Aの舞台の中日。 楽屋口で待つ。
開口一番、豪勢な食事をしたい、などという。 舞台がはねた際の、心境なのだろう。
興奮さめやらず日常にもどりたくない気分のAには可哀想であるが、 日常の波は容赦なく押し寄せてくるのだ。
かくしてAは、帰宅して、納豆ご飯と味噌汁を食べ、赤ん坊をなでて、 カーテンコールから2時間後には、嘆息しながら勉強机で粛々と宿題をするのであった。
こうした日常にもどれることをありがたく思ったほうがいいよ、と苦笑しながら言う。 戻れる日常をもたない人もいるだろうからね、と。
2010年08月26日(木) 2006年08月26日(土) パッション
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