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2018年08月11日(土) ■ |
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『八月納涼歌舞伎』第二部 |
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『八月納涼歌舞伎』第二部@歌舞伎座
『東海道中膝栗毛』。「再伊勢参!? YJKT(またいくの こりないめんめん)」の副題です。三作やってひと段落なのかな? といった趣のYJKT。ミックスグリルのような全部入りっぷりが楽しい楽しい、葬式にトランプから花輪がきてたり宿で美少年コンビに出されてるお膳がお子様ランチだったりと遊び心満載。舞の場面もたっぷりとって、華やかな早替り、待ってましたの宙乗りは父子ペアと叔父甥コンビがいっぺんにふわふわふわり。芝居はサービス満点で、観客の観たいものを見せ、聴きたい話をお望みどおり、といった余裕も。そんななかしっかり若手の見せ場を作り、そのチャレンジをエンタテイメントとして成立させる猿之助さんの心意気よ。猿之助さんはご近所新橋演舞場で公演中の『NARUTO』にも出ているので、序盤なかなか登場しないのはその都合かなと思ったり、そういうところを考えるのもお楽しみのひとつです。舞のつるべうちはダンス合戦の趣もあり、構成の杉原邦生さんの腕が冴えている様子。
襲名とともに美少年ぶりも披露している染五郎くん、ご本人はそう呼ばれることがとても嫌だそうですが、芝居の上ではプラスなこと。「親の顔が見たい」なんて台詞も飛び出すその親、幸四郎さんはダメ大人っぷりを嬉々として演じます。そして今回は右近くんが持ってきました、いやはや堂々とした舞っぷり、芝居っぷり。そんな晴れ姿を右團次さんがスマホで撮りまくり、「おまえの願いなら仕方がないのう」なんて親バカぶりを見せてくれ、猿之助劇団のファミリーっぷりにしみじみしたり。そういうところも観客が待ってるところかも。中車さんは笑いに徹し、獅童さんはしっかり要所を押さえ、七之助さんは舞台をより華やかに。新悟さんはおかみさんの芝居がすっかり板についている。七之助さんも新悟さんも声がいい。三毛猫鶴松くんとむく犬弘太郎くんに人形遣いも兼任させ、しっかり芸を学ばせる辺りもさりげなく気が利いてる。猿之助さんすごい厳しいけど理想の上司ですわ。最後に基督登場で(門之助さんが水を得た魚のようにぶっ飛んでた)大団円に持っていく力業もピースフル、こういうとこも猿之助さんが杉原さんに構成を任せる所以かな。
それにしても染五郎くんも團子くんも、顔だちが大人びたのはともかく身長がぐんと伸びてるのにビビるわ……この年頃の子は一年見ないともうガラリと変わりますね。團子くん、今の配役表に載ってる顔じゃないもんねもう。小山三さんとかは30年いや40年くらい前? の写真を載せ続けていたけどあれは成人後だからな(微笑)。これからの成長が楽しみです。
納涼にふさわしく? 爽やかな『雨乞其角』の舞で〆。彌十郎さん素敵〜。紅白たい焼きも無事入手、楽しい夏のお祭りです。そうそう、今月から三階のばいてんでBEN&JERRY’Sのアイス販売が始まったのが密かにうれしい。
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