2泊3日の東京旅行は友人達のおかげで素晴らしいものとなった。
毎度、東京では一部例外を除いて食べ物に恵まれない事が多いのだけど、今回は食べ物にも恵まれていたし、暑過ぎる事も無かったので「張り切りすぎてクタクタ」なんて事もなく、ほぼ完璧な旅だった。が、やはり「完璧」なんてことはあるはずもなく「あれをしておけば良かった」とか「友人と、あの話をしておけば良かった」とか、多少の心残りが出来るのは致し方の無いことである。
今回の旅で最大の心残りは銀座で資生堂パーラーに入らなかったことだ。
資生堂パーラーは、ずっと行きたい……と思っていた訳ではないのだけれど、読書好き人間としては数多くの文学作品に登場した場所だけに機会があれば押えておきたいところ。最終日に銀座を歩いていて「ここが資生堂パーラー」と案内してもらったのだけど「ちょっと入りにくいよね」と言う友人に合わせて、うっかり「そうですね」と言ってしまった。が、本当はこれっぽっちもそんな事を思ってなんていなかったのだ。たかが喫茶店。高級志向には違いないが取って喰われる訳ぢゃない。なのに、何故「物怖じしちゃってる私」を演出してしまったのか全くもって謎である。
「ちょっと、いい格好して好奇心丸出し・おのぼりさん風を抑えてみた」とか「ものすごく高いのに、それほど美味しくない(東京では多々このテの事で痛い目に合っている)と嫌だなぁ…という計算が働いた」とか、理由は色々あるのだけれど、今にして思えば入っておけば良かった。好奇心の命じるまま、大好きな小説『白夜を旅する人々』に出てきたアイスクリームを私も食べておけば良かった。
たぶん東京にはまた行く機会はあるだろう。だけど「また今度」が絶対あるとは限らない。もっと、もっとその時々の瞬間を大切にしなきゃいけないなぁ……と反省した次第。
そして今日は洗濯だの、掃除だの、買出しだのとバタバタと忙しく立ち働いた。夕方、夫帰宅。夫も友人と旅を満喫したらしい。慌しく食事と入浴をすませて夫はそのまま夜勤に出掛けた。私も明日からまた通常モード。気持ちを切り替えなくっちゃなぁ……って事で今日の日記はこれにてオシマイ。