毎朝、蝉の声がうるさく感じるようになったとたん、近所の子供達は一斉に虫捕り網を持つようになった。あれは、子供のたしなみ…ってところなのだろう。虫がいると捕らずにはいられない……実に健全だ。
子供のたしなみ…と言えば、昆虫や小動物と言った生き物を飼うのも一種のたしなみのようだ。「Yちゃん(娘の名)に見せてあげる〜」と、子供達が自慢げにやってくるので、ここのところ立て続けに生き物を見せてもらっている。
ひと冬越して幼虫からかえしたカブトムシやクワガタ。捕獲したばかりのクマゼミ、アゲハチョウ、カマキリ、コガネムシ。ハムスターにうさぎ。そしてカメ。それらの大半は「自分で飼う」の旗印の元、親御さんの手が随分と入っているのだけれど、それでも彼らにとっては自慢の生き物だ。
私と娘は子供達から「見せてあげる〜」と言われると、それらを神妙に拝謁させていただき、場合によっては「触らせてあげる〜」と言われて、触らせてもらっている。娘も生き物が動いている様を見るのは面白いらしく、興味深げに観察している。
そう言えば私も子供の頃は色々な生き物を飼っていた。それらはたいてい、長生きさせることが出来なくて、次々とお墓を作ることになったのだけど、あれは、あの時の私にとって必要なことだったのだろうなぁ……と思う。
娘もいつか生き物を飼うようになるのだろう。そして、いくつものお墓を作るのだろう。親の立場になってみると面倒なことこの上ないけれど、これは必要な事なのだから付き合っていかねばなりますまい。その日が来るまで、近所の子供達から自慢の生き物を見せてもらおう……って事で、今日の日記はこれにてオシマイ。