白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2006年08月29日(火) 至福の読書

いま、恋をするように本を読んでいる。

毎日、ゆっくりしたペースで『いしいしんじのごはん日記』など。もともと、いしいしんじは好きだったけれど、ここまで自分の感覚に馴染む作家さんだとは思ってもみなかった。今回読んでいる作品はWEBで書いたものをまとめた物で、わざわざ買ってまで読むものではないと思っていたし、買うつもりも無かったのだけれど、通勤途中でたまたま手持ちの本を読み終えてしまって、なんとなく買ってみたのだ。まさか、まさかの嬉しい誤算。

冷静に読み解くにつけ、それほど面白い作品だとは思わない。文章でご飯を食べている人が書く「読まれることを意識した日記」で、完全な創作でもなければ、本当の意味での日記でもない。なのに、なんだか好きなのだ。読み終えてしまうのが勿体無いと思うほどに。

日記に出てくる「いしいしんじの好きなもの」を見つけるたびにドキドキしてしまう。美味しい魚、絵本(『おおきなおおきなおいも』)、シャガールの絵。酔っ払って1人で踊っている作者の姿を想像して、微笑んでみたり、ものすごく意地の悪いダークな一面を発見して、ニヤニヤしたり。片思いしている時と、ちょっと似ている。

不思議なのはだからって、作者に恋している訳ではない…って事だ。作品に惹かれているのか、その空気に惹かれているのかは分からないけれど、1冊の本を読んで「好きで、好きでたまらない」という感覚は読書の醍醐味だと思う。自分の身体の一部のように寄り添ってくれる本ってのは、滅多にめぐり合えないから、なおのこと嬉しい。

そんなこんなで今週は、草臥れ気味ながらも、かなり幸せ。いっそ、いしいしんじの作品を大人買いしたいと思ったりする。(今まで読んだ作品は図書館で借りた物も多いのだ)この調子だと、読了後はそのままの勢いで再読するのだろうなぁ。本を読む幸せを満喫しつつ、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
2005年08月29日(月) 携帯不携帯
2004年08月29日(日) ジタバタと夏の終わりに。
2003年08月29日(金) 給料日の儀式
2002年08月29日(木) 余裕が無いなぁ。

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