白い木蓮の花の下で  

    〜逝くときは白い木蓮の花の下で〜

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引越し先 白い木蓮の花の下で


2002年05月11日(土) ハッカ飴。

今朝は夢見が悪かったので、通勤電車で本を読みませんでした。
ノリの悪い時はボーッと景色を見るのか良いようで。

私が毎日使っている路線は……
かの文豪、谷崎潤一郎がこよなく愛したという路線だったりします。
大阪から奈良へ向かって走る電車から見える景色は
彼の人が愛した、それとは違っているとは思いますが
それでも、まだまだ鄙びた風情が残っていたりするのです。
途中に「無人駅」があるくらい、人口密度は低いです。

電車の座席だって……
ボックス型のものが混じっていたりするのです。
とうぜんですが通勤ラッシュなんかはありませんから
相当のどかです。毎日が小旅行気分。

あいにくと今日はお天気が良くありませんでした。
薄曇りの空はドヨドヨと、今にも泣き出しそうでした。
だけど、山の緑は露に濡れてビンピンに元気そうだったので
「もう初夏だなぁ」などと思いながら
ガタゴト揺られていましたら……

ボックス席の隣に座っていた婆様が話し掛けてこられました。
なんでも婆様ったら、途中の駅で傘をなくされたのだそうで。
「降りる駅で尋ねてみたらどうですか?」と申し上げたらば
「娘の住んでいる駅はバスが少なくてねぇ」とて
ちょっぴりトンチンカンな答えが帰ってきました。
まぁ。いいです。雨は降っていませんでしたし。

婆様と喋ること20分……
……と言うか婆様が1人で語っていたのですが。
降車駅で「それでは気を付けて」なんて言い合って、お別れしました。
婆様は別れ際、私にハッカ飴を1つ握らせてくれました。

仕事中に婆様からいただいたハッカ飴を食べました。
なんとなく懐かしい味でした。
それにしても……通勤電車で見知らぬ人から飴をいただくなんて
田舎通勤も捨てたものではないなぁ…と思いました。

つらつらと朝の光景を書き記してみたところで
今日の日記は、これにてオシマイなのでした。


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