浅間日記

2011年04月29日(金) 東日本大震災 原発事故の因果関係

衆議院予算委員会。

原子力発電所の事故は、天災か人災か。
第二次世界大戦時における天皇責任のような議論になっている。



東京電力の行方は、既に、というか今さら確認するならば、
東京電力だけのものではない。

東京電力の株をもっている人達が、運命共同体である。
本来は安定しているインフラ企業だから、ふってわいた災難である。

銀行も、東京都も、外国人も、経済大津波に襲われ、
何もかも失いかけている間際で、必死に助かろうとしている。

東京電力が沈没しないためのロジックをどうすれば作れるか。
それができそうな政党や政治家は誰か。



投資というのは、大変な因果を含む。

誰かが儲かってよかったね、という他人ごとの話ではすまない。

投資は、社会に何らかのインパクトを与える行為である。
いわば薬を服用するようなもので、否応なしに私達はそれに巻き込まれる。

もちろん良い影響だってあるだろう。

ただ、悪い方向に投資が暴走すれば、科学的現実を捻じ曲げ、
道理を引っ込め、力づくで世論を形成し、不都合を無視する。




原発事故について、正体不明の悪者を炙りだすのは空しい作業だ。
結局のところ、特定できる何者かなど存在しない。

紐解いていかなければいけないのは、因果関係だ。

意思決定あるいは黙認のシステム、利害関係、マスコミュニケーション、
そして、ひとたび動き出した政策を国民の世論で止めるシステムの不在。

原発事故だけではない。
戦争、ハンセン病、この因果関係で物事が暴走した例は過去にいくつも例がある。
現在進行形でも、封じ込められているものだってきっとある。

どうしたら、私達は同じ轍を踏まずにすむのだろうか。

2005年04月29日(金) 春も静かに飲むべかりけり
2004年04月29日(木) 気の抜けたビール


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