今朝、カブトムシのカブちゃんが死んでしまった。カブちゃんが我が家に来たのは7月13日。2ヶ月足らずの短い付き合いだった。
カブちゃんは娘がどうしても欲しいと言うので、ご近所さんが繁殖させていたのを1匹譲ってもらった子だ。カブトムシと言えば立派な角のあるオスが人気だと思うのだけど、娘は「Yは女の子だから、女の子のカブトムシがいい」と言うので、メスのカブトムシを貰った。正直なところ私は全く乗り気じゃなくて、娘に「自分の手でカブトムシを捕まえられたら飼ってもいい」という条件をつけたのだけど、娘はその条件を難なくクリア。渋々、飼育することになった。
カブちゃんは、そんな経緯でもって我が家の一員となったのだけど、飼ってみると可愛くなってきて、娘よりも私の方がカブちゃんに夢中になってしまった。勿論、娘も昆虫ゼリーをあげたり、飼育ケースを霧吹きで湿らせたりといったお世話はしていたけれど、カブちゃんを愛でていた時間は娘よりも私の方が長かったと思う。夜、娘が寝た後、居間の片隅でガサガサしている音を聞いて、毎日ニヤニヤさせてもらっていた。
カブトムシは夏の昆虫で秋には死んでしまうってことくらい分かっていたのだけれど、中には10月まで生きる長生きな子もいるらしく、私は何の根拠も無く「うちの子はきっと長生きするだろう」と思い込んでいた。なので、カブちゃんが動かなくなっているのに気付いた時はけっこうショックだった。ちょっとだけ泣いた。
先日、新しい昆虫ゼリーを注文したばかりだったのに……。カブちゃんは新しい「フルーツ味」の昆虫ゼリーを食べることなく旅立ってしまった。せめて1個くらい食べて欲しかったなぁ……。昨日の夜は「キュウキュウ」と音をさせて昆虫ゼリーを食べていて、その昆虫ゼリーが最後の1個だった。明日から新しいのを出そうかと思っていたのに。
カブちゃんが死んだのに気付いたのは娘が幼稚園へ行った後だった。娘が悲しまないように、幼稚園へ行っている間に、カブちゃんを埋めに行こうかと思ったのだけど、それではいけないと思いなおして、娘が帰宅してからカブちゃんの死を伝えた。娘はちょっとだけ泣いたけれど「死」というものが、まだピンとこなかったようだ。最寄りの公園へカブちゃんを埋めに行って、それからしばらく「死ぬ」と言うことについて娘と色々話し合った。
カブちゃんは最後まで慣れてくれない子だったけれど、よく食べて、よく遊ぶ良いカブトムシだった。娘の良い友達であり、私達の家族だった。さようなら、カブちゃん。ありがとう、カブちゃん。カブちゃんの冥福を祈りつつ今日の日記はこれにてオシマイ。