白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2004年07月22日(木) 蝉捕り男爵。

いま、気になる男性がいる。

出勤の道すがらに会うその人は、スマートで浅黒い肌をしている。白い歯キラリの爽やかな彼の手には虫網。ちなみに虫捕り網は蝶やトンボを採るような短めの物ではなく、蝉ようの柄の長いものだ。肩から虫取り籠を襷がけにして、毎日元気にウロウロしている。年の頃なら小学校2〜3年生ってところだろうか。今日、彼の虫取り籠には6匹の蝉が入っていた。昨日は2匹。たぶん明日も彼は朝っぱらから蝉捕りに興じるのだろう。

今時、朝っぱらから蝉をしている小学生ってのは、なかなか珍しいんぢゃなかろうか。宿題をしていたり「夏休み子供アニメ劇場」を観ていたりする子の方が多いんぢゃなかろうか。私は毎朝、蝉捕りに励む小学生に敬意を表して彼に「蝉捕り男爵」という呼び名を進呈した。進呈と言っても、1人勝手に思っているだけなのだが。

それにしても、女も見知らぬ小学生を捕まえて話しかけるようになったら立派なオバサンだと思う。

最近、どうにも彼と語りたい衝動を抑え切れなくて、うっかり話し掛けるようになってしまった。話をすると言っても「何匹捕れたん?」とか「その蝉、なに蝉なん?」という程度のことだが。蝉捕り男爵は、あまりオシャベリではないらしく、雄弁に語ることはないが、しかし誇らしげに虫籠を差して「6匹も捕ってん!」などと返事をしてくれる。

いいねぇ。蝉捕り。蝉ってあんまり好きではないけど。この暑い中、大人達が駄目駄目になっている中、油ギッシュに蝉を追いかけ回している蝉捕り男爵は素敵だなぁ……と思う。愉快な夏休みを過ごしてくれたまへ。オバチャン、影ながら君の蝉捕りを応援するよ。捕って、捕って捕りまくるがいいさ!

さてと。明日は金曜日。この週末は何をして過ごそうか……なんて暢気なことを考えるより前に、もう1日、頑張って働かねばなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。


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