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2012年01月26日(木)
『フワリカ!! PART21〜SINGER SONG-WRITER NOW!! 2012』

エガワヒロシPRESENTS『フワリカ!! PART21〜SINGER SONG-WRITER NOW!! 2012』@Koenji HIGH

エガワヒロシさん主催のシリーズライヴ。今回はSSWくくりで、出演はmimlus、大塚利恵、小林建樹、エガワヒロシ。mimlusはエレピとサポートドラムのデュオセット、大塚さん、小林くんはエレピ弾き語り、エガワさんはバンドセット。

小林くんのライヴホントに久し振り。もともとすごいマイペースな方で滅多にライヴをやらず、やってもものすごくキャパ少ないスペースだったりしてなかなかチケットをとることが出来なかったのです。今回やっととれた!しかもライヴ当日は小林くんの誕生日、その上9年振り(!!!)に新譜がリリースされた嬉しい日になりました。ダイジェスト試聴出来るので張っておきます。販売は小林くんのサイトから

Album『Rope』Digest 2012/1/26 release !


『Window』『Shadow』から2曲ずつ(新ミックス。バックトラックも多少変えてるかな)と、新録6曲(うちインスト2曲)、アルバム未収録のライヴテイク1曲の計11曲。新録6曲中5曲は多分全部の楽器を自分でやってる。あの独特の声で奏でられる、不意に刃物をつきつけてくるような鋭い言葉たちも健在です。ライヴやMySpaceで発表されていた楽曲も。「B.B.B」の音源、ずっと待ってた!Drsに宮川剛さん、Bに千ヶ崎学さんの名前がクレジットされていたのも嬉しかったです。このトリオのコンビネーション、とても好きだった。またいつかこのバンドでのライヴが聴けるといいな。

さてこの日のライヴ。

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セットリスト

01. 告白
02. B.B.B
03. あおいだ空
04. 祈り
05. ヘキサムーン(ビートルズ「ノルウェイの森」のカヴァーを挿入)
06. イチゴ

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エガワさんに「天才」「僕は音楽やってなくても死なないけど…自分が自分じゃなくなる感じはすると思うけど。でも小林くんは音楽やってないと死ぬと思う」と紹介されておりましたが、改めてホントそうだろうなあとするりと思えてしまう、凄みのある内容でした。鍵盤に指を落とし、第一声をあげた途端に場の空気をガラリと変えた。本人気の向くままに演奏しているような趣で、MCも入れるには入れるんだけど、話し乍らそのままピアノを弾き出したり、練習してきたと言うバッハをいきなり弾き出してつっかかって、「あかんわすっっごく練習してきたのに」と何度も弾きなおしたりして。あといきなり「Happy Birthday 俺」を唄い出したりね。しかしその全てが音楽になる。「あおいだ空」の言葉の選び方、その響かせ方には圧倒されるばかり。

なんだがグレン・グールドを連想してしまうくらいだった。グールドはバッハを得意としていましたね。ちなみに小林くんも左利き。このひとに関しては、天才と言う言葉をするりと使えてしまうな……。

バッハを弾いた際「この時代のひとたちは数学的に音楽を考えていて…それってなんだか機械的と言うか冷たいイメージでしょう?でも聴いてみると暖かみがあったり、心を打つものだったりする」と話していたのが印象的でした。そして、その要素を小林くんが作曲や演奏に取り入れたらまた恐ろしいものが出来るのだろうなと思い、ゾッとしたのですが。もともと複雑な構造をポップスにするりと組み込んでくるひとだから。そう言えば小林くん、以前日記に菊地さんの著書読んでるとかDVD買ったとか書いていたなあ。いいぞいいぞニヤニヤ。そこからどんなものが作られていくか興味があるし、それを聴いていきたい。発表する場が、ライヴする機会が沢山あればいいなと思いました。「40になりました。はぁ〜、40かぁ〜」なんて言ってたけどこれからも、これからが楽しみだよ。ひたすら待ちたいと思うし、場が出来ればそこに行くだけです。

終わったあと「いいね!」と話していた男のひとがいて嬉しくなっちゃったな。このひとのライヴ、うわっとなるひと多いと思うの。思えば私もライヴから入ったなー。だからあの、これからもライヴを…お、お願いします……。ワンマンでたっぷり聴きたい気持ちもあるのねー。いやでもご本人のペースでやっていけるのがいちばんですから、あの、ホント。

小林くん以外の出演者は初見。mimlus、大塚さんも魅力ある声と演奏でほっこり聴きました。エガワさんのバンドはああっ、聴いてきた洋楽多分すっごい被ってる!好きなバンドもきっとすっごい被ってる!と思える音作りで思わず親近感を……フレーミングリップスの映像も、ね(笑)。エガワさんが進行の際口にした「シンガーソングライターはひとりでやってる、ひとりの世界で闘ってる、だからこそ聴いてくれるひとを求めている」との言葉が心に残りました。