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2010年12月03日(金) ■ |
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Jónsi JAPAN TOUR 2010 |
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Jónsi JAPAN TOUR 2010@恵比寿 The Garden Hall
サマソニはダウンして行けなかったので、ようやくヨンシーが観られて嬉しい。最初スタジオコーストのチケットをとってたんだけど、この日によんどころない予定が入り(明日書きますよ…)急遽追加公演のこちらに行くことに。チケット交換してくれたお嬢さんありがとー!ホント助かりました。そんなこんなで行けてよかった…ホント。嵐の日に観たと言うのも何か縁がある?とさえ思ってしまったライヴでした。
なんかもー厄落としなのかなんなのか、聴いてるうちに今年あった悲しいことやいやなことを一挙に思い出し気持ちがわやくちゃになりましたよ…ヨンシーおそろしい子!感情の毛穴を開かせる声!終わってスッキリ。デトックスか。
それにしても、ヨンシーの歌は勿論だったが、曲のアレンジや演奏も素晴らしかった。ヨンシー含め5人編成のバンド、リズムが面白いの。ピアノにオルガンにグロッケン、ヴィブラフォンと鍵盤楽器の音が多数使われていたんだけど、それぞれが違うリズムを刻み、噛み合っていき(ポリリズム的な効果もあった)、それぞれの音色が織物のように絡まり、実にダンサブルなグルーヴを生み出すのです。踊れる踊れる。
そのリズムをより強靭にしていたのが、レコーディングにも参加しているサムリのドラム。múmで叩いてた方だそうですね。ヨンシーの繊細な声と、力強いドラムがこんなに相性いいとは。ステージの上手にドラムセット、下手にパーカッションブースがあり、曲によって移動しつつ演奏していました。ドラムはバリッとしためちゃいい響きだし(マレットも使ってバラエティ溢れる音色)、時々入れるシンバルのミュートも効果的。パーカッションの方は、それは楽器なの?ってなさまざまなガジェットを使い、独特な音を出していて面白かった!フェルトで出来た王冠みたいなヘッドドレスも被っててかわいかったです。
アンプは通すしPAもあるけど、基本楽器そのものの響きを活かすアコースティックな音で奏でられるリズム。そしてそのリズムの間を縫うように、ヨンシーのファルセットが伸びていく。は、はごろもか!いやはごろもには縫い目はないのではないか。あ、じゃあ縫うと言うよりくぐり抜けていく?んん?美しく、それでいて躍動感に満ちている、生命の逞しさをも感じさせる音でフロアは満たされました。カラフル!淡色ではなく原色、有機的な色彩。視覚的にも聴覚的にも、色に溢れたステージでした。ヨンシーの衣裳も、あの色使いをごちゃっとならずまとめててセンスいい!
ヨンシーの声、万全のコンディションではない感じもちょっとしましたが、それでもすごかった。ついこないだも思ったことだけど、やっぱり繊細だって言うのとひ弱って言うのは違うなー。ちいさな蝶の羽根だって韃靼海峡を渡る力を宿してるんだぜ、てなものです。ブレスの音がかなり大きく聴こえたのも印象的。変な話だけど、ひとってやっぱりいきもので、呼吸をして生きているのだなあと思ってしまった。ヨンシーは胸いっぱいに息を吸い込んで、それを喉で響かせてあの美しい声を出す。そんなことがどうしようもなく胸に迫りました。生命を持つ者が生み出す、形のないものはこんなにも力の限りを尽くさねばならず、そしてこんなにも美しい。
映像演出にも生きること、は感じられた。氷の国だけど火山もある、アイスランドの森。風はあらゆるものを吹き飛ばしてしまうし、火はだいじなものも燃やし尽くす。死骸も何もかも呑み込んでしまうが故に砂漠は清潔で美しいと言うけれど、自然は人間の思いなど何ひとつ汲み取らず奪い尽くす、しかし与えてもくれる。いやーそれにしても怖くてかわいい映像だった。どうぶつもいっぱい出てきてニコニコ。
最後の、ガスのかかったオーロラが浮かんでいるような空の映像、すごく綺麗だった。嵐が通り過ぎていく時の空のようだった。12月には暖かく、風の強い帰り道はとても気持ちがよかったです。
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