白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

目次過去未来

【検索からお越しの方へ】
日記内検索をご利用いただくか、読書関係のお探し物はHPへお越しくださいませ。
当日記は移転しました。下記で更新を続けています。
引越し先 白い木蓮の花の下で


2006年05月11日(木) バットと御婦人

帰りの通勤電車で読んでいた本が終わってしまい、うつらうつら居眠りをしていたら、向いの席の足元に置いてある鞄に目がいった。スポーツタイプの鞄には、ちっとも可愛くないマスコットがぶら下がっていて「高校生とかの間で流行っているのかな?」とて目を上げたら、鞄の持ち主は40歳後半の御婦人だった。まぁ、娘さんや息子さんに貰った…なんてこともあるなぁ……と1人ごちて再び目を閉じようとして、ハッっとした。

なんと。スポーツタイプの鞄にはバットが差してあったのだ。

平日の夕方にバットを携えた御婦人。もしかすると、昼間に野球かソフトボールでもされていたのだろうか。よくよく見れば服装もスポーティな感じで身体もよく引き締まっている。五月の空の下で、40代の御婦人が広いグラウンドでバットを振ったり、ボールを追って走ったりしていたのだろうか。もしかしたら、お仲間だっているのかも。野球は1人では出来ないのだから。なんか、いいなぁ……野球は子供達とおぢさん達だけの物ぢゃないんだ。

妙齢の御婦人達がグラウンドを走り回っている姿を想像してニンマリした。

バットを持った御婦人は私よりも手前の駅で颯爽と降りて行った。彼女のおかげで、私は楽しい想像に思いを巡らせた訳だが、よくよく考えてみると、あのバットは彼女のものだとは限らない。もしかしたら、彼女は教師かも知れないし、あるいは家族の荷物を運んでいたのかも知れない。よしんば彼女のバットだったとしても、平日の昼間に御婦人達で野球をする…ってシュチュエーションは、かなり苦しい。

まぁ、だけど。「たぶん、そうであろう現実」を想像するより、あのバットは御婦人の愛用品で、仲間と野球に興じていたに違いない……と思っていた方が、ずっと楽しい。ちょっぴり楽しい、ひと時だった。

さてと明日は待ちに待った金曜日。今週は連休ボケで、いまいちピリッとしなかったけれど、今日あたりからやっとエンジンが掛かってきた。あと1日とは言うものの張り切ってまいりましょうかね…ってことで今日の日記はこれにてオシマイ。


目次過去未来


エンピツ投票ボタン(押していただけると励みになります)↑
My追加

yurarraをフォローしましょう

【同月同日の過去日記】
2005年05月11日(水) 良かった探しの功罪
2003年05月11日(日) 短所
2002年05月11日(土) ハッカ飴。

白蓮 |MAILHP