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2015年02月08日(日) ■ |
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シネマ歌舞伎『二人藤娘』『日本振袖始』 |
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シネマ歌舞伎『二人藤娘』『日本振袖始』@東劇
噂のエアウィーヴシアター。エアウィーヴクッションが座席に敷いてあると言うやつで、効果の程はよく分からず。これが枕で首〜頭にあてるのだったら寝てしまったかも知れませんが(笑)。しかしまー玉三郎丈と七之助丈は美しく勘九郎丈は格好よく寝る暇もありませんでしたね…むしろ目がつぶれると言うか瞳孔が開く勢いでしたね……。
玉三郎さんの作品解説から始まり、舞台裏や楽屋風景も観られます。左利き(両利き)を活かして? 両手に持った筆で一気に隈取を引く玉三郎さん、お素敵。そういえば十市さんも両利きだったか単に器用だったか、左は左手、右は右手でアイライン引くって言ってたなあ。四人がかりで着付けをし、七之助くんとスタンバイ。目が…つぶれる……!『二人藤娘』は冒頭解説でも指摘されていましたが、女性同士でからみあったりお酌をしあったりする妖艶さ、それを演じているのは女方、と言う表現について考えさせられました。目がつぶr(略)
両作品ともにおどりの美をどっぷり堪能出来るものでしたが、それにしても今回初見の『日本振袖始』が面白かった。やまたのおろちのアレですが、大蛇を玉三郎さん+七人の役者で演じます。この群舞がまーなんて言うかモダンで。エグザイルのぐるぐるまわるあれみたいな陣形があったりするんですね。そして岩長姫が大蛇へと変貌する間に義太夫と三味線の独壇場があるのですが、これがシビれる。ふたりが下手袖に出てきて演奏するのですが、立奏なので三味線方は足台に左足を置くんです。しかも早弾きのところもある。当然客席は湧く。ロックスターみたい! 以前、三味線は当時の流行最先端の楽器だったんだよねえって話してたときに、タさんが「不良がやるものよね」と言って大ウケしたんですが。「ロックなんか、ギターなんかやっちゃいけません!」と同じ文脈で「三味線なんかやって!」と言われていたかと思いを馳せるとオモロい。後述のブログで知りましたがこの立奏、大薩摩のスタイルのひとつなんだそうです。
しかし『黒塚』観たときにも思ったが、もののけを退治するときの勘九郎さんの顔貌が…勇ましくもあり悲哀を秘めているようでもあり、非常に複雑な表情をするんですよね。アップが観られる映像だとより顕著にそれを感じた。
そうそう顔と言えば、大蛇の隈取ちょうこわい。特に玉三郎さんのが、強面とか通り越してエグい。最初アップで映ったときドンびきするくらいエグかった。そんなんで目を剥かれた日にゃあ…それがどアップになった日にゃあ……こどもが見たらトラウマになりそうです。なんと言うか非常にプリミティヴ。メイク以前の、儀式やしきたりに際して描かれたものが起源なのかなと思いました。
藤娘が岩長姫になり、そして大蛇に。藤娘の衣装替えの回数もたっぷり。玉三郎さんの七変化が観られて楽しゅうございました。最後の方で、舞台を終えた玉三郎さんと七之助さんが袖から帰っていく後姿が随分長い時間映ります。光の世界から暗闇の世界へと消えていくふたりの娘。舞台上とともに余韻の残る映像でした。
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・片岡千次郎 憚りながら…『シネマ歌舞伎♪』 タさんに教えて頂きました。有難うございます! 大蛇のひとり、片岡千次郎さんのブログ。そうそうこの、皆で海老反りするところめっちゃ滾った!
・tori*tori日記『シネマ歌舞伎「二人藤娘/日本振袖始」』 大薩摩についての話等、勉強にもなりました。ご感想も素敵。そしてそうそう、私も『二人藤娘』の踊る場面、『暗殺の森』を思い出してた!
・大薩摩節(オオザツマブシ)とは - コトバンク おおざつま‐ぶし〔おほざつま‐〕【大×薩摩節】 江戸の古浄瑠璃の一。享保年間(1716〜1738)に初世大薩摩主膳太夫(しゅぜんだゆう)が創始。勇壮豪快な曲調で、歌舞伎荒事(あらごと)の伴奏音楽として用いられた。文政年間(1818〜1829)以後は長唄に吸収された
・シネマ歌舞伎「二人藤娘/日本振袖始」予告編
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