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2002年08月09日(金)
くま公

『クマのプーさん絵本原画展』@小田急グランドギャラリー


うさぎの次はくまですよ。E.H.シェパードの原画がたくさん。プーさん以外のものもいろいろと。

ディズニーの絵柄の方が断然メジャーで、こちらもかわいいし好きではあるけど、やっぱり原作の絵はいい。というか、面白い。じいさんが(実際には描いてた時はそんなじいさんでもないが)ブルブル震える手で描いたみたいな、線が不安定なペン画に味があってなー。あといかにも布が固そうなぬいぐるみ然としてるとこがいい。肘とか膝の関節がなくて階段上りづらいみたいな、ギクシャクした動きが伝わってきてかわいいな。ディズニーだとなんつうか動きがなめらかすぎる。あとペンで影が入ってるのでイギリスらしいジメッとした感じが出ていると言うか(笑)特にイーヨーにいっぱい斜線が入っていて、陰気な雰囲気がよく出ています(笑)子供のときはディズニーの方が好きだったけど(原作の絵はなんか怖かった)、やっぱそこらへんの好みは変わるもんかな。

印刷原稿として使った原画なので、トンボや印刷指示等も入っておりこれが面白い。絵本に使われなかったノベルティー原画もあった。クリスマスカードとかがあるんだけど、プーさんやら森の仲間が皆サンタの格好してるのに、イーヨーだけトナカイのツノ着けられてソリひいてんのな。イーヨーそんな役回りかい!酷いよ!しょうがないけど陰気な性格だから!でもイーヨーにはな〜んか共感するんだよねえ。大江健三郎氏もそこんとこが気になるんでしょうか。

こちらも昔と今の邦訳が微妙に変わっており、昔は「トラー」だったトラの子が「ティガー」になっている。ディズニーの映画でもティガー名義だもんね。まあ意味は一緒だけども。カンガとルー坊は一緒。

そういえばプーさんの主人公クリストファー・ロビンは、原作者A.A.ミルンの息子がモデルで、息子本人は「僕の子供時代を好き勝手書きやがって〜」と父親のことを結構恨んでたって話は有名ですが、やっぱイヤなもんかね。第三者から見れば楽しいしかわいいんだけどねえ。

そしてやはり出口の物販コーナーに捕まる。関連書籍も面白いものが多く、いろいろ読んでみたいんだけど追いつかん。『タオのプーさん』読みたいなーと思いつつ、いきなりそんな深いとこから入るのも何なので、『プーさんのエチケットブック』と『プーさんのフィットネスブック』を購入。数日前に見かけた『プーさんのクッキングブック』はなくなっていた。実家に置いてきちゃったからまたほしいんだよなあ。ああしかしなんでプーさんプーさんて、ぬいぐるみに敬称付けてんだ!なんか打ってるうちに腑に落ちなくなってきた(笑)