2012年08月28日(火) |
制御がきかなくなるほど肥大化したシステム |
作家のミヒャエル・エンデの命日である。 一昨日の地方紙に出ていた。
代表作の「モモ」には時間泥棒が登場するが、 時間泥棒は、利益が出るから時間を銀行に預けなさい、 とそそのかすのである。
つまりエンデは、人々が人間らしさを損なう一端に、金融システムというものがありますよ、と警告しているのだ。
金融システムの破綻もまだ将来の出来事であった当時に、そう言っている。
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没後17年を経て、私は思う。
人間らしさを損なうのは、「金融」システムではない。 金融の仕組みは、元々はきっと悪いことではない。
制御がきかなくなるほど肥大化したシステムにこそ注意が必要なのだ。
それは金融だけでなくあらゆる分野に適用され、 あらゆる国や人々に影響を及ぼす。
初めはとてもよいものに見える。 人間が豊かで利口になった気分がする。 経済効果もある。
だから、よくよく注意が必要だ。
繰り返すが、それはあらゆる分野で発生し、 ボーダーラインを超えた場合の 「人間らしい生き方を損なう」、という結末だけ共通している。
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