイプが似ているように思えた。似ていると言うか、同じ方向を見ていると言うか。生活圏で静かに起こる異常な状況。でも日常はいつも通りに進む。生活は続くが外堀はどんどん埋まる。事態はどんどん悪い方向へ進む。解決策は見付からない。それでも妙に前向き。で、その前向きすら数秒後に瓦解しそうなギリギリ感。それでも前向きなところで終わる。

戦争を扱っているのも被ったな、と言う感じ(『散歩する侵略者』の初演は『恋の片道切符』より前)。悪い意味でなく。それに感じ入るものがある時期ってことかな。

共存しようとする存在(長谷部ね)がいるところも丁寧だな…。

そして不在の存在。両方の家の母親は家の中から姿を現さず、父親は全く話には出てこない=不在(死?)。こういう細かい部分迄、とても丁寧に埋めてあった。

赤堀さんの演出舞台を観るのは2本目で、はい初心者なのですが、このラウドラウドラウド!なやりとりは狙ってのことなのか。『恋の片道切符』ではそんなことなかったからなあ。スペース107は名前通り客席数107の劇場なのですが(確かそうだったと)まるでキャパ500くらいに対する声量でした。もううざっ!!と神経を逆撫でられることこの上ない。特に顕作さんね!うざっ!!って役なのよこれがまた(笑)

美術は徹底的にちょダサで、それがまたすごく生活感を滲ませている。桜井んちに干してある洗濯物の、女性ものの下着がベージュ色だったり。明日美は概念を奪われてからファッションががらっと変わるんだけど、後半のウッドストックのトレーナーなんてよく見付けてきたな!てなダサ具合。こういうこまかーい拘りが面白かった。鳴海がきぬさやのすじをとったり牛乳パックをリサイクル用にはさみで切っている行動、これ卜書きにあるものなのかな、演出なのかな。鳴海はきっちりとした生活者だ。彼女は最後、愛と言う概念を失くしたことで、生活者であることも失ったように思える幕切れだった。

おえー面白かったよー。今後は前川さんの劇団イキウメもチェックしてみるよ!



2006年06月08日(木)
BOOM BOOM SATELLITES JAPAN TOUR 2006

BOOM BOOM SATELLITES JAPAN TOUR 2006@Shibuya O-EAST

ツアー初日です。2階席中野くん寄りで観ました。ネタバレあるんで知りたくない方はご注意を。

■ひらいさんがものっそい大変そうです
■そこからか!
■ええそこからです
■まさかここはやらんだろ、てとこ迄自前で叩いていた…
■アンコール前に、スネアチューニングしなおす程でした
■いやーでもやっぱすごいわひらいさん

■9 DOORS EMPIREはやらなかった…これちょっと楽しみにしていただけに残念
■新譜からの曲は、そんなにアレンジは変わっていません
■GENERATOR、PLAYはすごくライヴ映えする!これはよかったなあ
■そ・し・て!
■DIG THE NEW BREEDが大幅改訂
■構成自体はそんなに変わってないんだけど、太いリフが1本加わっていて印象が物凄く違う!
■しかもそれを中盤に持ってきた
■その上続けてFOGBOUND(これもまた改訂されてました)
■GENERATOR>MOMENT〜>DIG〜>FOGBOUNDの流れはすごかった
■こっからキター!とエンジンかかった印象
■と言うことは、個人的なこともあるんでしょうが
■冒頭のKICK IT OUT>GIRL>PILLが単調に聴こえたってことですね…

で、思ったのは、過去曲は音数と音圧の密度の高さで押しまくる感じだったものが、冒頭3曲は8とか16ビートでグルーヴを出すタイプのもので、ちょっとでもタイミングがずれたりすると途端にエッジが鈍くなる。所謂「間」で空間を掴むことにまだ慣れていない感じがしました。

が、待てよ。それさえクリアすればもう怖いものなしなんじゃないの…今後何本もライヴをやっていけば。と、「それさえ」なんて簡単に言ってるけど、非常に難しいことだよねこれって。

いやでも出来るんじゃないかな…出来るようになるんじゃないかな…。

もうアスリートの域ですよ。すごいなあ。

ちなみに「MOMENT〜」のブレイクもズレて(えーとぶっちゃけヴォーカルの入りが遅れてぐだぐだになりました)いいとこでもたもたっとしたりしてた。初日だったし、音出しのタイミングもちょこちょこトラブッてましたが、まあそこはご愛嬌だ!終わったらきっと反省会だ!

と書いてるうちに、後半の凄まじさを思い出した。最初の3曲でおわーちょっとこれは飽きるかも、と思ったんだけど、最初からアゲーだったら身体が持たなかったかも知れん(笑)そう考えるといい曲順だったのかもな。

アンコールが2回ありました。珍しい!

えーとあとは

■川島さんの高音がツアー最終日迄もちますようにー
■高いとこはすっごい綺麗に通る。本当に喉強くなりましたね…(涙)
■しかしやはり酷使しているのか、低音で唄うとこはガラガラだったり出づらそうだったのが心配
■PLAYの入り込みっぷりはすごかったです。ギターテクさんがギター持って来ても気付かなくて、つつかれて我に返ってました
■中野くんはちょっとおとなしめ
■初日だしいろいろやることが沢山あったんでしょう!(笑)
■ベースはピック弾きが増えました。最近の曲調があれだからね
■しかし過去曲もかなりフレーズ変えて弾いてたなあ

次に聴けるのはツアー最終日のスタジオコースト。どうなって帰ってくるか楽しみです。

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■そんでいいニュースが!
『FUJIROCK FESTIVAL05 LIVE CUTS(仮)』BOOM BOOM SATELLITES
わーい念願のライヴDVDだよー!!!!!やっと、やっと出る!!!!!
贅沢言うとNINみたいに音盤と両方出してほしいー!!!!!



2006年06月07日(水)
小ネタ

■どうでもいいが
去年の今頃『仮装敵国』でえみりちゃんを観たんだった。長塚くんの脚本パートでえみりちゃんは死体の役だった。そんで今年は長塚くん演出の『ウィー・トーマス』で、キム兄は死体を解体する役だった(笑)

■初演では
板尾だったんだよね、このおとーさんの役

■うおおおおおい!
『ゲルマニウムの夜』大森監督×大森南朋ロング・インタビュー
対談の内容も大層面白い(こういうのが読みたかった!)んですがね、個人的にぎゃー!となったのはおーもりくんがPEARL JAMのTシャツを着ているところだ!
う、嬉しい…おーもりくんNIRVANA好きっつってるからPJは嫌いなんかと思ってた…いや私も両方好きですがね…いいじゃんねどっちもね…。この話はしだすとながーくなるので多くは語らない…。
宇川のあの髪型、スネ夫からだったんだ(笑)

そういえば新譜の感想書いてないや、へへへ。まあいろいろ思うところが沢山ありまして。

■うおおおおおい!(復唱)
cinephilieさんに教えて頂きました、有難うございます!
『THE LONG SEASON REVUE』6/3(土)〜6/16(金)は梅田ヴァージョンを上映いたします
うあー行く行く行く!「WALKING IN THE RHYTHM」が聴けるよー!(泣)
もういい加減泣かないで観たい…泣き疲れた…

■本日(書いてるのは8日)
いよいよブンブンです。アミノ酸飲んで行こうかな(笑)



2006年06月06日(火)
『ウィー・トーマス』プレヴュー初日+小ネタ

『ウィー・トーマス』プレヴュー@東京グローブ座

噂には聞いていましたが、ホントに描写が容赦ないですわ…すごく面白い…いや描写が面白い訳ではない…ダメなひとはきっとダメだ…。『殺し屋1』はラブコメよ☆とか言うひとは大丈夫です。いや話の内容は全然違いますが、具体的な描写としてはあれくらいと考えてください。バカとキチガイしか出てこないよ!

でも何で、このイニシュモアにはバカとキチガイばっかりいて、こんなことになるのかってのがキモですよ…すごいなマクドナー!そしてそれをちゃんと具象で舞台に載せた長塚くんもすごい。きちんとPARCO製作でやれたのもエキサイティングですね…ちっちゃいとこでやったら、過激death!で片付けられちゃう危険性があるし。

初演時あれだけ騒がれたのも納得です。逃して本当に残念。

と言う訳で初演と比較は出来ませんが、ネタバレありでおぼえがきなど。

・上演時間は120分(休憩なし)
・C列が最前列
・最前列と2列目の間には広めのスペースがとってあります
・え、何C列って目安?試されてる?
・最前列にはビニールシートが配付されています
・東京グランギニョルかパラノイア百貨店てなもんで
・そんな懐かしい例えを出すな
・ええと、血と脳漿が飛びます(いや本物じゃないけど)
・が、運が悪ければ飛んでくるって程度なので大丈夫
・でも万が一のことを考えて、C列のひとは白い服は着て行かない方がいいと思います(笑)
・ほんもののねこが出ます
・かわいい…
・プログラムはプレヴュー価格で¥1,200
・かわいいTシャツも売ってた
・このかわいさに騙されてはいけない
・でもかわいいもんはかわいい
・『ウィー・トーマス』『ピローマン』の邦訳戯曲(祝!)がひとあし早く販売されています

初演の話を聞いていたので、ちょっと間を置いてチケットとったのにC列でしたよ…。もうこの列すごい緊張感。銃を構えると皆がさがさがさ…とビニールシートをあげたりして(笑)なのにそういうとこじゃない、タメないとこでバシャッと来るんだよ!最初のねこのとことかもうビックリした!

とにかくインパクトの強い話ですが、それで終わらない面白さは確実にあります。アイルランドの歴史に深く関わっている。「○○さんちの息子さん、今度IRAに入ったそうよ」てな会話がふっつーに交わされる。植民地時代に伐採された森、痩せた土地、それに関わる食生活。友達がねこしかいなかったり。すんごいねこに依存してたり。ねこが死んだらそらもー尋常じゃない行動をとったり。ねこにそれだけ入れ込む環境があったり。

そんなパドレイクに、高岡くんはぴったりでした。メイクがちょっと女顔だったんだよね…下のアイライン太めに入れてかわいい感じの。狙ったのかな。ウィー・トーマスに対する態度と人間に対する態度のギャップが笑えて怖い。

クリスティ役の堀部さんがいい。いちばん可哀想でいちばん格好いい。キム兄は今回野菜ではなく人体を刻んでいますが(笑)フラットな態度がとても不気味。アドリブなのそれは?と言うボケも絶妙(ねこのえさのとことか)。少路くんはひたすら受け身なのでしんどそうですが、キム兄同様、ま、生き残るよね(それがラッキーとは思えないが)てな隠れたタフさがあります。

岡本さんキュート!だから最後が尚更怖い!つうか女は怖いね…。60ヤード離れた牛の目玉を撃ち抜ける銃の名手、スレンダーな腕が活きてました。富岡くん「〜なのに、〜なのに」て繰り返すとこで1箇所「〜にゃのに」てなったのはワザとですか(笑)。チョウくん観る度に雰囲気違うな!今奈良さんは肉体を酷使する役です、おつかれさまです。

皆ケガしないようにねー。

ケルト音楽が効果的でした。常に風が吹いている音響も、曇天照明もよかった。殺伐としてる。セットに「HOME SWEET HOME」って書いてあるのは皮肉だなあ。悲しい。でも笑える。

テロ、虐待、誰もが持っている狂気、それを受け入れる諦観、いや諦観ではないかも?デフォルトかも?地獄の中でのあっけらかんとしたサバイバル術。人間てホントよく出来てるね。そんで本当にバカだよね…。

これは本公演リピートしたいな、PARCOでも観てみたい。

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■そういえば
携帯切ってねのアナウンスがなかったんだけど、その代わりか?さまざまな携帯着信音をコラージュしたものが開演寸前に流れた。これが切ってねってサインだったのかな、だとしたらちょっと粋ですな

■修行かいやがらせか
『LAST SHOW』観た後に焼肉食べに行ったメンバーで観ました。そんでやっぱり終演後焼肉に行きました。いやせっかく大久保だったし…まあそういうとこもよく出来てますね、人間て。シャベルで焼いた豚バラうまかったーい!

■DCPRG
動き出しましたよーい。新譜タイトルも『アメリカ』に決定!
そんでツアーが
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東京(クアトロ):60分 略式(キャッチ22と構造2だけ)
名古屋:180分 本式
大阪:180分 本式
広島:180分 本式
京都1:60分 『アイアンマウンテン報告』『構造と力』より
京都2:60分 ニューアルバムの楽曲中心
東京(O-east):180分 本式(ニューアルバムの楽曲も含めた、オールオヴDCPRGでグルングルンのグルングルン)
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だそうです。おいおい京都1日目が気になるよ、アイアンマウンテンがー!
東京両方とっといてよかった…。しかしクアトロ、キャッチ22と構造2だけて!キャッチ22と構造2だけて!(2回言う)キャッチ22で40分とかなんだろうな〜(ニヤニヤ)



2006年06月05日(月)
InK LIVE+ジェイムズ…

InK LIVE@UNIT

追加公演。op. DJは瀧見さん。「RUNNING UP THAT HILL」12inchミックスとかかけてたよーナイスナイス。するする前に行けたんで、大人げなく2列目辺りで観てしまいました。

しかし近くで観ていても、どっちがどっちの音をいじってるのかあまり判らない…キックが共有で、低音やリズムがヒロシくんで、上モノや声ネタ(歌だけじゃなくて、その場でエフェクトかけたりの)は卓球かな、くらいしか。それも場面によって変わるし。あ、でも卓球key.でメロディもちょっと弾いてたな。結構ヒロシくんが卓球の様子を窺いつつ動いてる感じもしました。

前回のリキッドではどうやっていいんかいと言う感じもあったようですが、今回はよりフロア対応になっていました。そんで道場ノリになっていた。最後の30分で一気にアゲー!で、フロアがキター!と爆発、途端に終わる。こ、これはちょっとSなプレイだな!いやらしいぞ!そりゃ「もっと〜!」て声も飛ぶよ!

まあ客もMノリなんでしょう(笑)面白かったです。

アンコールでは「昨日出来た曲」をやりました。卓球はフジに電気で出るし、InKのライヴはしばらくお休みのとのこと。しかしこのユニットは当分続けるみたいで今後も楽しみです。

追記:なんつってたら、RSRFに出るやん!!!はたらきものー。

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■似合い過ぎ
「THAT'S NO WAY TO TELL A LIE」JAMES DEAN BRADFIELD
や、YA・KU・ZA……!ヒー助けてくれ!誰だこれ考えたの!ジェイムズどこへ行きたいの…。
ソロでは来日しませんか、そうですか



2006年06月04日(日)
小ネタ

■ワタリウムに行く前
青山うろうろしてたら坂本美雨ちゃんがCafe Maduでライヴやってた。「PERSPECTIVE」唄ってた。綺麗な声だねーいい気持ち

■『I Love Art 8 ―夢の中から みつけた街』@ワタリウム美術館
『メタルマクベス』の前にふらっと。しかしここに行かなければ帰りにベルコモンズに寄ることもなく、そこでキャラメル食べることもなく、歯に穴も空かなかったな…(黙)
目当てはデュアン・マイケルズでしたが、ギンズバーグやマグリットの撮った写真やドローイングも観られてラッキー。
ギンズバーグが「このセルフポートレート撮った時、ヤクで相当トンでました!」て解説付けてる写真があったけど、見た目には判らない。全裸ではあるけど、目がイッてるとかよだれ垂らしてるとか(笑)そういう所見はない。テキストが付加されることで意味が生じる。鑑賞者はそれを発見と勘違いする。
寺山修司の、書簡をまんま作品にする(コンセプトの)プリントも面白かった。書く字も綺麗で個性的

■そんで
ワタリウム1FのON SUNDAYSで面白いバッグを見付けた!うわばきがバッグになってるの!うはーか゛わ゛い゛い゛!
深澤直人さんの『プラマイゼロ』シリーズでした。パッケージも靴箱なんだよー。
まあ歯に穴が空いたけど、これを見付けられたからやっぱ行ってよかったよ…

■歯に穴が空いたので(こだわる)
歯医者に予約の電話を入れたら来週迄埋まってますって言われたよ!ノー!
いや痛みとかはないからいいんですけどね、気分的に…右でしか噛めない状態ってのも不便で…。
ここ、院内BGMがザゼンボーイズだったりする(ラジオや有線ではない。と言うことは好きでかけてるとしか思えない)ファンキーな歯医者なんですが、繁盛してんだな…かわいい人形とか飾ってあって、『ねこのきもち』とか置いてあるファンシーなとこなのに、何故かかってる曲はザゼンボーイズなんだよ。
いや、でもいいとこです。対応きちんとしてるし。腕もいいと思います

■まあ今週は
歯が〜とか言ってられんのです。何かいろいろあるよ



2006年06月03日(土)
『メタルマクベス』

SHINKANSEN☆RS『メタルマクベス』@青山劇場

これの前にお茶してて、キャラメル食べたら歯のつめものがとれた…何かものすごく戦意を奪われるね歯が弱ると…。

で、本編で「キャラメル噛んだらダメよ、歯にくっつくから」って台詞があって白目になった。

とまあ予想外のところでショックを受けましたが、いやー面白かった。シェイクスピアは著作権が切れているので好き放題に翻案出来る。'80年代のメタルバンドと2206年の将軍。両者の成り上がりと凋落が、見事に『マクベス』として描かれていました。やっぱりクドカンは巧い!「俺は帝王切開で生まれたんだ!」て台詞でドッと観客が笑ったのも爽快だった。そうだよここは笑うところだよ!『マクベス』観たことあるひとは皆ここ引っかかってると思うんだよね、無理があり過ぎるだろう!って。ここで笑えたのにはスッキリしたなあ。

とは言え、国を継いでいくマルカムが物語を締める原作とは違い、グレコ(マクダフ)がランダムスター(マクベス)のちぎれた右腕を掲げるラストにしたのは随分思い切ったなあと思った。最後レスポールJr.(マルカム)出てこなかったもんね。ランダムスターの右手は、死ぬ時に掲げたメロイックサインを示している。敵ながら天晴れと言うところだろうか。

ええと私クドカンとほぼ同世代なので、'80〜'90年代の日本のメタル〜パンク〜宝島〜バンドブームを目の当たりにしている訳ですよ。で、ちょっと退いて見ていたって自覚もあるのですよ。うーんメタル?あのファッションにあのメイク、髪型、どうも笑いと紙一重…みたいな。一幕はその描写が容赦なく提示されます。リンスはお湯に溶かして使えとかダイエースプレー買うてこいや!ウルトラハードで頼むでしかし!てなもんで。メタル演歌のとこもドンピシャですよ…合うんだ演歌とメタル。

二幕ではポジパンが登場し、それ迄トレーナーを着て目黒鹿鳴館に集っていたファンの子たちはあっと言う間にラバーソウル、ボーダーのタイツ、ショートカットのファッションで新しいバンドに移っていく。マクベスは「SIONかと思った」と言われちゃう。こういうとこも鋭い…厳しい…。マクベスは起死回生を賭け、歌舞伎町の歩行者天国でゲリラライヴを敢行する。

情けない、間抜けだ、嘲笑の的になる。それでも時々、「うおお格好いい!」と思う一瞬がある。その「うおお格好いい!」と、とことん笑わしたるでえが絶妙なんですよ…クドカンも新感線も。電源落とされてアンプが使えなくなったランダムスターが、崩れ落ちる城の中でメロイックサインを高々と挙げて滅びていくシルエットにはもう鳥肌が立ちましたね…うおー格好悪い筈なのに格好いいよ。笑えるのに泣けるよ。

内野さんの歌が序盤ちょっと弱く感じたのですが…メタルな唄い回し的に弱いなと言う意味で。また王付きの専属歌手(道化的な役回り)=冠さんがそのメタルな歌で場をかっさらっていたのでうーんこれはちょっと不利?と思ったのですが、後半は盛り返していました。小物が成り上がるにつれ自信を付けたと言う役作り、と解釈すればいいかな。そして松さんはやはり巧い。とことん弾けられるし、とことん狂える貴重な女優さんです。歌も素晴らしかった。

で、『マクベス』と言えばいちばん格好いいのはマクダフとマルカムです(断言)。配役情報入れないまま観たんですが、蓋を開けてみればマクダフは北村くんでしたよ!おおおおおい!う、嬉しい!長身で細身で脚が細く長いので、メタルなファッションが似合うよ!後半のストーリーを引っ張る上にあのラスト。力のある役者さんじゃないと務まらない役を見事に演じ切っておりました。マルカムは前述の通り、結構バッサリ見せ場が切られていて勿体なかった…森山くんが伸びやかなダンスと演技でとても良かっただけに。ESP国に攻め込んで行くシーンで、客席中央の通路上に上って観客を煽る姿が格好よかったです。うーん惜しい、このマルカムはもっと観てみたかった。

そしてレスポール王(ダンカン)の上條さんが“メタルゴッド”ロブ・ハルフォード に見えました(笑)流石の貫禄、歌唱力。キング!

これ、ブロードウェイ辺りでやったら当たるかも知れない。メタルのあの微妙なおかしみと哀愁ってのは万国共通なんではないかな。あとこの手の舞台は、観客のレスポンスが出来を左右するところもあると思います。ノリのいいアメリカ人に観てもらいたいなと思いました。



2006年06月02日(金)
『ナイロビの蜂』

『ナイロビの蜂』@新宿文化シネマ4

わああ私が結びのレポですみませんみぃ♪さんリネさん…そして、こ、こんなんですみません…やっと観に行きました…ら、もう新宿文化の中でもいちばん小さい、キャパ50ちょいの4上映になっていた…しかもギリギリ駆け込みだったので2列目だった…そして手持ちカメラでブレるシーンが多くて気持ちが悪くなった…。

が、それでも画面から目が離せない。手持ちカメラもドキュメンタリー的な手法として効果大でした。ジャスティンとテッサのラブストーリーでありながら、しっかりと告発するテーマ、そして決して失くしてはならない希望を描いています。しかしそれが、正義を振りかざすような大仰なものになっていなかったのはイギリス資本だからか?爽快さはないけれど、好感が持てる結末でした。悲しいけどね。

フェルナンド・メイレレス監督の『シティ・オブ・ゴッド』は公開時逃してしまった!と思った作品でした。銃を持ちひとも殺す、ブラジルのスラム街で生きるこどもたち。そうせざるを得ない環境がある。しかしそこにはとてつもない熱と生命力が感じられました。「ここではないどこかへ行けば何かいいことある」なんて言ってられる状況ではない、ここで生きるしかない、それならここで笑顔を持てるかどうか。

今回の作品にもそれはあります。「いらない薬はいらないひとにやる」「ここのひとの命は軽い」と言われるアフリカの現状。そこにいるひとたちの生活はとても悲惨な状況です。しかし、ケニアの自然はとても美しい。錆色の土、雪のような塩床。そして、原色の服を着たこどもたちの笑顔は屈託がない。それがとても残酷に見える反面、希望への願いのようにも感じられました。

とは言っても、自ら飛行機を降りたあの子のことが忘れられない。これが現実です。『ホテル・ルワンダ』の「この状態をTVで見せたからと言って、視聴者は『まあ、怖い』と言ってディナーを続けるさ」と言う台詞を思い出しました。

庭いじりが趣味(この映画の原題は『THE CONSTANT GARDENER』)の穏やかなジャスティン。妻の人生には干渉しないと言った彼が、その妻テッサの死から、どんどん行動的になっていきます。最初は疑惑から。テッサの死因は、彼女と行動を共にしていたアーノルドとの痴情のもつれかも知れない、そして死産だったこどもの父親は自分ではないのかも知れないと言う不安を抱え、彼は真相究明に乗り出します。そのうち彼は妻が命を賭けて追究していたもの、そして守ったものを知ります。ジャスティンは事件を追い続けます。真相究明の旅は、途中で目的が変わったように思えます。テッサを一瞬でも疑ったことに対する懺悔、そして彼女の道程を追う巡礼の旅へと。

テッサの従兄弟ハムが語った弔辞は告発になった。ふたりは誰にも知られずに葬られた訳ではありません。

…とまあヘヴィー級な作品だったのですが。そう、当初の目的はレイフ・ファインズを観ることだったのですよ…じ、実はファインズさんの第一声がヴィクター@ウォレスとグルミットを思い出させて(そりゃ声は同じだからね…)ニヤニヤしてしまいました…わああすみませんすみません。

しっかっしっ!うわーそうだよこれファインズさんが主演なんだよね!レイチェル・ワイズのオスカー受賞が話題になって、ファインズさんはあんまり…だったから、ね……(泣)いや賞が全てではないけど、そしてレイチェルも素晴らしかったけど!ファインズさん素晴らしくよいではないですか!いやもともと巧い役者さんですけども!…もっと、もっとさあ、もっと評価されてもよいんではないですか…話題になってもよいんではないですか…。

慟哭しないのに伝わる悲しみの深さ、黙って相手を見つめるだけの大きな怒り、自分の死期を悟りながら妻の幻を見つめる静謐な表情。どれをとっても素晴らしかったですわよ…。珍しいカーチェイスシーンも観られたし。確かに今迄カーチェイスって…あったか?『アヴェンジャーズ』くらいか?でもあれは優雅にふんふんふ〜んてなドライヴ、て感じだったからなあ。

要は素敵だったと言うことです、はい。ピンクのTシャツも似合ってましたよ…。



2006年06月01日(木)
どんどんバトンが来るでよ

ぴーとさん有難うございまっす!ひとのを読むのは楽しいなー。ジェンヌも受け取ってくれてありがとね。楽しみにしてます。

で、ぴーとさんの回答読んでて思い出した。西炯子さんの『僕は鳥になりたい』、私も大好きだったー!西さんの作品はドスンとくるので普段は忘れようとしてるんだよきっと…それぐらい自分にはクる話ばかりだった。『9月 ―September』は実家出た時のこと思い出してすんごい泣いたなー。『水が氷になるとき』もすごく好きだった。作風が変わってから遠ざかっちゃったけど、今はどんなものを描いているんだろう。

れいさんにも受け取って頂きました。有難うございます!「友達(恋人等)に目の前で泣かれたらどうしますか?」の回答が「触る」てのがツボでした。

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■性転換バトン■

Sス子マスターから受け取りました。これもまた難しい!BGMはTHE DRESDEN DOLLS「SEX CHANGE」でどうぞー。新譜(『YES, VIRGINIA...』)お気に入りです。

こういうのは迷うときりがないので反射でドン。

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◆まず何がしたいですか?
鏡を見る。ツラ構えが変わるもんですかね

◆ひとつ、性転換した上でこれだけは必要だと思うものは?
必要なものなんてないんでないの

◆異性の著名人、誰をファッションのお手本にしますか?
お手本…?そうだなこの際アンソニー・キーディスでも(アントワンのファッションセンスを知っているひとは笑うところです)

◆そして、どんなタイプの人を好きになりますか?
これは今でもそーだけど、その時になってみないとわかりません

◆もし芸能人で付き合えるとしたら、同性の人で誰がイイですか?
これ質問の意味がよく判らないな…頭の中は今の状態(女)で付き合いたい女?男として付き合いたい女?男として付き合いたい男?
好きな女優さんは戸田菜穂さんと吉永小百合さんと鈴木京香さんですが

◆友達の中で、この人の異性バージョンが見たい!というのは誰ですか?
MIOさんでドン。よろしければよろしく!

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* 音楽バトン *

こちらはすおーさんから。ごめん見逃してて2ヶ月放置してた。

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1【初めて好きになったアーティストは?】
YMO

2【初めて買ったCDは?】
CD何だったかなー…LPだったら教授の『Coda』だって憶えてるんだけど。
…と思ってて、さっきみぃ♪さん(誕生日が一緒だったと今になって知ってお互いビックリ)のブログを読んで思い出した。そうだ『Gift for Fanks』TM NETWORKだったよー!!!いやー懐かしい!
やまこさんが恥ずかしい過去としてあげていたけど(笑)いやいやここらへんは世代的に通ったひと多いって!私はウツのファンでしたわよ。宇都宮さんは今はミュージカル等で活躍なさってますね。来年50歳!見えないねー!
TMどこ迄聴いたかなあ、『humansystem』(スティーヴ・フェローンやウォーレン・ククルロが参加してたな)だったかな。今でも『GORILLA』はいいアルバムだと思ってますよん。「SELF CONTROL」では窪田晴男さんがギター弾いてます

3【今持っているCDの枚数は?】
数える気力も起こらん

4【今1番好きなアーティストは?】
い、いま!?いちばん!?選べないよ(泣)

5【1番最近買ったCDは?】
『COMPOUNDS + ELEMENTS - AN INTRODUCTION TO ALL SAINTS RECORDS』V.A.
このメンツでこの曲数でこの価格!いい買い物したー

6【普段言わないけど実は好きなアーティストは?】
窪田晴男さん。いや隠してる訳じゃないけど、最近リーダーアルバム出してないからねえ。
それを言ったらMETROFARCEもね…。
あとXTCとかSTEELY DANとかは新譜が出ると思い出すって感じか

7【解散して残念だなぁ〜って思うアーティストは?】
THE SMASHING PUMPKINS。再結成はどうなるかねえ

8【初めに思いつく1人のアーティストは?】
トレント・レズナー

9【初めに思いつく2人組のアーティストは?】
BOOM BOOM SATELLITES。しかしもう平井さんもメンバーとして数えた方がいいような…

10【初めに思いつく3ピースのアーティストは?】
NIRVANA

11【初めに思いつく4人グループのアーティストは?】
THE BEATLES

12【初めに思いつく5人バンドのアーティストは?】
KORNと思ったが今は4人だった(…)。RADIOHEAD

13【好きなサウンドトラックは?】
『SOLARIS』CLIFF MARTINEZ
うおーい今どこも在庫切れだ!何故だあんなにいいのに!(泣)

14【最近1番よく聴いてる曲は?】
PEARL JAMのわーわーすーさーい

15【音楽聴くときに使ってるものは?】
今殆どMacとヘッドフォンで聴いてるなあ

16【好きな名前のアルバムorシングルは?】
6月に入ったことだし雨で揃えてみました。の割に今日は天気いいなあ。
アルバム:『爽雨』高畠俊太郎
そううと読みます。
シングル:「BALLET FOR A RAINY DAY」XTC
シングルカットされてないと思うけど、楽曲名てことでいいすか

17【バトンを回す音楽好きな5人】
punchさんどうでしょかー

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■ある意味順調?
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[05_31_2006]
So far, so good. I'd like to thank those that have braved the elements for what we've been calling the "2006 Inconvenient Truth Tour". Record-breaking cold temperatures, rain and hail - four shows in. Let's see what happens as we continue!

1:53pm_PST
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ああ日本に来てくれよう!いや、来てください