浅間日記

2011年01月08日(土) 他意のない素朴な作業

厳しい寒さの中で、正月飾りを燃やす地域の行事。
今年はだいぶ、段取りも慣れてきた。

子ども達が達磨や松飾を集めてくる。
大人は足場を組んで、段取りよく円錐形にそれらを積み重ねる。

家主のKさんが、小さな身体で総指揮をとる。
以前は子どもだけで、この三倍ぐらいのをこしらえたがなあ、と昔語り。

小さいYは、大小のダルマが20も30も並ぶのを、一つずつさわって歩く。
Aはクラスの子ども達と一緒に、せっせとダルマに穴をあけたり、
燃やしてはいけないプラスチックの飾りを外したりしている。

川原の対岸でも、上流や下流のここそこでも、
別の地区の子どもや大人が、同じように作業をしている。

完成を喜び合い、軽食をほおばり、解散。
点火は夕方だから、それまでに炙り食い用の団子をこしらえるのだ。



この街には、大人や子どもが一緒に暮らしている。
そのことが、数値や情報ではなく、
人格をもった生きた人間の実感として伝わってくる。

伝統的で素朴な作業をとおして、豊かなものを享受しているなあと実感する。

2010年01月08日(金) 初めに射られる二本目の矢
2009年01月08日(木) 深く根を張って生きる その2
2008年01月08日(火) 自治再考
2005年01月08日(土) 「ダメ」と「よし」の深呼吸


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