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2014年03月18日(火) ■ |
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BOOM BOOM SATELLITES『TOUR 2014 STARTING OVER』 |
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BOOM BOOM SATELLITES『TOUR 2014 STARTING OVER』@Shibuya CLUB QUATTRO
昨年やる筈だった『EMBRACE』ツアーの仕切りなおしとも言える今回のツアー、タイトルも“STARTING OVER”です。果たして現在のモードでバンドのアーカイヴを振り返る内容でもあり、とてもよいライヴでした。いやまじですごくよかったよ!個人的にもこれ迄ブンブンのクアトロに縁(運)がなく、過去対バン含め二回チケットとっていたのに行けなくなると言うことがあったため、そういう意味でも今回は嬉しかった。
入り口付近に「プレゼントボックス(誰宛か明記してくださいとの注意書きあり)」があったことに驚き、独自照明をクアトロに持ち込んでるとこにおおっとなり、若い子が多いことにほおおとなり。そーだよなあ今となっては彼ら、自分のこどもでもおかしくない年齢の子らと対バンしていたりするのだものなと変なところで感慨に耽る。今回のツアーにはブンブンのメンバーとスタッフ、ライヴ会場来場者でフォトアルバムを作ると言う企画があり(TOUR 2014 STARTING OVER PHOTO ALBUMS)ライヴ中は撮影フリー。先日書いたようにフロアでスマホがぺかぺか光ってるのは好きではないんだけど、バンドの企画ならまあそれもよかろうもんと言う感じ。と言うか、まあその…川島さんのことを考えてしまって。思い出アルバムを作るのもいいかも知れないなとも思ったりするのでした。
勿論思い出づくりだけではないだろう。と言うのもこの企画、NINでも同じようなことをやっていたから。年々音作りから活動内容から、すっごくNINを意識してるなあと言うかそのまんまと言うか(笑)とにかくすごく研究しているなあと感じるところが増えてきている。これは周知で、両方好きなひとは間違いなく気付く…一目、一聴瞭然です。本人たちがそのことを明言しているかは、インタヴュー等フォローしきれていないので判らない。そういえばこないだのNINの三日目、川島さんをお見掛けしました。NINとトレント・レズナーは、ブンブンのふたりにとっていいモデルなのでしょう。
面白いのは、それをパクリだと揶揄する気にはならないところです。他のひとがどう思っているかは知らないけどなあ…ほんとよく研究してるなと感心してしまうし、うまいこと消化してる感じがする。そしてやっぱりこれが大きい、川島さんの声。それこそ初期は川島さんの存在意義についてなんやかや言われたバンドですが(以前面と向かって「このバンドヴォーカルいらないんじゃない?」と言われたことがある)、今では彼の声がバンドに不可欠なものになった。ひとつのバンドを聴き続けていくと言うことは、その変遷を見ていくことでもある。悲しいこともあるけれど、長く見てきたからこその驚きや嬉しさもある。
で、この日のライヴ。あまり視界がよくないときに、ひずませたベースの音が聴こえてきた。あれ、なんか初期っぽい音だな…よくよく見ると中野くんがスタインバーガーを使っている!前述のようにNINを意識したギターやピアノの音質、コード進行にこのベースの音が加わるとかなり新鮮。ブンブンは常に既存曲に手を加え続けるバンドなので、これはまた面白いことになってきたなどと思う。「Moment I Count」を始め、『PHOTON』以降の曲も一周まわった感じがする…またすごい横でのれるようになってる。
…なんてことを思い乍ら聴いて踊っていたら…「Push Eject」やった!!!!!だああ!!!!!素で叫んだよ。
ぎゃひー嬉しい…今の編成で初期の曲、ずっと聴いてみたかったんだ。「Limbo」とか「An Owl」とか、それこそ「Joyride」とか。yokoさんのドラムも違和感なく聴けるようになってきたし、今のメンバーでの演奏すごく興味ある。そしてアンコールの「Fogbound」がすごかった!試行錯誤を重ねられている、そしてバンドのモードが如実に出る代表曲だけど、今回のアレンジは、この曲に初めてトライバルのリズムがのっかったときの衝撃と多幸感に匹敵する仕上がり。「Rez」なアウトロのとこで中野くんがブースを離れてあれだけ暴れたのも久々に見たような…感極まって?タオル投げるし。そしたらそれが照明にひっかかるし。曲終わってそれ見上げた川島さんがこれどうすんの…て感じで中野くん見るし。結局川島さんにとってもらうし(ステージとフロア境目の柵に足をかけてとったのでフロアから悲鳴があがる)。それを受け取った中野くん、ヤケクソ気味に投げなおすし…おもろい…こういうところがおぼこい……。
そんな感じだったのですっかり和みモード。曲とギャップがありすぎる、これぞブンブンだわー(笑)。撮影会みたいになっちゃって、ニコニコ帰って行ったからもうこれで終わりなんだとフロアものんびりしたよね。そしたら客電がつかないままだったので、え、も一度出てくる?まだある?て感じで拍手が徐々に起こり始めると言うこのぐだぐだ感。おぼこい。
と言う訳でアンコール2は拍子抜けっぽくなったんですが(笑・こういう、プログラムはすっごく作り込んでるのに、MC等の段取りがぐだぐだになるとこが微笑ましい)、川島さんがイヤモニ外したまんま楽しそうに演奏していたのが印象に残った。そうだ、作り込んでいるのに、イヤモニ外してても演奏出来る余裕が今はあるんだ。以前は0.1秒でもズレは許されないって空気があったけど…そしてそんな余裕が生まれても、演奏が弛緩しないところにバンドの好調っぷりを感じました。新曲も興味深い出来、このバンドからはやっぱり目が離せないな。
川島さん、何度「ありがとうございました」と言ったことか。毎回そうだけど…でも今回は「僕の病気のこともあって昨年のツアーが中止になり、皆をがっかりさせてしまって申し訳なかった」とも言っていた。こうして今ライヴが聴けているのだから、そんなこと気にしなくていいよ、結果オーライだ。武道館も素晴らしかったもの。まだまだ聴いていきたい。
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セットリスト(Live Fans、新曲のタイトルはsetlist.fmから)
01. Drifter 02. Moment I Count 03. Helter Skelter(The Beatles' cover) 04. Broken Mirror 05. Dive for You 06. Morning After 07. Push Eject 08. Back On My Feet 09. Embrace 10. Waiting For[Unknown New Song] 11. Easy Action 12. Kick It Out 13. Nine encore01 14. Intergalactic 15. Fogbound 16. Stay encore02 17. Light My Fire
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