膀胱炎になってから娘が毎食後「お母さん、お薬もう飲んだ? ちゃんと飲んだ?」と聞いてくる。
娘は自分が病気の時に、親から言われるのと同じ事を言っているのかなぁ……と思っていたら、今朝方しみじみと「子どもがいるお母さんが膀胱炎になるって大変よねぇ」と言い出した。」娘もそんな気遣い出来るようになったなんて嬉しいなぁ……だけどママ友同志の会話みたい。もしかして、娘ってば、ちょっと大人びてる?」なんて事を思いつつ「本当だねぇ。心配してくれてありがとうね」とお礼を言うと「本当に大変よねぇ。だって、子どもと一緒に遊んでいる時も『ちょっと待ってて』っておトイレに行かなきゃいけないもんねぇ。子どもは待ってないといけないし」と娘。「心配してるのは、そっちかよ!」と脱力。思わず笑ってしまった。しかし、この脱力と笑いがあるから子どもとの生活が楽しいのかも知れない。
それはそうと、子どもがらみの物騒な事件続きで嫌になる。
我が家も他人事と言っていられない。娘は自分からガンガン行くタイプではないけれど、どちらかと言うと人懐っこいタイプ。娘を連れて歩いていると沢山の人から声をかけられるせいか、娘は自分に声をかけてくれる大人は、みんな優しい良い人だと思っている。それは決して間違いとは言えないけれど、それでは世の中を渡っていけない。最近は「大人っていい人ばかりじゃなくて、子どもに乱暴な事をしたり、意地悪をしたりする悪い大人もいる」って事を少しずつ教えている。娘は今のところ私のひっつき虫でいてくれるので心配無いのだけれど、そんな時期もあと僅か。娘にどうやって何かの時の自衛手段を教えるかってことは私にとって大きな課題だ。
私は子どもの頃から小柄だったせいか、その類の事件(未遂)にあった事がある。ランドセルを背負って帰宅する途中、腕を掴まれて引きずられてマンションに連れ込まれそうになったり、これまた小学校の帰宅途中、車に乗せられそうになったり。私は当時から気の強い子どもだったので、大騒ぎ&大暴れして相手の男に噛み付いて事なきを得た。噛み付いた相手の男が「ギャッ!」と声を上げている隙に逃げ出したけれど、恐ろしかった事は今でも覚えている。
残念ながら娘は私には似ず、どちらかと言うと気が弱い。体育会系女子で活発だけど、それはあくまでも「運動が得意」と言うだけで、争い事は限りなく苦手。その上、豆腐メンタルで押しが弱い。万が一何かあった時に防犯ブザー等が役立てれば良いのだけれど、最終的には本人の頑張りが大きく左右する。小学生の女の子がトランクに入れられた事件も彼女がトランクの中で抵抗していからタクシーの運転手さんに気づいてもらえて助かったのであって、諦めてシクシク泣いていたらどうなっていたか分からない。
子どもが成長してくると成長してきたなりの心配事が増えていくのだなぁ。でも、きっとこれはどこの親御さんも同じこと。子どもが無事に成人するって大変な事なのだと改めて思う。自分自身もそうだけど、その辺を歩いているオジサンもオバサンもオジイサンもオバアサンも、みんなその年まで無事に生きてきた人達なのだなぁ……と思うと感慨深いものがある。
老若男女が安心して暮らせる社会が理想だと思う。だけど、現実はそうじゃない。自分の身は自分で守れるよう自衛手段は考えておかねば。せっかく人として生まれてきたのなら天寿をまっとうするまでは生きなくちゃ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。