白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2012年08月29日(水) 夏季保育。下衆な好奇心。

今日から娘は幼稚園の夏季保育がはじまった。しばらくは半日保育が続くけれど、半日だけでも自由になれる時間があるのはありがたい。

定番家事を済ませた後、好きな音楽をBGMに紅茶を飲みつつ、モヤシのヒゲを取る幸せと言ったら! ほんのわずかな時間の余裕が大きなゆとりを産むように思う。娘がいない時間なんて、ほんの少しの事で何が出来るってほどでも無かったのだけど、食事の下拵えをしたり、ちょっとした片付け物をしたりと有意義に過ごすことが出来た。

それはそれとして。今日はここ数日、心に引っかかっていた事を書いておこうと思う。

娘の赤ちゃん時代からのお友達の中で2組のご夫婦が離婚した。1組は今でも仲良くしているH君のお宅。もう1組は同じ町内にいた女の子のお宅。私の住んでいる地域では、子どもの数が少なくて近所には女の子がほとんどいないため、その女の子のご家族が引っ越してこられた時は「同性のお友達が出来る!」と心底嬉しかったのだけど、そこのお宅はお子さんが3歳になる年にご主人の浮気が原因で母親が女の子を連れて家を出た。

離婚後、別の場所で偶然にその母親と会う機会があった。隣の校区にマンションを借りて暮らしているらしく「実は家も近いし遊びたいんだけれど、娘が『おうちに帰りたい』って泣くから、そっち方面の公園にもスーパーにも行かないし、もう遊べそうにないわ」と話を聞いた。その時、私は娘と同じ年の娘さんが不憫でたまらなかった。しばらくして「あの家は奥さんと娘を追い出して、浮気相手の女を引っ張り込んでいる」という噂を聞き「なんて酷い夫なんだろう!」と他人ごとながら一人憤慨したりした。

で。つい先日。噂の「前妻と娘を追い出した浮気相手」に遭遇した。同じ町内なので普通に挨拶したのだけれど、ビックリしてしまった。ものすごく地味で感じの良い女の人だったのだ。私は「妻子のある人と浮気するだなんてどんな酷い女なのろう!」と勝手に派手な女の人を想像していたのだけれど、どこにでもいる普通の奥さん風の人だった……と言うか、前妻よりもずっと地味で大人しそうな人だった。

ふと思い出しみると、離婚した方の母親は派手好きな女性だった。そして「夫の仕事が忙しいから」と1日のほとんどを自分の実家で過ごしていて、娘とその女の子は結局のところ仲良くなる事が出来なかった。なので、なんだかとても複雑な気分だった。

私は何もかも人から伝え聞いただけに過ぎないし、自分の中だけで勝手に色々思っていただけなのだけど、他人の行動は安易に非難しちゃいけないのだなぁ……と反省した。私は口に出して非難こそしなかったけれど、心情的には浮気をされた妻とその娘に寄っていた。でも、よくよく考えてみれば夫婦の事なんてその夫婦にしか分からない訳で。私は妻側からの話しか聞いていないけれど、たぶん浮気した夫にも言い分はあったのだと思う。

そして自分が下衆な目で彼らを見ていたことに対して恥ずかしく思った。下衆な好奇心があった事は否定出来ない。そうでなければ、会ったこともない人に対して「きっと派手な悪女風の人に違いない」とか、そう言う想像はしなかっただろうから。

今回の事は私にとって恥ずかしい事なので誰かに言うつもりもないけれど、自分への戒めとして日記に書いてみた……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


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