穂高へ母を連れていく。
この方の場合、病後の経過が良いのか思わしくないのか、 どうにもよくわからない。 調子が悪い悪いと言っては、遊び歩いているからだ。
そこで思い切って、しっかり休養のとれる場所へ、 逗留してもらうことにした、という訳である。
同宿の人から、母娘で仲が良くて羨ましいですよ、と声をかけられる。
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別にそういう訳じゃないよ、仕方がないんだよ、と心の中で思う。
もちろん母は好きだ。 でも仲がいいとか悪いとか、そんな平面的な問題ではなく、 (もっと言うと、母と娘はそう簡単に仲が良くなどならない) とにかくこの人が生きていてくれなければ自分は誰かの子どもとして存在できない、
その厳しい状況にまだ耐えられないから、そうするのだ。
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