白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2011年01月14日(金) 娘と私の特別な夜。

娘は今春の幼稚園入園へ向けて、やたら張り切っている。

その上、娘を可愛がってくれる小学生のお姉ちゃんに憧れていて「YもMちゃんみたいに素敵なお姉ちゃんになのたい」と「お姉ちゃん」を意識していて何かにつけて「Mちゃんは1人で○○が出来る」ってことを引き合いに出して、何でも自分1人でやりたがる。そして、とうとう昨日は「1人で寝る」と言い出した。

娘は3歳3ヶ月。昼間は完全にオムツが取れているが、夜はまだオムツをはいている。しかも夜は「夜泣き」と言うほどではないけれど「恐い夢をみた」とか「お母さんがいない」(←自分が私に背を向けて寝ていただけ)と、泣いたりする。そんな娘が1人で眠れるはずもないのだけれど「大丈夫よ。だってYはもうすぐ幼稚園に行くお姉ちゃんだもの」と自信満々。揚句「Yが1人で寝たって言ったら、お父さんも吃驚するねぇ」と意気揚々。

仕方が無いので1人で寝かせることにした。寝室へ連れて行き、ベッドに寝かせて「寂しくなったらお母さんを呼んでね」と階下に降りた。寝室にはベビーモニターを設置しているので、階下にいても娘の様子は分かるのだ。最初の5分間はゴソゴソと寝がえりを打つ音がしたのだけれど、突然静かになってしまった。15分経っても静かなままだったので「まさか寝てしまった?」と気になって寝室に行ってみると……

ベッドの真ん中に寝かされたままの姿勢で、目をパッチリ開け天井を見つめている娘の姿があった。娘は私の姿を確認するやいなや「無理だった。無理だった」と号泣。「寂しかったの?お母さんって呼んでくれたら、すぐ来たのに」と言うと「我慢してたの〜」と娘。

……可愛過ぎるじゃないか。たまらないじゃないか。

娘にも自尊心があり、意気揚々と「1人でも大丈夫」と公言した手前、私を呼ぶことが出来なかったのだろう。娘は私に抱きしめられてもなお「涙がとまらないの」と、ずっと泣いていた。ホッっとしたのと、悔しいのと色々な感情が入り混じっていたのだろうなぁ。娘は泣くだけ泣いて、階下に降りてお茶を飲んだあと、いつものように私にしがみついて眠りについた。

昨夜の出来事は私の心の中のアルバムに永久保存した。娘はいま「親離れしたい」って気持ちと、自分自身の限界との狭間で葛藤している状態なのだと思う。そして昨夜のような事を繰り返しつつ私の手から離れていくのだろう。昨夜は私にとっても娘にとっても特別な夜になった。

「お母さん」と呼んでもらえる立場になることが出来て、子どもを育てることが出来て幸せだなぁ……とつくづく思う。色々なことに感謝しつつ今日の日記はこれにてオシマイ。


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