空虚。
しずく。



 酒。

ここの所毎晩飲んでる。
500mlの、缶チューハイ。
気分によって、サワーかカクテル。
缶チューハイなら、少し酔える。
サワーなら、かなり酔って、倒れられる。
カクテルなら、完全に酔っぱらって何も覚えてない。
買う時にわざと、アルコール度数の高いもの選んだり、ね。
用途によって、飲み方も変えてる。
わざと一気に飲んだり、少しずつ飲んだり。

別に、お酒が好きなわけじゃないけど。
飲まずにいられない、夜。最近そんなのばっかり。

お酒がくれるのは、束の間の感情。
お酒が奪うのは、自分。

あ、自分なんて元からないんだっけ。

だけど。
束の間の、偽りの感情を得るために私はお酒を飲む。

自傷も、やりやすいんだよね。
お酒飲むと、深く切れるから。
別にそれ見ても何も感じないけど。
"どうせ切るなら、たくさん血が出たほうがいいじゃない?"

幸いにして外見がこんなだし。
嫌でも身に付けた"大人"みたいな雰囲気があるから。
誰も疑わない。

だから多分、"私"を知ったらみんな驚くだろうな。

きっと好き勝手言われる。
特に・・・両親ならこうかな。
「あんなに明るかったのにどうして・・・。」とか。
「そんな風には見えなかったのに。」とかね。

あー、やだな。予測出来ちゃうよ。

"あなたは私の何を知ってるって言うの?"
"外見だけで、内面なんて見ようともしなかったじゃない。"

あ。でもひとつだけ感謝しなきゃね。
演じるのは上手くなったよ。感情を消すのもね。

上手いでしょ?私の笑顔。
それが張りついた仮面だって気付く?
あはは、気付かないよね。だって完璧だもん。

でも、ま。いいんだ。
もう何も感じてないから。
これからも、二人が望む"私"でいるよ。
だって、私はそれしか知らないんだから。

"お前に出来るのは、破壊しかないんだよ。"

2001年11月07日(水)
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