2005年06月15日(水) |
夢をかなえる人をみる |
朝から雨。Hの仕事は休みである。
内館牧子の「夢をかなえる夢を見た」という本。 リスクを背負って人生の冒険をすることを、著者は「とぶ」と表現し、 とんで成功した人、とんで失敗した人、とばずに成功した人、とばずに失敗した人へインタビューを試みている。 スポーツ選手、ビジネス起業した人など、幅広く人生をチャレンジしている人に焦点をあてている。 特にボクシング選手への想いは著者にとって格別なのがわかる。 偽りやごまかしのきかない厳しい勝負の世界を、心から愛しているということも。
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実によい本だが、Hにすすめたのが間違いだった。 この男に、決して読ませてはいけない本だった。
Hは半分も読み進めた段階で既に、家庭を放棄しクライマー人生を全うすることを思い描いているようである。 完全に世界タイトルを狙うボクシング選手とシンクロしてしまっている。やれやれだ。
夢を追いかける人を身内にもつということは −その夢に半分は賛同し、応援したとしても− 時に馬鹿馬鹿しくなるような、ロマンのかけらもないような「覚悟とあきらめ」を必要とする。そういう場合がある。
この本は本当に素晴らしい本だとは思うのだけれど、そういうこともちゃんと書き添えてもらわないと困るなあと少し文句がいいたいのである。
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彼に正気にもどってもらうために 「リスクを自覚しないままとんでいる人も結構いるよね」 などとふざけた漫談を持ちかけた自分だけが空しいのである。
2004年06月15日(火) 夢を見ない不安
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