白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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2009年06月30日(火) 旧友との邂逅

先の日曜日は夫の計らいで1人でお出掛けしたのだけれど、梅田へ向かう電車の中で中学時代の同級生と再会した。

再会したりのはA君と言う元クラスメイト。当時、私は思春期にありがちなひねくれ気質にドップリ使っていて「○○くん、カッコいい」などと恋愛に走るタイプの中学生ではなく、むしろ異性と話をするのは苦手だった。その中でA君は肩ひじ張らずに話が出来る貴重な異性だった。そう…A君も当時はオタク少年だったのだ。

A君とは中学校を卒業してからも電車や道端で何度かすれ違っている。彼は高校卒業後、普通の会社に就職し、お金を貯めてからパンと製菓の専門学校へ行き、その後働いているらしい……って事は知っていた。そしてオタクとしてもそこそこ活動していて、コミケにも参加していると聞いたのだけど、最後にA君と会ったのは何年も前で、どこで働いているのか、今もなおオタク活動をしているのか…近況は全く知らなかった。

互いに近況報告をする中でA君は大阪の人なら誰でも知っているような超一流の職場でパン職人として働いている事を知った。コミケにはもう10年以上行ってないけれど、オタク友達とは今でも仲良くしているとのこと。独り身で、失う物も無いのだから、機を見て自分の店を持ちたいとのことだった。

「ひと山当てようとか、儲けたいとか、そんな気は無いねん。自分の出来る範囲で、自分の焼けるパンを焼きたいなぁ……って」

私の知らない間にA君は立派になっちゃったんだなぁ。私も頑張らなきゃなぁ……なんて事を思った。ドラマとか小説だったら「実は当時の私はA君にほのかな恋心を抱いていて」なんて設定になるところなのだけど、当時A君に対しては純粋な仲間意識でもって接していて、今は仲間と言うよりも遠い親戚のような感覚を覚えた。他人だし、親しい友人のように密に交わる訳じゃないけど「元気で頑張ってくれてると嬉しいよね」と言うような。

A君が自分の店を開業するのを今から楽しみにしている。

そんな訳で日曜日のお出掛けには、思い掛けない楽しいオマケがついていた。そう滅多にある事じゃないけれど、こういう幸せな偶然もあるものだなぁ。いつかA君が自分の店を開業した時、彼の前で胸を張って立っていられる自分でいたいなぁ……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。


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【同月同日の過去日記】
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2005年06月30日(木) 時間の流れ
2004年06月30日(水) お礼状。
2003年06月30日(月) 愚弟と語る。
2002年06月30日(日) 前半の半年。後半の半年。

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