深夜、というよりは早朝に近い時間帯に、 ラジオで、東京海洋大学名誉教授 水口憲哉さんのお話。
暗がりの中で耳を傾けているうち、どうもこれは、 寝静まった時間帯に放送する内容ではないような気がしてきた。
話の内容が、海の放射能汚染と海の生き物への影響、漁業への影響であったからである。
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汚染水の排出行為を通じて、陸地での放射能汚染よりもはるかに深刻な汚染が、海洋で生じ、現在も進行している。
それは、汚染物質を陸地に残すと目立つからという動機だ、 と水口教授は批判する。
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海の中の海水の様子というのは、まだ良くわかっていない。 そうした未知を残す中で、今回の膨大な汚染が発生した。 そうだから、我々専門家でもまったく予想もつかない事態が海の中で起きている可能性がある、と教授は指摘する。
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原子力発電所からの汚染水の海への投棄に、そして原発そのものに反対してきた水口教授は、その他の同じ志をもった学識研究者の方々と同じく、このような事態になってしまったことに対して、非常な無力感を感じているそうである。
また、海の空間というものを、放射性廃棄物を含む陸地で発生した様々なゴミを捨てる場所であると言ってはばからない人達がいることに、静かな怒りを感じているようだ。
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なんだか重たい話から朝が始まってしまった。 これは多分、覚えておかないといけないことだろうと思い、記す。
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