昨日から「たんぽぽ珈琲」なるものを飲んでいる。
たんぽぽ珈琲ってメルヘンチックなネーミングだと思う。うららかな春の野原の真ん中にある喫茶店。直立二足歩行のエプロンうさぎが、焼き菓子と一緒に運んできてくれそうな……なんて童話めいた空想が頭をよぎる。
飲もうと思ったキッカケは身体のむくみが気になっているから。妊娠中に、むくみやすくなるのは自然の成り行きとのこと。だけど、出来れば健やかに暮らしたい。「むくみ解消になる食べ物か飲み物は無いものか」と調べていて、引っ掛かったのが「たんぽぽ珈琲」。珈琲といってもコーヒー豆のようにカフェインが含まれている訳ではないので妊婦の飲み物には持って来いとのこと。善は急げと翌日、いそいそと買いに走った。
そして肝心の、たんぽぽ珈琲の味なのだが……吃驚するほど不味かった。そのメルヘンチックなネーミングとは掛け離れているその味は珈琲とは全く似ていない。強いて言うなら「焦がした大豆をお湯につけた味」って感じ。私の中の童話めいた空想は見事なまでに裏切られたのであった。私も迂闊だったと思う。身体に良いと言われる飲食物はマズイと相場が決まっている。たんぽぽ珈琲は自然食品の店に置いていた。その時点で「もしや?」と疑うべきだろう。
いささかウンザリ気味のたんぽぽ珈琲ではあるけれど毎日飲むつもりだ。嗜好品ではなく薬だと思って。思えば、妊娠してから妊婦特有の不調が次々と訪れて、そのたびに「不味くて健康的な食べ物」の摂取に励んでいる。貧血対策とか、カルシウム補強とか。
あまり乗り気ではないものを飲み食いするのは憂鬱ではあるけれど、それでも、こういう類の事柄は努力すれば、ちゃんと結果が出るのが嬉しい。一時はどうなることかと思っていた貧血も努力が実を結んだのか、改善されていて、ここ一週間は酷い目にあっていない。なので、たんぽぽ珈琲も気長に摂取したい所存。
だからって健康マニアになろう…って気持ちは全くない。赤ん坊を産んだら、もう少し快楽に偏った生活をするつもり。今は1つの身体を2人でシェアしてるのだもの。主導権のある私が努力するのは当然のことだ。たんぽぽ珈琲の味も続けて飲んでいれば、慣れてくるに違いない……慣れるといいな…ってことで、今日の日記はこれにてオシマイ。