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2003年11月30日(日) ■ |
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『欲望という名の電車』楽日 |
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『欲望という名の電車』@青山円形劇場
楽日に最前がとれてもうた。もう今年の運は使いきったな…。あ〜「1ヶ月もやるよー!」なんて喜んでたけど、あっと言う間だったなあ。次に観られるのはいつかなあ(もう言うな)。
最前は単純に近いのがやっぱり嬉しい。役者さんが目の前!ちょっとした小道具もしっかり見える。スタンリーの写真を見せるシーン、写真立ての中も見えたよ!ちゃんと古田さんだったよ!(笑)
そしてずっと気になっていた、最後のポーカーをしている時のミッチの表情も見えた。うなだれていて、背中や肩しか見えないブロックでずっと観ていたので、どんな顔をしてブランチの最後に立ち会っているのかなあと思っていた。いや、これは…つ、ツラい。ごめんよミッチあんたにはきっといいひとが見付かるよ!と思わず背中を叩いてやりたくなるような表情でした。で、スティーヴとパブロがちらちらちらちらミッチのこと伺ってるのね。それもねえ、何と言うか、「困ったやつだなあ」と思いつつも「どうやって慰めたらいいもんやら」と言う困惑も見えて、仲間うちの繋がりみたいなものが垣間見れた感じで、尚更いたたまれねえ!おおおおお(号泣)
スタンリーの様々な表情も見ることが出来た。ブランチと初めて会った時、電車の音に耳をふさぐブランチを見つめる表情(これがエロいんだ)とか、一幕の最後、ステラを抱きしめながらブランチを見る表情(これがゾクッとするんだ)、ブランチに「豚に真珠を買い与えるなんて」と言われた時、微笑してブランチを見返す表情(これが怖いんだ!笑顔なのに!)。そういうのがいろいろ見えた。こ、これがあるから円形は面白いんだよ…。
細かい仕種も気付くことが多かった。ミッチ、トイレから出て来てブランチとはちあわせした後、ず〜っとブランチのこと気にしてるんだけど、次に話しかけに行く時、もじもじしながらシャツのボタンを1コずつとめてるの!か、かわいいやんけ!ちょっとでも身だしなみを整えなきゃ!ってな中学生マインドが全開!ああかわいい!なんかねえ、今回はも〜ミッチのことが気になって気になって。初演より若返ってませんか田中さん?演技プランをちょっと変えてみたのかも知れないけど、それだけじゃなくてお肌とかぴちぴちになってませんか?
とまあいろんな意味で楽しめた楽日でした。そうそう、開演ちょっと前に、正面いちばん後ろの席にスズカツさんが入ってきたので「客席で観るんだ!」とドキドキしていたのだけど(普段は音響や照明操作ブースのある上の階から観ている)、2度目のカーテンコールで、久世さんと花山さんが手を繋いでそこに駆けて行って、スズカツさんをステージに引っ張り上げたんです。ここで泣いた、思わず。す、スズカツさんだ〜!うわーん!(泣)
初演の楽日では上の階に向かって篠井さんが拍手を送って、そこでスズカツさんは深々とおじぎをしていた。再演のパンフにこの時のことが書かれていたんだけど、スズカツさんだーだー泣いてたそうです(涙)今回は皆清々しい笑顔でした。篠井さんと古田さんとガッチリ握手をしたスズカツさんは照れくさそうな顔をしていた。もうあんた好きだ!大好きだ!一生ついてくよ!このひとにはこれくらいのこと言いますよ!『BENT』楽しみにしてるよ!その前に何とかして『POP?』のチケット手に入れるよ(…)。今月〜来年の1月迄、3本の公演を打つなんてもー嬉しくて胃が痛いですよ。1998〜2001年の不在はどんなに寂しかったことか。もう演出しないんじゃない?なんて言われてたしな!このひとの演出仕事を観られるのは本当に嬉しい。
ブランチの銀ギツネのショールを見てフワフワがついてる服が無性に欲しくなって(あったかそうじゃん!)帰り道PARCOへ向かったら、明治通りからタワーレコードの壁面にミッシェルの髑髏フラッグが飾ってあるのが見えた。終わったものもあるのよね。でもここで立ち止まってはいけないのよね。何を書いてるか判らなくなってきたので終わりにします。壊れ気味。
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2003年11月29日(土) ■ |
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『欲望という名の電車』2回目 |
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『欲望という名の電車』@青山円形劇場
中日にも行きたかったんだけどどうしても都合がつかず(泣)、2度目はいきなり楽日の前日。話には聞いていたが古田さんのアドリブがごっつう増えていて、前半はかなり笑う。その分終盤がすっごい悲しいのね…。
初演も含めて、初めて真正面ブロック(Hブロック真ん中寄り)だったので、風景も違って面白かった。古田さんの動線が見やすい。動きがすごく綺麗だなと改めて感じる。このひとはホント身のこなしが綺麗だな。一緒に観ていたヒロコさん(役者さん)が「絶対話している相手の目線をひとりにさせない=相手の目線に応じて対面になるようちゃんと動いているところがさりげなく出来ていてやっぱり凄いと思った」と言っていた。そういう技術的な面は、単純に観ている客=自分は指摘されないと気付かなかった。さりげないことだけど、これって凄く大事なことだよなあ。
終演後飲み会の席でも延々この話してたんですが。この再演、複数のひとと観に行ったのは初めてだったので、いろんな話が聞けてハッとすることがあった。
映画も含め、従来のブランチ像は哀れな女やのうと言う部分が色濃く出ている。男狂いで、虚言癖があって、癇に触る程プライドが高い。それはそれでいいんだけど、篠井ブランチは彼女の強さ、かわいさを感じられることが多大にあるので、ブランチの心情に共感出来ることが多いのね。勿論自分たちが歳をとったからと言うのもある。今回観た全員「今迄何パターンか『欲望〜』を観たけど、どこが面白いのかハッキリしなかった、それが篠井ブランチを観て名作と言われる所以が分かった!」ってのが共通していた。
となるとブランチ側からの視点が出来てくる。ステラって結構酷くない!?って話になる訳です。言われてみればそうだ。台詞にも出てくるように、ステラが嫁いでからデュボア家の人間はどんどん死んで行くんだけど、その看病や葬式は全てブランチがひとりでこなしてきたっぽい。ステラは彼らの臨終にも立ち会わず、葬儀ギリギリに帰省してくる。おまけにその死んで行ったひとたちは家の財産を散々食いつぶしている。家を手放すことになったのはブランチひとりのせいではないし、彼女が家を出たあとホテル暮らしになって、男を次々と食い物にしていくことになるのはブランチ自身だけの問題ではないよなあ…。まあそれでも、「どんなことになろうと生きていかなきゃならない」んだけど。
で、終盤ステラが「あんなに優しくて素敵だった姉さんを、皆がよってたかって傷付けたからこんなことに」とか言うんだけど、あれ?その皆にステラも入るんじゃ?とか思う訳です。自分もそれに加担したとは思ってないの?てな。まあ仕方ない部分もあるけどね…無意識ってのがいちばんタチ悪いよね…。
あとミッチが格好いいやんけ、これならモテる筈、何で嫁が来ないんだ、病気の母親がいるから?とか、しかし今迄の人生でいちばん嬉しかったのが「地元の体育クラブの会員になれた」ことなんて小せぇなあ、いやでもこの街ではこういうことこそ大事なのかも、なんてことも気になってくる。このミッチ像も、演じるひとによってはマザコン度がすっごい高かったりするんだけど、田中ミッチは少年っぽさが残る感じで可哀相だったな。このひともかつて大事なひとを亡くしていて、もうすぐ母親も失う訳だし。そんでブランチにはある意味裏切られた訳だし。
うわー、そうやって考えていくとこの戯曲すごく面白いわ。今更言うなって感じですか。それを気付かせてくれた今回の『欲望〜』には大感謝。
スティーヴやパブロもいい感じです。石橋さん=スティーヴの声、いいよなあ。ラジオに合わせて唄うところとか。彼の「今度はセヴン・カードといくか」と言う台詞で幕なんだけど、余韻を残す素敵な声です。山崎(ごめん「さき」の字が出ない)さん=パブロも仲間うちではちょっと歳下っぽくて皆からかわいがられ=からかわれ?ている感じがいい。彼らがフリーで遊べるシーンがあるんだけど、これも日替わりで面白くなってます。あ〜こういうのがあるからホントは毎日観たいんだよ!(笑)
明日はもう楽日だ、寂しいなあ。
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2003年11月26日(水) ■ |
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ベスト盤まつり |
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な訳ですが。何故にいっぺんに出るのだろう。お金がおっつかないのでUNDERWORLDとCHEMICAL BROTHERSは未だに買えてまへん。
■『Greatest Hits』RED HOT CHILI PEPPERS 持ってるのばかりなのに、新曲2曲とか入ってると買っちゃうのよ…。DVD付きの限定盤だしね!ソフト化されていなかったビデオクリップが観られるのが嬉しいよ〜。新曲2曲もいい感じの枯れ具合です。最初聴いた時はピンとこなかったけど、聴けば聴くほど切なくなるスルメ曲だった。
ところで!『L'UOMO VOGUE』最新号のアンソニーがすっごい格好いい! タワーで見付けて即買い。イタリア語読めませんよ!でもこれは写真の点数も多くてクオリティ高い!だからいいのさ!それにしてもアントワン、このパッツン前髪はいつ迄続けるんだ。かわいいじゃないか!ああかわいい!お腹の傷跡が前よりハッキリしてきているのがちょっと心配。お肌が荒れてるの? ペッパーズんとこのニュースはこちら
ジョンのソロ『Brown Bunny』OSTも近いうちに入手するぞ〜。映画は観るか微妙だけど(おい)。つうか本編ではジョンの曲使われてないらしいからな!それでもノホホンオッケーなとこがこのひとらしいですな。
■『LOST DOGS』PEARL JAM 国内盤出るかもと思ったけど待てねえ、外盤購入。まあ出ないかも知れないし(…)。 アウトテイク&レアトラック集なんだけど、これは…す、す、すごくいいぞ。何これベスト盤!?ってなくらい。アウトテイク集めてベスト盤ってどういうことよ…てな程いい曲満載です。曲順もすっごいいい。うたがとてもよく通るミックスになってる気もする。 パールジャムって、日本での知名度はあまりないけれどアメリカでは異常なほどの人気があって、それを拒否するかのように踏み絵みたいなアルバムを出し続けて来たような印象がある。勿論そのアルバムたちも素晴らしいものばかりだけど、なんて言うか…いい曲でもアルバムの方向性から逸れるとそれは収録しない、みたいなコントロールがいつでもあって、頑固じいさんみたいなところがあった。いや、頑固じいさんでもいいんだけどさ…。 『LOST DOGS』はそういうセルフコントロールからも離れて、あった曲をそのまま入れている感じ。肩の力が抜けていると言うか。頑固じいさん、こんなの隠してたんか!ニクい!
最後にノークレジットの曲が入っている。「4/20/02」と言う曲らしい。レイン・ステイリーのことを唄っているのはどうやらこれだ。
So all you fools who sing just like him feel free to do so now 'cause he's dead.
レインの唄はレインにしか唄えない。でも、レインは死んでしまった。あの声は二度と聴けない。レインのばかったれが。4月になると毎年カートやレインのことを思い出す。これからもずっとそうだろう。
■『WASP STAR [APPLE VENUS VOLUME 2]』XTC 久々に聴いてます。『欲望という名の電車』で「PLAYGROUND」が使われていたので。ここのギターカッティングの音質が好きー。アンディの声も好きー。XTCとSTEELY DANはつかずはなれずずっと聴いてくだろうな。 知ってる曲が観に行った舞台で使われているとビックリするけど、何だか嬉しくなる。スズカツさんもこれを聴いてたんだなーってね。でもRADIOHEADが使われてたのには本当に驚いたよ…。
そういえば『真情あふるる軽薄さ 2001』で、じゃがたらが使われてたのにもビックリしたなあ。ナイス蜷川さん!
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2003年11月22日(土) ■ |
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古舘伊知郎 Talking Blues 16th『恋してみました。』+α |
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古舘伊知郎 Talking Blues 16th『恋してみました。』@PARCO劇場
青山円形劇場でやっていた5thから、毎年恒例のように行っていたので、何だか寂しい。そう、来年からは形式が変わるのだ。どういうものに変化するかはまだはっきりしていないそうだが、公演期間もこんなにとれなくなるだろうし、その前に公演と言う形式にはならないかも知れない。来春から、古舘さんは報道番組のメインキャスターを務めることになるからだ。
TVでの古舘さんを一生懸命追いかけていることはないが、このトーキングブルースでは、TVで見られない古舘さんの姿が観られるのが面白かった。過激、と言えば簡単だがそれだけではない。本音を喋っている、と言うのだけがウリでもない。TVでは過激に出来ない、本音が喋れない、そういう事を言っている訳でもない。言葉のプロだから、そういう言い訳や出口は作らない。言葉のプロの、言葉の面白さ、怖さ、はかなさ、強靭さ。言葉のちからを目の当たりに出来る。観ている、聞いているだけでもかなり体力を使う。終わったあとにはぐったりする。聞いているだけで自分の集中力があがってるなあと思うこともあり、それが楽しくもあった。
今回はいつにも増してフリートーク的。「TVで仕事をしている以上、報道はどうしてもやってみたい。このチャンスは逃したくない」と言っていた。その反面、星野→岡田の阪神監督交替になぞらえて「後任は大変に決まってる」と笑っていた。「自分=トーキングブルースなので、これを辞めることは絶対にない」とも言っていた。ずっと観て行きたいものなので、今後も注目しております。
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■STONE TEMPLE PILOTS解散 先日スコットがまたクスリで捕まったと聞いていたのでイヤ〜な予感がしていたが…あー、とうとうと言うかやはりと言うか…ここらへんのバンドどんどんなくなるなあ。来日したら観たかった。まあ来日っつうまえに入国出来なかったかも知れないしな(笑泣)それにしてもスコット大丈夫なんかいな。VELVET REVOLVERって長続きしなさそうじゃん…。クスリはやめろ!ホントにやめてくれ。オーヴァドーズで死ぬのもやめてくれ。もううんざりだ
■W杯バレー 常々思っているんだけど、100万円クイズ。これに電話するのに一生懸命で視聴者は試合を観てないような気がするんですが。そして試合内容を編集するくらいならオープニングのNEWSのうたをカットすればいいんじゃないかと。いやNEWSに罪はないかも知れないけど。そんで100万円、視聴者にプレゼントするくらいならチームの強化費に寄付してやってくださいよ。ああそうね、TVは視聴率とらないかんからね(たまにはやさぐれてみる)
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2003年11月20日(木) ■ |
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NYLON100°C 25th SESSION 10 years anniversary『Haldin Hotel』 |
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NYLON100°C 25th SESSION 10 years anniversary『Haldin Hotel』@本多劇場
10周年記念公演にこういうのを持ってくるかね…ケラさんらしいと言うか何と言うか。結構ドシッときた。
ホテル・ハルディンのオープン日、宿泊客に配られたカード。「10年後の今日、いらしてくださったお客様は無料でご宿泊頂けます」。10年後そのカードを手にホテルにやってくるひとたちは、何が変わっていたか、何も変わっていないのか、それが幸せなのか不幸せなのか。
登場人物の誰に感情移入するかで感想は変わってくるかもしれないが…。あの状況下では、どれがいちばん楽だろう?平熱のまま気が狂うか、酒に逃げるか、死ぬか。狂ったもん勝ちとは思えない。頭がおかしくなって、自分の心の中だけで暮らせればそのひとは幸せよねえとか平気で言うひとがいるが、そんな簡単なもんじゃないだろう。
最後は収束しきれてない感もあった。まあまとまらないところがいいのかも知れないし、まとめられる程人間都合よく出来てはいない。
役者陣と演出の信頼関係が強固な印象のあるナイロンなので、本筋からどんどん逸脱していく部分こそが面白いこともある。個人的には「アリをどんどん捕まえます」がツボに入ってしまって、笑いすぎて腹筋が痛くなった(笑)あとは救急隊員が「どへぇ!」と言った、と言うところ。そういうもんかもなあ。本当に切羽詰まっているとか、必死なひとの行動って、端から見れば滑稽だよ。だって他人事だもんな。本人以外にその思いが解る筈もない。ケラさんの作品には必ず出てくるモチーフだ。「偽善者ぶるな」と言われているようで、ドキッとする。
健康を解散して、プロデュース制としてナイロンを始めたのに、今はまた劇団仕様になってるもんなあ。ケラさんは役者に愛があるなあといつも思う。
このタイトルを聞くとどうも平沢進氏を連想してしまう。曲が使われるかなーと思ったけど、それはありませんでした。
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2003年11月19日(水) ■ |
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『HAMLET』 |
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『HAMLET』@シアターコクーン
1年に2度、違う演出で観られるとはラッキー。諦めかけていたところいきなり2日前にキャンセル分を確保出来てラッキー!以下多少ネタバレしているので未見の方はご注意ください。
今回の『HAMLET』は「父を失った4人の若者たち」の部分を突っ込んでみる試みだったそうで、フレッシュ(笑)なキャストも相まって若々しく、とても解りやすい仕上がり。
この「解りやすい」ものにすると言うのは、実はとても難しいことだと思う。そもそもシェイクスピアとなると「余計な台詞が多い」「退屈」と思われがちで敬遠するひとも多いようだが、蜷川演出は「この話のどこが面白いか」のキモを掴むのがうまい。力技みたいなところもあるけど(笑)見せ切る力はやはり強力。だからある意味原点でもある。シェイクスピア作品の面白さを知るには最適。その後いろいろな解釈のものを観ていって、もう一度蜷川演出に戻ると「なんて解りやすいんだろう!」と思うことが多い。傲慢さがないとも言える。戯曲を素直に舞台に載せると言うのは、意外と難しい。やっぱり「俺の解釈はこうなのだ!どうだお前ら、俺ってすごいだろう!」ってのをやりたくなるもんじゃないですか、もの作るひとって(笑)
この作品は演出プランによって近親相姦的な部分がクローズアップされることが多いのだが、今回はそれよりも、父親を失った者同士が憎み合いながらも魅かれ合い、逡巡するところがより印象に残った。その「共感」のようなものが、最後のフォーティンブラスとハムレットのキスシーン(デカいネタバレ故反転)に現れている気もする。結構インパクトがあった。客席もあの一瞬は息をのみましたよ(笑)
終盤、フォーティンブラスの軍が凱旋して来た時は、2001年9月の蜷川ハムレットの話を思い出した。2001年版は未見なのだが、同時多発テロがあってから数日後にラストの演出が「フォーティンブラスがホレイシオの願いを聞き入れず、その場にいた全員を射殺する」と言うものになり、物議を醸していた。「こうしないと現在に負ける」と言う判断からの変更だったそうだ(このパターンは、以前イングマル・ベルイマンの演出でもあったとのこと)。銃を構えた兵たちが、客席のあちこちに立っている緊張感は、芝居と言えども怖いものを感じた。しかし今回は、フォーティンブラスはホレイシオの言葉を受け継いでくれる。なんだか優しさと虚しさの入り交じったような気持ちが残る幕切れだった。フォーティンブラスはこれからも沢山ひと殺すんだろうなーとか。明るい未来の象徴のような役なのに、観る時期や環境によって印象が変わるものだ。
と書くと、戯曲を素直に…ってのと矛盾してくるように見えるが、「古典を今の時代に上演すること」を主眼におけば、何ら疑問はないように思える。当時もきっと、世界情勢によって、戯曲の行間は刻々と変化していた筈だ。演劇は現在を映す鏡とはよく言ったものだ。
役者陣に関しては、やはり藤原竜也くんが凄かった。ハムレットは30歳の設定なのだが(テキストの版によって19歳説もあるが)、藤原くんのハムはフレッシュ!でも違和感なし!好き〜☆な役者さん、と言う訳ではないけどやっぱり凄いなあこのひと、と思わせられる。井上芳雄くんはストレートプレイは2度目くらいだそうだが、かなりいいのでは?小栗旬くんは少ない出番でインパクトを残さなければならない役だからか、かなりダイナミックな芝居っぷり。衣裳や髪型も相まって、ロックスターのようだった(笑)。鈴木杏ちゃんは狂いっぷりよりも、前半の父ちゃんに振り回されて困惑気味な娘さんってな感じの方が魅力的でした。「おとうさまめちゃくちゃ言ってる〜」と突っ込めないところがまだまだ幼い子って感じでねえ。か、かわいそうに。
高橋恵子さんはズルい女的なガートルード。子供はかわいいけど私は保身もあるし〜って感じで面白かった。昔から思ってたけど、マクベス夫人よりもガートルードの方が私は悪女だと思うんだよなあ。西岡徳馬さんのクローディアスは後悔してませ〜んって感じが◎。嫌だこんな男〜!(いや役がね)たかお鷹さんのポローニアスは、マクベスでの勝村さんのようにトゥーマッチな部分があって、大真面目なのに笑ってしまいそうになるシーンもあったが(死ぬシーンであんな、「やられた〜!」って絶叫されちゃあ(笑))、バカ父ちゃんのキャラに合ってて面白かった。
高橋洋くんはホレイシオ。予想当たったー(嬉)このひとの穏和さ、落ち着きみたいな部分がとても魅力的なホレイシオ像を作り上げていて嬉しかったな。
以下こまごました部分を箇条書き。
■ポローニアス家がなかよし家族な感じでとっても微笑ましかったので、彼らが破滅していくさまはとっても悲しかった。おとうさんがちょっとおバカさん(笑)でね、憎めないんだよねー。でもあんな父ちゃんじゃ娘も頭がおかしくもなろう… ■ロズギル、予想は外れてニナガワカンパニーダッシュの新川さんと中山さんだった。イケメンです!(笑)そして衣裳も髪型も歩み寄っていて、より見分けがつかなくなってます!(笑)ここらへんのドタバタっぷりはウケたなあ ■劇中劇のやり方が面白い ■フェンスはもうちょっと使い方があったような気もする。アイディアは面白いと思うが勿体ない気も ■蜷川さん、せめて年5本くらいにしませんか、演出の仕事。体調面も心配だけど、今年は「もうちょっとじっくり…」と思わされる作品もあったのでなあ ■余計なお世話ですか、そうですか(涙)
6月に上演されたジョナサン・ケント演出=野村萬斎さんハムレットとの違いも面白かった。脚本は同じ河合祥一郎さん訳のものだが、演者の違いも考慮してか、よりオーソドックスな台詞まわし。例えば萬斎ハムの時ウケた「狂言役者の仲間入り」は、普通に「役者の仲間入り」になっていた。
うーんリピートしたいな…センターステージだけにいろんな角度から観てみたい。立ち見なら立ち見で面白いものが観られそう。
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2003年11月17日(月) ■ |
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『A Man Named TENNESSEE WILLIAMS ― テネシー・ウィリアムズという名の男』 |
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『A Man Named TENNESSEE WILLIAMS ― テネシー・ウィリアムズという名の男』@青山円形劇場
16日夜と17日に上演された、『欲望という名の電車』休演日企画。「朗読と音楽で綴るテネシー・ウィリアムズの世界」なんつー仰々しい触れ込みでしたが、企画意図としては、テネシー・ウィリアムズの人物像を、学会のようなかたくるしいものではなく、楽しめる舞台として紹介・提供すると言うものだそうです。
『欲望〜』や『ガラスの動物園』でよく知られているテネシー・ウィリアムズ。ゲイで、ヤク中で、犬好きの彼はどんなひとだったのか。彼の著作や研究文献等からテキストを抜粋し、それを朗読する構成です。朗読者は久世星佳さん、ウィリアムズ本人として、鈴木慶一さん。休演日だと言うのに楽しんで参加されていたようです。
で、ここでひとひねりあるのが鈴木勝秀演出。ザズゥシアターで定期的にやっていた、生演奏と朗読の『ウェアハウス』シリーズの発展型とも言えるものでした。『ウェアハウス』は、エドワード・オールビーの短編戯曲『動物園物語』を2人の役者が演じ、サウンドトラックとして横川理彦さんの生演奏を挿入する形式からスタートしましたが、シリーズが進むにつれ、どんどん仕様が変わって行きました。朗読形式になり、演奏とのかけひきを含めたセッション的なものになり、ストーリーからはどんどんかけ離れて行くにも関わらず、その主題はくっきりと浮かび上がる。篠井英介さんが参加したヴァージョンはCD化もされています。
今回の公演も、横川さんがその場で即興演奏したものをループさせたり、サンプリングした音を久世さんがランダムに選んで鳴らしたものに慶一さんが応えるライヴ形式。慶一さんがウィリアムズ本人の言葉として、名声の見返りとしての不自由さを愚痴る朗読をしている時に、久世さんが歓声のサンプリング音を鳴らすと、ウィリアムズは著名人としての顔を取り戻し「Thank you!」と応えたりするのです。このパートはかなり面白かった。それ迄神妙な顔で朗読を聞いていた客席が一気に和みました。久世さんはいたずらっ子のような笑顔で、慶一さんの表情を伺ってサンプラーをいじっていました。
『ウェアハウス』からまた新しい展開を感じたのは、この久世さんの力が多大でした。ダンスパフォーマンスも含め、身体と言う存在が舞台に絶大な影響を与えていたと思います。ウィリアムズを傷付ける無責任な傍観者であり、拍手を送る観衆でもあり、そしてウィリアムズ本人にもその存在は姿を変えました。こーれーはー凄かったなあ。セッションでも久世さんが仕掛けることが多かった。2日目は観客を舞台にあげちゃうし(笑)またそのあげられたひとがノリのいいひとで、いい展開になってました。面白かった!
う〜ん贅沢だったなあ。2回だけの公演なんて勿体ない。スズカツさんや哲司さん、石橋さんも客席から楽しんでおられました。
これを通して感じたウィリアムズの人物像は、名声を失うことへの恐れ、他の才能ある劇作家たちへの嫉妬、ゲイとしてのマイノリティーをひがむ部分もありながら、そのマイノリティーにも馴染めない孤独なひと。瓶の蓋(一説によると目薬の蓋)を喉に詰まらせて窒息した死に方からして、なんだかこどもみたいなひとだったんだなあ。だから傷付きやすい。だからあんな物語を書けたのかも知れない。ブランチは彼自身でもあるのだ。
帰り道に『テネシー・ウィリアムズ 最後のドラマ』買っちゃった。『テネシー・ウィリアムズ 回想録』も読み直してみよう。
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2003年11月15日(土) ■ |
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『赤目コネクション』寺島しのぶナイト |
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『赤目コネクション』@ポレポレ東中野
『赤目四十八瀧心中未遂』関連オールナイトイヴェント。初日は寺島しのぶナイト!『ヴァイブレータ』『赤目〜』の上映と、ゲストトーク。出席者は寺島さん(両方に出演)、大森南朋さん(両方に出演)、荒戸源次郎(『赤目〜』)監督、廣木隆一(『ヴァイブレータ』)監督、大西滝次郎さん(『赤目〜』に出演)。司会は林海象監督。森重晃(『ヴァイブレータ』)プロデューサーもゲストとして名を連ねていましたが、「俺はあがらなくていいよ〜」と言うことで客席からの参加になりました(笑)
オール明け後も寝ないで出歩いてしまったもんで記憶がすっかり飛んでます、トホホ。印象に残ったコメント等を箇条書きしときます(笑泣)
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廣木●(すっごい得意げに)これ言うと皆から驚かれるんですけど、『ヴァイブレータ』のファーストカットとラストカットのコンビニのシーン、実は同じ日に撮ったんです。寺島さんの表情、全然違うでしょう?旅の前と後、あれを同じ日に出せる寺島さんはすごい。脚本にラストカットの指定はなかったんです、「いいものになった気がした」ってところで終わっている。それじゃあ俺はその「いいもの」になった顔を撮ってやろうと思った
荒戸●映画はプロデュース、監督あわせて10数本手掛けているけど、『赤目〜』は最も気に入っています。今夜の2作品を一度に観られる機会は二度とないと思います、皆さんラッキーですよ。寺島が全く違う面を見せている。同じ年にこの2本を公開出来たってのはいい、同じ女優のこれだけ違う面がいっぺんに観られるってことは稀だと思う。大楠道代さんが寺島さんに「あなたいいわねえ」って言ったんだ、大楠さんが他の女優褒めるとこなんて初めて観たよ(笑)寺島がすごいのはもう当たり前だからこれ以上言うことないんですが(笑)今回は大森南朋がホントいい、素晴らしい出来だと思います。ふたりがこの2作品に参加したのは運だと思うけど、その運は運命だとも思う。その運命に巡りあえたことが嬉しい
寺島●廣木監督は現場では全然表情も変えないし、何も言ってくれなかったのですごく不安でした。自分の演技が正しいかどうかも全く判らなくて…トラックに南朋ちゃんといる時に、「なんなのよ〜」「どういうつもり?」「ふざけんなよ〜」とか監督のこと言ってたんです。そしたらそれ、(音声マイクが入ってたようで)監督全部イヤフォンで聞いてたらしいんですよね(笑) 廣木●そう、それでもっといじめてやろうと思って(笑)いや、うそうそ 寺島●ほんとツラくて、終わったあと二度と会わないだろうなと思っていたくらい。でも、出来上がりを観たら、自分の顔がこんな風に映っていたんだ!と驚いて…役者を大切にしてくれるひとだなあと…。今では仲良しですよ(笑)
寺島●(2作品の違いについて)『赤目〜』ではこんな風にやりたい、こんなのはどうだろうとどんどんアイディアを出してやっていったんです。でも『ヴァイブレータ』はそれを全部削がれた状態でやりました。最初『ヴァイブレータ』出演のお話をお断りしたのは、『赤目〜』の直後でパワーを出し切れないと思ったってこともあって…。全然やり方が違いましたね 荒戸●いろいろ言って、言ったことを全部出来ちゃうんだよ。それはすごいよなあ
大森●(同じく2作品の違いを訊かれて)『赤目〜』は大作だなあ〜って感じだったんですけど、『ヴァイブレータ』は…えーっと、あの〜…自主映画…みたいな…(場内爆笑) 森重●(その後コメントを求められて)えー、自主映画のプロデューサー森重でっす 大森●ああっ(苦笑) 廣木●自主映画の監督ですから 大森●ああ、ああ…(とどんどん俯いていく) (この後ことあるごとに森重さんと廣木さんは「自主映画ですから〜」と言い、大森くんはどんどん下を向く羽目に)
大西●(同じく2作品の違いを訊かれて)僕は『赤目〜』の現場しか知らないので比べられないですけど…。寺島さんが『赤目〜』をアップしてからも、僕はまだ撮影が残っていて…。『ヴァイブレータ』を観た時に、寺島さんと一緒にいる大森さんを観て、なんか、やだな〜って………(場内爆笑) 大森●ああ、だからさっき会った時冷たかったんだ(笑) 大西●いやっ、そんなことないですよ! (大西くんは『赤目〜』での役が抜けきれていない時期に『ヴァイブレータ』を観たので、大森くんにメラメラ来ていたようです。「お、俺の綾ちゃんを…」って感じだったのでしょうか(笑))
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■大森くんは最初のトーク終了後帰られたようです。2回目の休憩時に立嗣さんを見かけたけど、会ったのかな ■寺島さんが参加者全員にコーヒーとお酒の差し入れを!太っ腹! ■寺島さんが大森くんのことを「南朋ちゃん」と言うのにつられたか、他のひとも「南朋ちゃん」と呼び出す。大森くん、「皆南朋ちゃん南朋ちゃんって……(笑)まあ、皆の南朋ちゃんなんですけどね」だって(笑) ■客席が超豪華!新国立での舞台『世阿彌』で寺島さんと共演中の坂東三津五郎さんは、寺島さん曰く「明日通しリハーサルがあるのに来てくれた」そうです。寺島さんの弟・尾上菊之助さんもいらしてました。ロビーでは「今どこでやってんの?」「国立です」等セレブな会話が繰り広げられてたとか(笑)皆さん朝迄ちゃんとご覧になってました。寺島さん愛されてるね! ■1作品上映ごとに寺島さんは挨拶に出てきてくれました。いい作品になったと言う充実感や、ヘヴィーな撮影時のことを思い出したのか、最後には涙ぐんでおられました ■荒戸監督は出てくるごとに酔っ払い度が増してました(笑)最初のトークの時点でかなり酔ってたみたいで、ここには書けないような毒舌トークも満載!か、書けねえ。最後の最後には「泥酔してます」とワインボトルを鷲掴みにしたまま壇上にあがってました(笑)
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2003年11月14日(金) ■ |
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嬉しい悲鳴じゃなくてもはやただの悲鳴 |
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明日なんですがね。
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【SPACE SHOWER TV ―TMGE RETROSPECTIVE DAY part.1】 [15:00〜16:30 → COMPLETE CLIPS vol.1] [18:00〜19:00 → SSS-Space Shower Special] [19:00〜21:00 → TMGE×SSTV The History vol.1] [21:00〜22:00 → LIVE SHOWER ―LAST HEAVEN TOUR 京都磔磔]
[フジテレビ721] [23:00〜26:00 → THEE MICHELLE GUN ELEPHANT LAST HEAVEN 2003.10.11]
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この日は『赤目四十八瀧心中未遂』のオールナイトイベントがあるのですが。整理券とかもとりに行かねばならないのですが。
………どうしろと。
_| ̄|○
いつ録画テープを入れ替えろと。リピートがあるのは『LIVE SHOWER』のみらしいのですが。
こういう時はDVD-Rだといいね…HDにぶちこんでおいて、後で編集出来るからね…。
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2003年11月11日(火) ■ |
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初日からこの有様です |
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ミッシェル祭り@フジテレビ721が始まりましたが。
初日から雨と風で画像が!音が!飛びまくりです。よよよよよ。リピートなしだと言うのにどうしてくれよう。と言っててもリクエストがあったらリピートすることもあるそうですが。
初期のものは観てるものもあるのだが…改めて今観ると…す、すごい。鬼が4人。ちょっとおかしい。ヤバすぎておかしいわ…集中しすぎて変な顔になっちゃったりするじゃないですか、あんな感じ(ってどんな感じだか)
特に、やっぱり、アベがすごい。すごすぎておかしい。今の500倍くらい動いてる(笑)脚あがりすぎ。脚長すぎ。暴れすぎ。
そして今観るといちばん頭が(いい意味で)冷えてるのってキュウちゃんかも知れない。前の3人を見てしっかり場をキープしてる感じがする。
やっぱり…こういうの観ると…よく8年もやったよなと思うわ…最初観た時、「このテンションで続けたら絶対誰か死ぬわ」と思ったもんな。あ、そういえば今日で解散して1ヶ月だ。………もう1ヶ月か……。
とりあえず雨!止め!止め!晴れろ!晴れろ!晴れろ!
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2003年11月10日(月) ■ |
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書き逃してた分 |
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をまとめて。
10/11■『宇宙でいちばん速い時計』@シアタートラム 白井晃さんて、役者としてはコミカルなものを演じることが多いのに、自分で演出するとなるとこういうドンづまりの翻訳劇が多い。それは私も好きだったりするのだが。遊◎機械時代にやってたオリジナルも、親に捨てられた子供や、死ぬ前に老人が人生を振り返るものだったりしたもんなあ。このフィリップ・リドリー作品も、歳をとりたくない男と彼を慕うゲイ、子供を流産させられる16歳の少女とその恋人(この恋人も無知さ故に彼女を妊娠させたように感じられる)とヘコむヘコむ。 確かに若さ故の美しさと言うものはあるけれど、少女が言っていたようなすてきな歳の取り方もある筈なのだ。でもそれを拒絶するひともいるのだ。拒絶しても解決にはならんと自分では思うんだよな。とは言え主人公を哀れむことも出来ない。キツい話だが面白かった
10/31■フィリップ・ジャンティ・カンパニー『ジクムント・フォーリーズ』@青山円形劇場 久々のフィリップ・ジャンティ・カンパニー!もう大好き!今回は2人のパフォーマー、指人形を使うのが主と言うことで規模も小さく円形劇場で観られると言う贅沢さ。面白かったよー!来年新作での来日も決まっているそうなので楽しみ!
11/01■『昭和歌謡大パネル展』@EX'REALM 『昭和歌謡大全集』公開記念・コモエスタ八重樫氏プロデュースの歌謡曲EPジャケット展示。B面に掘り出し物があるんだ!とトークショウで八重樫さんが力説してました
11/02■『9souls』@シネマ下北沢 そういえばこれも書くと言っといて感想書いてなかったな…タイミングを逃してしまった。初見では豊田監督ほんっと優しいよなー、女性を美しく描きすぎじゃと思う部分もあったんだけど、この日観たら、それも絶望の裏返しなのかしらと思ったりもした。やっぱり怖いひとだ。このひとの撮る画面の美しさはも〜本当に好きだ。構成から色から何から。音とのズッパマり度も好きだ
11/03■ダニエル・バレンホイム指揮・シカゴ交響楽団/シルヴィ・ギエム&東京バレエ団『奇跡の響宴』@東京文化会館 ストラヴィンスキーの『春の祭典』『火の鳥』、ラヴェルの『ボレロ』をモーリス・ベジャールの振付で。シカゴ響がオーケストラピットに入るのはなんと史上初だと言うことで、チケットは争奪戦!よくとれたもんだ…武田さん有難う。バレエ公演では滅多に見かけないダフ屋も会場前にいっぱいいてビックリでした。そして開演前のオケピに群がるひとも普段の比ではありません。 バレンホイムは『ほんとうのジャクリーヌ・デュ・プレ』での「ピアニストの彼」としても知られていますが、指揮を観るのは初めて。何度か観たバレエでの『ボレロ』にしてはかなりテンポが速かったので(それを憂慮してベジャールの公演はテープ演奏の指定が多いそうだ。なので今回は本当に特例も特例)ちょっと戸惑ったがこれはこれで面白かった。踊る方は難しくなかったかなあ。シカゴ響にしてもギエムにしても、超多忙なのでリハーサルは殆どやる時間がないと聞いたが、ここらへんはプロの腕の見せ所なんでしょうか。 チケットはホント高かったけど、これは観られただけでも宝物〜。鳥肌たちっぱなしでした
この日迄知らなかったのだが、小林十市さん、怪我の経過が思わしくなく引退されてたんですね…残念。ベジャールのとこも退団されたそうですが、スーパーバイザーとして、バレエ団その他にはこれからも関わっていくそうだ。今後のご活躍をお祈りします。
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2003年11月07日(金) ■ |
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『欲望という名の電車』初日 |
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『欲望という名の電車』@青山円形劇場
こんなにはやく再演が観られるとは!映画祭と日程が被らなくて本当に良かった…。それにしてもこの日はおかしかった(自分が)。ホッとした部分もあるのか、タガが外れたんかね。
この日だけしか観ないひとには申し訳ないのだが、まだこなれてない部分があるのは承知のつもりで初日は観に行く。とにかく一刻も早く鈴木勝秀氏の舞台は観たいってのがある。『レプリーク』で篠井さんが「スズカッちゃんのカルトなファン」の話をしていたけど、えーと、えーと、これに該当すると思います私…本当に好きなのよ、このひとの演出。
で、初日だけに不安定な部分があったとは思う。古田さんのお腹出てるなあとか(笑・これは初日には関係ないか)音と転換のタイミングがちょっと危うい部分があったり、台詞を噛んだり、あ、ここ完全に台詞が飛んだな、ヤバい!とヒヤヒヤしたところもあった。自分では比較的冷静に観ていたつもりだった。だったのだが。
終演後涙が止まらなくなってしまった。初演を観た時ですらこんなことはなかったのに。
勝手知ったる劇場なもので(笑)裏に回って、非常口の階段でしばらく泣いていた。が、ひとが降りてきたのでやべーととりあえず外へ出たがそれでも治まらない。これでは青山通りを歩けない。裏通りを泣きながら駅に向かった。すごい変なひとだ。かなり裏通りをうろうろした。電車に乗る迄随分かかった。
泣くとお腹が空く。そうだ地元の駅の近くに回転寿司屋が出来たんだ、気になってたんだ、行こう行こう!と行ったら閉店10分前だった。ああうろうろしてたからだ。ますますお腹が空く。けど軒並み店が閉まっている。結局コンビニでカップ麺買って帰りましたよ…いつもと違う道を帰ったら、ここはねこの泉か!?と言うほどねこがたくさんいるところを見付けたよ…あとでまた行ってみよう。
いやー、何だったんだろうねこれは?自分でもビックリした。それだけすごいもんを観たってことなのかな。自分でもよくわからない。スズカツさんの舞台はもう10年以上観ているけど、こんなになったのは初めてだ。次に観に行くのがちょっと怖いな。
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それはともかく、初演との相違を箇条書きしておく。ネタバレしてます、注意。
■永島さんの位置が初演より明確になっている気がする。ブランチの頭の中で鳴る曲を彼が唄っている ■家具がよせあつめになって統一感がない。その分スタンリーたちの暮らしぶりがリアルになっている ■終盤せりだしてくる大きなガラスの天井の抑圧感、不安定さがすごい、これは怖かった。ブランチの心象が具現化したもののようだった ■初演では長女で、学校の教師で、気丈で聡明なブランチ像が感じられたが、今回は繊細な面がより強い。篠井さんが恐ろしく痩せている ■古田さんが隙あらば笑わせようとしている(笑) ■スタンリーの身勝手な部分が強調されている。何パターンも観ている上で言うが、このスタンリー像は極めて珍しいと思う ■その分ステラの消耗っぷりがすごい。観ていてつらくなる ■ブランチとステラの何でもない会話が今回は特に胸につのる ■選曲が2曲くらい変わっていたかな
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2003年11月06日(木) ■ |
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東京国際映画祭『ヴァイブレータ』その2 |
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『ヴァイブレータ』@ル・シネマ1
やはり音はこっちの方がよかった気がする。車内の閉塞感、空撮の開放感は断然スクリーンで観るためのものだ。出来るだけスクリーンで観てほしい。上映館が増えて、いろんなところで観られるようになればいいが…。夏に湯布院映画祭ではかかったが、その時点では九州では公開の予定が決まっていなかったらしいので、拡大するといいな。
この日のティーチインの様子は公式サイトのデイリーニュースに出ていなかった…や、やばい。これを期待していたからのんびり話を聞いてしまっていた。以下記憶で起こしているのでそのままではありません。と言うか、思い出せるか不安(笑)
司会は襟川クロさん。流石に慣れてらっしゃいます。以下ネタバレあります、ご注意を。
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質問●役作りについて 寺島●玲ちゃんはかわいいひとだなと思って。感じたままやりました 大森●ロケハンに連れて行ってもらいました。って、これ答えになってないか?(笑)金髪は…(と監督の方を見る) 襟川●『座頭市』に対抗ですか?(場内爆笑) 廣木●ははははは!そうですね! 襟川●VS.『座頭市』ってことで!
そういえば昨日のミーティングポイントでも「キタノブルーに対抗してヒロキイエローなんてどうですか?」なんて司会のひとに振られてました。暖色が綺麗なんですよ。スチールは常盤響氏の撮影で、これもいい。海外版のポスターがすごく格好いい。常葉氏ならではの、シャープで瑞々しい色感です。キャストふたりが大きくとりあげられている国内版のもいいけど、海外版のポスターほしいなあ。
質問●ハッピーエンドにしてもよかったと思うのですが 廣木●ハッピーエンドだと僕は思っています 質問●ええ、それは。それは解るのですが、もっと… 廣木●そうですね、ちっちゃなハッピーですね。でもそれでいいなと思って。おっきなハッピーが来ると、あとが大変だから。最後、あのトラックが戻ってくるんじゃないかと思ったと言われたりもして…まあ、そういうのはハリウッドだとよくありますけどねっ(場内笑)
質問●トラックのあの狭いところでどうやって撮ったんですか?出演者2人いるだけでもかなり狭いですよね。あれはセットではないですよね? 廣木●セットではなく、実際の車内ですね。もう、ぎゅうぎゅうで… 大森●やってみましょうか? 廣木●ここらへんにマイクがあって…(と大森くんとジェスチャー。接写か?と言うくらい至近距離で撮った様子を見せる) 襟川●ひぇ〜、そんなに近かったんですか!その中で結構、ハードなラヴシーンと言うのは… 寺島●監督がひとりで何役も兼ねてくれて、本当に少ないスタッフでやってくれたので、そういう意味ではやりやすかったです。でも、少ないとは言ってもあの狭い中に5人も入ると、外との温度差もあるし、酸欠のような状態になってましたね。それは大変でした
質問●空撮には驚いたんですが。それまでずっと…その…予算が少なそうな感じで撮っていたのが、いきなり空撮になったんで、ひぇえ〜っ、空撮だ!と思って…(場内爆笑) 廣木●(笑)あれはねえ、それ迄製作費を切り詰め切り詰め来たんで、お金が余って。それで…(場内笑)なんて嘘ですよ!ちゃんと狙いがありました。まず移動したと言うことを認識させるため。雪を見せたかった。今年は雪が少なくてねえ…大変だったんですけど。そしてふたりがちょっとお互いのことを理解し始めた開放感を出したかったんです。いやでもね、意外とお金かかんないんですよ、空撮。自分たちで飛ばせば
質問●原作との違いは?また、その違いは何を意図して入れた? 廣木●食堂のシーンが原作にはありませんでした。ずっとふたりはトラックに横に並んで座っていたので、お互いの顔を見て、向き合ったシーンを撮りたかった。素直になったふたりを。リハーサル見てて、これはいいなと思って長回しにした。ちゃんとふたりには、うどんも食べてもらったし、カツ丼も食べてもらいました
質問●脚本の荒井晴彦さんとのバトルはありましたか? 廣木●今回は脚本が本当に素晴らしかったので、衝突はありませんでしたね。荒井さんの脚本は初めてだったんですが、荒井さんは先輩だし、以前から荒井さんの脚本を撮ってみたいと思っていたので。玲の頭の中で聞こえる声を字幕にすると言うのも脚本のアイディアでした
質問●食堂のシーンですが、岡部の言っていたことはホントのところ、どうだったんでしょうか。結婚しているとか、娘がいるとか、ヤクザな生活をしていたと言うのは全部嘘だったんでしょうか? 廣木●それは観たひとの判断で(笑)女の方もそうですよ。部屋で男が待ってるってのは本当かも知れない 質問●(笑)演じた方はどっちととりましたか? 大森●えーと…それ昨日も随分訊かれたんですが…俺何って答えたんだっけ?(笑・昨日は「脚本にそう書いてあったから(そのままやった)」と答えていた)自分がどう思って演じたかは…内緒です(笑) 質問●監督はどうお考えになって?(食い下がる) 襟川●ここだけの話にしときますから!(場内笑)
……と言う訳で、これは内緒の方がいいかな〜。実際は監督の解釈としてのカットを序盤に入れる構成も考えていたそうです。が、ここは観るひとの判断に任せた方がいいだろうと言うことでカットになったそうです。
質問●撮影中のエピソードを 廣木●トラックは牽引して撮影してたんですが、その牽引するパイプが3回くらい折れて…あれは本当にヤバかった 大森●自分の身は自分で守らないと、と思いましたね(笑)最後の寺島さんが運転するシーンで、いざと言う時のために咄嗟にブレーキ踏めるように教えておいたんですけど、やっぱりパイプがバキッ!!!って。俺フロントガラスにこうやって(ジェスチャー)へばりつきましたもん。間にスタッフが挟まれそうになってて。ヤバかったですよ…でもそんなことがあっても映画は撮るんです(笑)
質問●出演者のおふたりに監督の印象を 寺島●現場ではあまり褒めてくれないんですよ。いいか悪いかも言ってくれなくて。それですごく不安になって…もう撮影終わったら口もきかないだろうなくらいに思っていたんです(笑)でも、出来上がったものを観たら…すごく役者を大切にしてくれてるんだなあと思って…今ではとても仲良しです(笑) 大森●廣木監督とは以前から知り合いではあって…監督の作品が公開になるとイベントをやることが多くて、俺はそこにギターを弾きに行く(大杉漣さんとこのバンドですな)って言う微妙な関係だったんですよ(笑)『天使に見捨てられた夜』では顔見せ程度に出させてもらったんですが、いつかデカいのをやりたいなと思っていたので、今回はよかったです
質問●映画は撮ってから公開される迄間がありますよね。これ迄は舞台をメインに活躍されていた寺島さんとしては、その間はどうでしたか?公開される迄、内容を大っぴらに話せなかったりすると言うのは… 寺島●『ヴァイブレータ』は今年の始めに撮って、年内に公開されることになったので、それはとてもラッキーだったなと思っています。『赤目四十八瀧心中未遂』は昨年の夏に撮っていたので、もう随分経ったなあと思うんですが、映画は撮ってから公開される迄、気持ちを育むことが出来るのがいいですね
襟川●それでは最後にメッセージを!大森さんが〆るんですよね 大森●えーっと、面白いこと言わなきゃなんないですね。三本締めでいいですか?(場内笑)いやいや、『ヴァイブレータ』、イメージフォーラムで12月6日から公開なんで、観に来なさい。これは命令です(笑)いやいや、来てください。宜しくお願いします(笑) 襟川●お正月映画じゃないですか〜、いい時期ですね。VS.『ラスト・サムライ』!VS.『ファインディング・ニモ』ですね(場内笑)本日はどうも有難うございました!
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あ、そうだ。国際映画祭らしく英語字幕がついていたんですが、それと比べつつ観るのも面白かった。しかし「仲本→工事」のとこはドリフ知らないと笑えないよなあ。『KILL BILL』同様日本人でラッキーと思ったシーンでした(笑)「知覚」と「近く」とか、「房総」と「暴走」とかの言葉遊びにも、字幕作るひとは悩んだだろうなあ。1箇所ここ誤訳じゃ?と思ったところがあったんだけどどこだったかな…シンナーとシャブの話のとこだったかな。でもきっと日本語字幕も誤訳っていっぱいあるよね。ここらへんは仕方がないか。
一般公開にも観に行こうと思います。
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2003年11月05日(水) ■ |
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東京国際映画祭『ヴァイブレータ』その1 |
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『ヴァイブレータ』@オーチャードホール
好印象。本来映画を上映するためのホールではないせいか音が散り気味で、台詞が聞き取りづらかった部分があった(もともとの音がそうなのかも知れないが)。個人的なキモは「声は聞こえなくなっていた」が、その後すぐに「でもまた聞こえるんだろう」と言うところ。問題が解決した訳ではないし、これはきっとずっと続くものだ。あのふたりが遭ったのは運だ。運が悪ければ彼女は死んでいたかも知れない。いや、…運が良くても死ぬことはあるか。そういうもんだ。でも、あの時あのふたりはコンビニで遭った。これからまた遭うこともあるかも知れない。その時ふたりは何か行動を起こすだろうか。そして、また「少しいいもの」になれるだろうか。
一般公開で観てからもう少し考えたい。
上映後のティーチインに関してはこちらに詳細が載っています→第16回 東京国際映画祭 デイリーニュース
ティーチイン後、場所を変えてもう少しつっこんだ話が聞けるミーティングポイントが催されました。こちらの話を箇条書きで。記憶で起こしているのでそのままではありません。
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質問●大森さんの乳首ピアスについてですが(初っ端がこれでした(笑)しかも男の子からの質問!) 大森●ああ、あれは呑みの席で監督から言われたんですけど、酔っ払ってたもんだから勢いで「南朋〜乳首にピアスあけない?」「ああ、いいっすよ!」って…(笑)で、何日か経ってから「南朋、あけた?」「は?」って(笑)で、あけに行ったんですけどもんのすごっく痛かったです。もう… 質問●他の場所にはあけてたり…? 大森●あけてないです。いや、もう、すごく痛かったんで。気を付けてください(笑) 質問●今もピアスはそのまま? 大森●ええ、今も………(変な間)見せないですよっ!(場内笑)
ここでギャラリーから「え〜〜」と声が飛び、大森さんはそちらに向かって「くぉらっ!」と突っ込んでました(笑)
質問●音楽が非常に印象的だったんですが 廣木●あれは僕と、プロデューサーの方で…権利関係とかありますので使えなかったのもあったり。サントラ出てるんですよ。大森くん、ほしいって言ってたよね? 大森●ああ、あれはいいなあって。買いたいなあって。…あ、でも俺出てるから貰えるかなあって(場内笑)
質問●私事ですが、地元が新潟なんです。普段観ている景色が映画に出ていて感激しました 廣木●え、どのシーン?(場所をいろいろ言う)最後に出てくる食堂はあの場所にはないんですけどね、実は。別の場所なんですけど。あの食堂のおばちゃん、ほんとにあそこで働いてるひとなんですよ。自然だったでしょ〜(笑)もうおばちゃんは自然ですからねえ、演技指導もしませんでした(笑) 司会●あのシーン、大森さんはカツ丼を3杯食べたとか 大森●ああ、食べましたねぇ 司会●おいしく召し上がりました? 大森●いやあ、最後の方はやっぱキツかったです(笑)
質問●キャストの決め手は 廣木●主役の女性がほんっと見付からなくてですね…寺島さんにも一度断られまして(笑)そこを拝み倒してと言うか、最後は脅しのようになってましたけども(笑)女優が決まらないのでクランクイン出来なくて、夏の話に書き換えられないかって話もしたことがあったんですよ。でもあのお風呂のシーンとか、温めあう感じがやはり冬でないと…と。寺島さんがOKしてくれて、大森くんも決まりました。大森くん、こういう激しいのって初めてだったんだっけ? 大森●そう〜ですね、今迄にないタイプと言うか…
質問●主人公の女性はともすれば頭のおかしい女だと思われるじゃないですか。そこらへん寺島さんはどうお考えになって演技されたんですか? 寺島●考えてません(笑)もう、そのまま、そのままを撮って貰って、あとは監督にお任せ、と言う。寒いなら寒い、缶コーヒーを手にして暖かいなら暖かい、と、そのままです。廣木監督は『東京ゴミ女』とか…エロくてポップなものを撮るひとなので(場内笑)エロくてポップなものが撮れてればいいなあと思って…それは観たひとが判断して頂ければ…
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その後延々と神代辰巳監督作品について語り出す輩が現れたので、そこらへんはうまく躱しつつ(笑)フォトセッション、ポスターにサインを入れておひらきに。少しの時間ですがサイン会もありました。
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2003年11月04日(火) ■ |
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『FREESTYLE SHORT MOVIES』 |
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『FREESTYLE SHORT MOVIES』@テアトル新宿
短編集のAプロ『ストロベリーフィールド』『ナオと僕』『MILD7』『LOVERS』『ラベル』は全てのプログラムで上映され、週代わりで中編『異形の肖像』『リリー・オブ・ザ・バレー』『金髪スリーデイズ35℃』が入る仕組みです。この日はAプロ+『異形の肖像』のプログラム。舞台挨拶も行われました。
連休明け、映画祭ラッシュと言うこともあり、残念ながら入りは寂しい感じだったのですが、その分ゆる〜いと言うか、リラックスしたと言うか…ある意味貴重なものだったかも。『ストロベリーフィールド』の監督堀江慶さん、出演者の川田希さん、大森南朋さん、水橋研二さんが出席。以下記憶で起こしていますので、そのままではありません。
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司会●ちょっと寂しい客席なんですが…こちらも告知が遅れてしまって…(恐縮) 大森●俺、明日東京国際映画祭の舞台挨拶に出るんですよ、ギャップが…(笑)でも堀江慶と川田希に会いに来ましたよ 司会●でもここにいる皆さん!今日の舞台挨拶は貴重ですよ!さて堀江さん、この『ストロベリーフィールド』ですが、どうでした? 堀江●スケジュールが厳しくてですね、3日で全部撮ったんですよ、だから結構大変で…よく塚本晋也さんが、『鉄男』を撮ってた時に、スタッフがひとりいなくなりふたりいなくなりで、最後にはひとりで撮ってたって言ってましたけど、まさにそんな感じで…
この間大森くんと水橋くんはずーっとこそこそ話したりじゃれたりしています。いやホント、文字通りじゃれていた、あれは。どうやら呑んできた様子。挙動不振です。水橋くんは何故かモデルガンを手に持っている。な、なんだ?そのうち堀江くんが真面目な話してるのに、大森くんも隠し持っていたモデルガンを取り出して撃ち合いが始まりました。何やってんだ!(笑)
堀江●ちょっとそこ!何してんですか!(笑) 司会●(笑)大森さんたちはどうでしたか?『ストロベリーフィールド』。憶えてますか?(笑) 大森●憶えてますよ。僕はカメだったんですよね(ネタバレ:大森くんの役は車に轢かれて死んだカメ(ジョン)で、人間の姿をして自分が飼われていた喫茶店に現れるのです。ちなみに喫茶店にはヨーコと言うカメが一緒にいたのでした。くぅーっ、ジョン&ヨーコ!そんでストロベリー・フィールド!ラヴい!) 司会●水橋さんは? 水橋●えっ、やっ、楽しかったです 堀江●水橋さんには次回作にも出て貰うんですよ。さっきその台本を渡して。大森さんはスケジュールが合わなくて… 大森●やっぱー、お金がもらえる方に出たいですからねえ(場内笑)やっ、そんなことはないですよ、出たいですよ、出たかったんですけど
司会●大森さんは公開が続きますね、テアトル新宿、これ(『FREESTYLE SHORT MOVIES』)の次は『サル』で、この次は『のんきな姉さん』ですね 堀江●『のんきな姉さん』にも出てるの!? 大森●そう、なんだけどーあれ撮ったのもう3年も前ですからねえ。もう忘れ…(笑)いやっ、またこれの初日にテアトル新宿さんに呼んで貰いたいと思いますっ! 司会●『サル』では水橋さんと共演なさってますけど、どうでしたか? 大森●俺は老け役をやったんですけど…楽しかったですよ、合宿みたいで。治験の話なんですよ。治験ってわかります?入院して、薬を投与してどうなるかってのを見るって言う。売れない役者とかがバイトでやったりとか(笑)監督も治験やってたんですよ。だからかなりヤバくて…監督自身がもうヤバかったみたいですよ(笑)映画も怖い仕上がりになっていて面白いと思います 司会●水橋さんは? 水橋●…楽しかったです(笑)
司会●それでは今後のご予定などを 堀江●今夜最終回なんですけど、フジテレビの『演技者。』の演出をやってます。いい話ですよ〜。泣けます。あと関係ないけど、さっきここで『花』観たんですよ(テアトル新宿でロードショウ中)。泣いちゃいました。すっごいいいです。観てください 大森●『ヴァイブレータ』11月下旬とかに公開みたいです(12月6日に初日決まりましたよー!) 司会●ほんっと沢山出てますねえ。水橋さんは? 水橋●いやっ、別に…えへへへ… 堀江●宣伝する気ないでしょ!?(笑) 水橋●いや、そんなことは… 大森●明日から京都行くんだよね 水橋●そうです 大森●あと犬のやつ。犬のやつに出るんだよね? 堀江●ああ、盲導犬『クイール』? 水橋●そう、そうです
と言う感じでした(笑)ゆ、ゆるい…。
水橋くんの格好が面白くてですね。白のワイシャツと言うかカッターシャツと言うか…に、黒のパンツ。シャツはイン。そのままだと礼服のジャケット脱いだだけ?ってな感じのかしこまったファッションで。何で?MIOさんが「(エレカシの)宮本みたいだ!」と言ってました(笑)そうです、あんな感じです。髪がひとふさ、角みたいにハネててかわいかった。それだけならまだ普通なんだけど、何故かそれにオレンジ色のストール?を巻いててですね…『八月の幻』忘年会の時と同じ巻き方ですよ!何?それは何?(大笑)
あまりにも水橋くんの格好がインパクトあったので、大森くんの記憶が…(笑)ええと、グレーと黒のキャスケットに、黒Tシャツ、その上からパーカー。パーカーのフード部分を絞る紐?がえらく長くて、それを象さんの鼻みたいに振り回して遊んでいました…。いつにも増して日焼けしてた気がします(笑)
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本編は、『ストロベリー〜』『ナオと僕』はもう3回くらい観てるので…他の作品では、木下ほうか監督の『ラベル』が良かった!こういうの観たい〜と思った短編でした。ストーリーもきちんとあって、ホッとするようなエンディング。ほうかさんって面白いなあ、と言うか魅力的なひとだなあ。役者さんとしても面白いけど、作る側としてもいろいろコマを持ってそうだ。パンフレットではもう撮らない〜みたいなこと言ってたけど、他の作品も観てみたいな。
あと『MILD7』では、村島リョウくんの二枚目な部分が見られた。そう言えば『グローウィン・グローウィン』でもかなりどんよりな役がハマッていた。このひとのダークな面が見られるのは面白い。
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2003年11月01日(土) ■ |
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東京国際映画祭『アイデン&ティティ』 |
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『アイデン&ティティ』@シネフロント
始まりました東京国際映画祭。そしてGWにエキストラとして参加することが出来た『アイデン&ティティ』が初公開(試写とかではなく、一般にと言う意味で)!以下ネタバレしてます。
■エキストラに参加した時のレポートはこちらからどうぞ↓ 川崎編 横浜&蒲田編(蒲田編はstar-sさんによるレポートです)
やー、あのねえ、泣いてしまいましたよ。観たタイミングも何と言うかドンピシャ過ぎまして。ミッシェルのこととかいろいろ思い出しちゃって。しかも知ってるひとは知っているチバユウスケ氏の名言「おまえらが日本のロックをダメにしたんだ!」って台詞が!笑えるシーンだったのにここでもう泣いちゃったじゃねえかクドカン!憎いことしやがってクドカン!(泣)
クサイことを真顔で書いてしまうと、日本でロックをやるってやっぱり難しいよ。でもね、いい曲はいい曲だし、いいものはいいものだよ。そういうのってあるんだよ。格好いい日本のロックを見せてくれるひとたちってのは、絶対いる筈なんだ。
ミッシェルの幕張後の打ち上げで、そのチバくんへのアンサージョークとしてウエノくんが「おまえらが日本のロックを良くしたんだ!」と言ったそうだ。そういうことが出来るバンドって、絶対ある筈なんだ。
と言うわけですっかり冷静に観られておりませんが。日本のロックが好きなひと、いや、ロックと呼ばなくてもいい。音楽が好きなひと。そして、1990年代初頭のバンドブームを知っているひとは絶対グッとくるものがあると思う。ドンくさいところもちゃんとドンくさく描いている。そこがいい。情けなくて、でも憎めない、愛おしい作品。
勿論一般公開も観に行きますよ。その時にもう少し落ち着いて観られるといいな。
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上映後に田口トモロヲ監督参加のティーチインが行われました。
「もう親バカになってて。どのシーンも好きだし、全部愛おしいんですよ、子供のようで」 「準備に3〜4年かかったので、企画が止まっている時、モチベーションを維持するのが大変だった。資金を出してくれるひとが見付かった時は嬉しかった」 「一般のお客さんと一緒に観たのは初めてだったけど、笑いどころが全然違っていたので驚いた。スタッフだけで観ている時とは笑いの反応が全く違った」 「峯田くんは本当に素晴らしかった。同じシーンを何テイク撮っても、全てを全力でやってくれた。それに共演者も引っ張られた部分があると思う」 「(カメオ出演の浅野忠信さん、村上淳さんたちについて)皆『アイデン&ティティ』の原作のファンで、出たいと言ってくれて。忙しいスケジュールの合間を縫って来てくれた」
司会の方が、「時間はかかりましたけど、でも、今だからこそ脚本が宮藤さんだったり、主演が峯田さんだったり、と素晴らしいひとが揃ったんでしょうね」と言うと、「そうですね…うん、そうですね」と感慨深げに頷いていました。
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