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2024年09月05日(木)
『PLAY VOL.157』

『PLAY VOL.157』@Shibuya La.mama


この坂だっけ? と挙動不審に……。調べてみたら2017年11月の『PLAY VOL.50』(nine days wonder × LITE)以来でしたわ、ご無沙汰してます……。いやーしかしこのキャパでこの対バン、豪華! そしていちばん段差のある位置を確保出来たので、ラママで初めて(!)ステージ上の全員を視界に捉えることが出来ました。うれしい。

先攻downy。もともとステージ小さいとこなんですが、後方にスクリーンが張られていることもあってか楽器のセッティングがぎゅうぎゅう。近い! 中盤迄MCなし、曲間もずっとサンノバくんがSEを鳴らしており、その音がまた気持ちよい。裕さんの音もずっと一緒にいる。濁流、せせらぎ、激流、という感じで、最初のMCがある迄がひとつの組曲のようになっていた。エフェクトかけたままのチューニングと、ピッキングのノイズも美しい響き。ロビンさんと秋山さんがアイコンタクトしている様子も見られ、あ、あそこのアタックこうやって合わせてたんや! という気づきもあり。

秋山さんサングラスしてるなー、照明や映像が目にキツいのかなー、あ、途中で外したなーと何とはなしに思っていたら、中盤になって「メガネがくもって前が見えない……」「しかも秋山くんサングラスだからアイコン(タクト)出来なくて」とロビンさんが初めておしゃべり。えっ、見えてなかったの? それであれ!? バッチバチやったがな、ビビるがな。秋山さんは秋山さんで「汗で滑って(サングラスが)ずり落ちてき」たので途中で外したとかいう。キリキリとした空気がここで和みました。演奏とMCのギャップがすごいよね(笑)。「ハンディファンをここに置きたい」「かっこ悪いからやめて!」「え、でもくるりはやってたよ!」というロビンさんとSUNNOVAくんのやりとりにも笑った。マッチョさんはニコニコして話を聞いていた。和むわ。

ロビンさんはかなり暑さに参っていたようで、「3rd出したとき『汗ひとつかかないバンド』って酷評されましたけど」(これクールって意味の褒め言葉じゃないのか)「汗かくよ!」とボヤいておりました。「フロアも暑いんだよね」とこちらを気遣ってくれてましたが、いやいやステージ上の方がねえ、照明やら映像やら全身に浴びてる訳で、フロアより全然暑かろうよ……。「今日鍵盤ないから座る時間がない。座りたい(笑)」ともいっておりました。そう、ステージが狭くてスペースがなかったようで、鍵盤なくて座奏もなかったんですよ。こっちとしてはおかげでよく見えたってところもありましたし、アグレッシヴなセットが聴けて楽しかったです。ミドルテンポの曲が多いのにめちゃ刺さりまくるというね……その攻撃的セットのなか「海の静寂」が聴けたのはうれしかったなー。マッチョさんがベースで弾くコードが大好きでね……涼やかでありながら熱を感じるロビンさんの声も魅力。

耳の延長線上ド真ん中に上手スピーカーがありまして、スネアの音直撃の位置だったので全員が一斉に音を鳴らすとタムの音が聴こえなくなりましたが(「弌」のドラムがスネアしか聴こえなかったという。耳もやられてたのかも)、それはそれでこの日にしか聴けない音だったということで。プレイヤーに重ねられる映像は、ライヴ空間によって姿を変える。色と光、そして音。独特な構造のラママでしか体験出来ないインスタレーション作品でもありました。

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setlist
01. 酩酊フリーク
02. 黒い雨
03. goodnews
04. stand alone
05. 枯渇
06. 視界不良
07. 海の静寂
08. 左の種
09. 弌
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物販コーナーにセットリストが置いてあったのでした。親切。

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後攻LEO IMAI[LEO今井、岡村夏彦、シゲクニ、白根賢一]、ソロセット初見。ロビンさんの「今日LEOくんとこは急遽3人編成ってことで……リハ聴いたけど、あれはあれでね、素敵でした」というMCで状況を初めて知ったのですが、ベースのシゲクニさんが体調不良と怪我のため欠席とのこと。おだいじにですよ! 当日いきなりとかじゃなく、数日前に発表されていたそうで、リハの時間はあったようですが……。

サウンドチェックを見ていると、ギターが7弦。それにしてもベースの音がしている。始まってみればそのギターでゴリゴリにベースラインを弾いている。ど、どうなってる? と思っていたら、「1弦だけベースの弦を張っている」とのこと。ええ、それであそこ迄ベースのグルーヴ出せるの? たまげた。ソロセットのライヴ観るの初めてだったので、岡村さんは普段から7弦ギター使いなのか今回だけ7弦にしたのか気になる。ええ〜めちゃめちゃ格好よかった……。

「今日は異常編成の……」とLEOくんがご挨拶。3年前の夏の「緊急事態中のMETAFIVEでした」というMCを思い出してドキッとしましたが(…)、バンドの体力というか地力を感じました。クールに演奏していたように見えた岡村さんは「めっちゃ(手が)痛い! 使う筋肉が違う!」といってて笑ってしまいましたが、ええそうなの!? てなもんで。すごかったー。

デヴィッド・ボウイやマッシヴアタック、あと90年代グランジシーンの影響が感じられる低音リフとブリストルサウンド。スティーブ・ライヒのエッセンスも感じる。そこにLEOくんの声と白根さんのドラムが入ると、それはもうLEO IMAIの音。アクセントでもカウントでもないカウベルの連打とか、シンセから鳴らすマリンバのリフの気持ちよいこと、目から鱗。ハードでヘヴィな音からこういうアウトプットがあるのかと目というか耳が覚めた思い。ええ〜めちゃめちゃ格好よかった……(再)。LEOくんの挙動と熱もチャーミング。

思えば裕さんが縁になるのかな。いいもの観られて幸せな夜でした。願わくばシゲクニさんが復帰したらまた対バンしてほしいな。

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なんで今迄気付かなかったのか〜! ソフトクリームマシンが設置されている経緯なんですが、ラママといえばTHE YELLOW MONKEY、THE YELLOW MONKEYといえばぴーとさんということで、経緯を教えて頂きました(スレッド参照)。ヒーセさんのご希望で導入され、火事で初代のマシンが壊れちゃったあともヒーセさんがチャリティオークションで資金を集めて二代目を入れたそうで、愛と熱意が感じられる……。次回は食べたいです!