90年代の悪ガキが大人になるというストーリーは、先日『Beastie Boys Story』で目にしたばかり。彼らはビースティのようになれるかな。よりにもよって、そのビースティの曲がとある理由(後述)で使えなかったというエピソードに苦笑。
さて、冒頭のツイートにあるように、この映画を観に行ったのは「90年代を描いた映画の音楽をトレント・レズナーとアッティカス・ロスが手がける」というニュースがきっかけでした。果たしてその仕上がりは、トレント&アッティカスの劇伴に加え、90年代のアメリカ──とは限らないな、なんたってMorrissey「We'll Let You Know」が入ってますからね!──のヒットナンバーからあんな曲こんな曲がつめこまれているものでした。もうエモくもなるっちゅうねん。序盤のお兄ちゃんのお誕生会、レストランのBGMとして流れてきたのがSEALの「Kiss from a Rose」でしたからね……ちょ、いきなり! どれだけ聴いたか! もうこの時点でエモが全開になってしまいましたよね……このシーンがまたせつなくてさあ。お兄ちゃんもっと弟に優しくして! なかよくして! と胸がかきむしられる思いでした。で、ここがあるから終盤のシーンでまた胸をかきむしられるんですよね……ジョナ・ヒル監督、ニクいことする……。そして劇伴は苦くて甘くて不穏で温かい。トレントはピアノの子やねえとしみじみしました。