ある人から「趣味が読書っていいよね」と羨ましがられた。
そのひと曰く。「演劇や芝居(美術鑑賞)というのは居住地によって、足が運べないことがある。身体を動かす趣味は、その時々の体調いかんで無理だったりするし、テレビも地域によって放送がない場合もある。その点、読書は日本にいる限りネットがあれば、どんな本でも取り寄せられるし、よしんば貧乏になっても図書館を利用すればいいし」
なねほど……確かに読書は生涯の趣味とするには良いかも知れない。数ある趣味の中でも継続しやすい趣味である。だが、良いことばかりぢゃないんだよ……てなことを、ついつい熱く語ってしまった。
読書というのは仲間を見つけるのが難しい趣味なのだ。
もともと1人でする行為だから……って部分があるのだけれど、それを抜きにしても仲間探しは困難と言っても過言ではない。書店へ行くと本が溢れていて、直木賞や芥川賞の発表はニュースになり、ベストセラーになった日には、恐ろしい数の本が流通するのに、読書を語れる仲間を見つけることが出来ない……ってのが不思議でしょうがない。いったいぜんたい世の読書好き達は、どこに潜伏しているのだろう?
もちろん、私とて本を語れる友人が1人もいない訳ぢゃない。だが、他の趣味に較べると、その人数は格段に少ないのだ。リアル生活において、その他の趣味(映画、芝居、アニメ&漫画、ゲーム)の愛好者を探すのは簡単なのに、読書好きを探すのは困難なのだ。たまに「本好きでねぇ」って人に遭遇しても、ミステリ好きだったりする。あまりにも淋しいので「私もミステリ好きになろう」と奮起したこともあったが、残念なことに性に合わなかった。
自分の好きなことは誰か語ってみたいのになぁ。お茶を飲みながら「あのさぁ、次郎(浅田次郎)ってさぁ」とか「幻冬舎の本って、どうよ?」とか、そういう話がしたいんである。読書サイトを積極果敢に運営すれば、リアル生活でも付き合える読書好きと知り合う可能性も増えるのだろうが、片手間運営が精一杯ってのが現状。
日々愚痴っぽく思っている訳ではないけれど、良い本を読んだ後などは「この感動を誰かと分かち合いたい〜」と思ってしまうのだ。最近、本との巡り合わせが良かったので、そういう気持ちが募っている……と言うか。
……なんてことを朝っぱらから書き散らしていたら宅急便が届いた。友人が「へそすいか」なるものを送ってくれた。昨日から「新鮮な果物が食べたい」と悶えていたので、なんて素敵なタイミング!「甘い」と巷で評判の縞のない黒っぽい西瓜である。食べるのが楽しみだなぁ……早速冷蔵庫で冷やしてみよう。唐突だけど、西瓜を貰って心ウキウキ……ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。