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2002年03月30日(土) ■ |
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南船橋〜渋谷 |
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小林建樹@ららぽーとクリスタル広場
カヴァーミニアルバム『リバース〜Private Covers〜』発売記念ミニライヴ。はるばる南船橋迄行って参りました。
30分の予定が、1時間近くもやってくれた。サポートの宮川剛さんが飛び入りで参加、リズムキープで付いてくれ、2人だけど音の分厚いいいライヴ。メロディーメイカーとしてもアレンジャーとしても面白い小林くんだけど、今回のカヴァーものでは、うたとピアノプレイヤーとしての力量を力尽くで納得させられるものがあった。特に山下達郎氏の「RIDE ON TIME」のカヴァーが素晴らしかった!本人以外でこの曲をこんだけ鳴らせるひとがいるんだ〜と鳥肌立ちました。いや、やっぱり凄いわこのひと…フリーライヴでいいもん聴きました(交通費が結構かかったけどな(笑))新譜以外では「花」をやってくれたのが嬉しかったな。
『身毒丸』@シアターコクーン
藤原竜也くんの身毒丸は今回で最後。年齢的にやれる期間が限られている作品は、役者にとっても一生に一度しか演じられない貴重な時間を費やすものだ。蜷川版『身毒丸』は、初演(武田真治くん主演)以来なので、藤原くんのヴァージョンは初見。
天井桟敷の寺山版『身毒丸』とは脚本が大幅に書き換えられているが(年代的に観られていないので実際はどんなもんだかわかりません)、美術は寺山修司氏とも組んでいた小竹信節氏だし、コロスのメイクや衣裳のいかがわしさは、天井桟敷のパブリックイメージを活かしたものになっている。そこにグラインダーの火花やぽたぽた落下する花弁と言う蜷川氏オハコの吸引力の強い演出が入る訳で、舞台の濃さが半端じゃない。1時間45分の上演時間が早い早い。身体動かす余裕もない。おかげで肩と首がガチガチに(笑)。瞬きしてる場合じゃないんじゃー。
その舞台にのる役者がまた濃いひとたちで。白石加代子さんて毎回思うけどホント凄いわ…つうか凄まじい。もう怖い怖い。「買われて来た母親」の悲しさ、継子しんとくが懐かない空しさ、それが転じて呪詛に変わる時のおぞましさ、その反面継子に魅かれるかわいらしさ。もう化け物です(いやこれ最高の賛辞ですよ…)。技術面でもズバ抜けている。どんな声色でも劇場の隅々まで声が通る。動きにまったく無駄がない。それに堂々と渡り合える藤原くんの、役への乗り移りっぷりも凄い。貴重な舞台です。
次回上演は、藤原くんばりの逸材が現れなければ実現しないだろう。それはいつになるかな。よほどの人物でない限り、この舞台は務まらないだろう。最終公演を観られてよかった。
蜷川さんもいらしていて、ロビーで談笑していました。最近は笑顔をよく観る。嬉しい。
10月にはいよいよ『マクベス』の再演。キャストに大石さんがいたと言う事は、マルカムは大石さんだな。大石さんも素晴らしい役者さんなので、今度は最初からみっちり稽古も出来るだろうから面白くなるだろう。高橋くんが出ないのは残念だけど(…)再演は楽しみ。
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