ここのところ年輩の御婦人のファッションが気になってしょうがない。
いま、義母に贈る帽子を編んでいるのだけれど、義母とはまだお付き合いが浅いのでファッションの好みがイマイチ分からないのだ。夫は私より2歳年上なだけなのだが末っ子なので、義母は乙女な母よりも年代が少し上なのである。乙女な母の好む物なら大抵理解しているのだけど、年輩の御婦人の好む物はよく知らないのだ。
街ゆく年輩の御婦人を観察していると、若い人ファッションとは明らかに違う。だけど確実に流行というのがあるみたいだ。帽子の飾りにしても、マフラーにしても「今年っぽい」雰囲気があるものと、そうでないものがある。私の中で年輩の御婦人は「古いものをずっと大事にしていて定番の物が好き」というイメージがあったのだけど、よくよく考えてみれば、彼女達にも流行の最先端(当時は日本が貧しい時代だったとしても)を行くファッションに身を包んでいた時代があったのだ。いまだって、若い人とは別の流行を追っていたとしても何ら不思議ではないし、年代に応じたお洒落を楽しんでいるのも当然なのだ。
私は今まで何をみていたのだろう。私の中で年輩の御婦人は「おばあちゃん達」という1つの大きな括りでしかなかった。ちゃんと見ていれば、そうでないことは分かるはずなのに……である。
世の中にはまだまだ私の知らない世界、私には見えていない世界があるのだなぁ……と、ここ数日はそんな事を考えている。単純に見えていないだけなのか、それとも見ようとしていないのか。「そこにある」のに見えない、もしくは見ていないものがあるだなんて勿体無いことこの上ない。意識的に見ようとする範囲を広げなくては。
しっかり両目をあけて生きて行きたいなぁ……なんてことを思ってみたところで、今日の日記はこれにてオシマイ。