
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
kai
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2001年10月27日(土) ■ |
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『バッド・ニュース☆グッド・タイミング』 |
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今年は『Vamp Show』再演もあり2本の三谷幸喜作品がパルコ劇場で観れた。嬉しい。しかも今回2列目ド真ん中と言うとんでもない席がとれてしまった。三谷作品でこんな前とれたの、TOPSの『99連隊』以来だよ!
キャパが100人ちょいのTOPSから500人のパルコ劇場に変わっても、このひとの作品はやっぱり面白い。役者さんも絶対外さないので安心してチケットがとれる。今回は三谷さん本人が徹底的に拘っているコメディを更に突っ込んで「含蓄も何も感じさせない、メッセージなど何もない、とにかく笑って笑って2時間のあと駅に着く頃にはストーリーを忘れてしまってもいい」ものにしたいと言っていた。観客も勿論笑いに来てる姿勢満々なのでレスポンスが凄い!何も考えずにゲラゲラ笑いっぱなしでもう頬骨が痛い!腹筋痛い!笑い皺くっきり!
伊東四朗さんと角野卓造さん演じる元漫才コンビ、エントツトンカツがサイコー。伊東さん何やってもおかしいよ!角野さんは真面目にやればやる程笑える。久野綾希子さんのおおらかママも最高。沢口靖子さんは角野トンカツの台詞にもあったけど「フランス人形の様に美人」だったー。すんげーきゃわゆい〜。生瀬さんがメロメロになるのも解るよ!その分ボケボケ振りも凄い破壊力です。でもいちばん芯がしっかりしてて土壇場に強いのもこの新婦だったなー。
新婦とその両親、自分の父親に散々振り回されて終始泣きそうな顔の生瀬勝久さんもよかったー。一時期どんどん痩せてくので心配だったんだけど戻らないって事はこれがベストの体重なんですか…いや大丈夫ならいいんですけど。顔のパーツがいちいちデカい!手がデカい!脚長い!スタイルいい!新郎の衣装が決まりすぎ!声も無駄にいい!走る姿が美しい!ああ大好きだー!槍魔栗時代から好きですよ!と言いつつそとばこまちは最近観に行ってなくて、座長引退したのも知らなかった…このひとの脚本演出仕事も好きだったので時々はやってほしいです。
そしてストーリーを完全にコントロールしていたのはこのひと、八嶋智人さん。もうあんた面白過ぎや!助けてくれ!オープニングの仕切りといい卑怯だよ!なんでそんなに態度デカいんだ!おかしすぎる!伊藤正之さんも状況を飲み込めないまま伊東さんに怒られたり叩かれたりして泣きそうになってんのがもう最高。どんどん汗が出てきてんのがまた笑えて。かわいそうやーでもおかしいよ!
なんだよ結局全員がいいんじゃん!いやこれが三谷作品を安心して観れる根拠ですよ。次回の『彦馬がゆく』再演も楽しみです。松重豊さんをはじめキャストもまたいいしね!
散々笑った分、再結成の話は勘違いが生んだものだとコンビふたりが気付いて、しょげた時の劇場の静まりは“効いた”。三谷さん、やっぱり笑ってだけじゃすまなかったよ…狙ってるでしょ!涙出ちゃったよ。
考えてみれば三谷さん、名前が幸喜。コメディ作家としては最高の名前だね!
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