2009年01月08日(木) |
深く根を張って生きる その2 |
件の内山氏の連載には、こう書いてあったのである。
本来ならば頭から最後までここに記録しておきたいぐらいの、一語も省略できない、研ぎ澄まされた文章である。
「…私たちに求められている未来は、そのようなものではないのである。人
間が経済の道具になり、国家に人間が管理され、自分を守ることに窮々とし
ている社会を変えていけるような未来への想像力を私たちは高めなければな
らない。それは私たちが深く根を張って生きる場所を再創造することからは
じまるだろう。深く根を張るとは、自分がどんな関係のなかで生きているの
かがみえている、ということである。自然とどんな関係のなかで生きている
のか。人々とどんな関係を結びながら生きているのか。どんな関係のなかで
労働が行われ、文化が生まれてくるのか。そういうことがしっかりみえてい
るとき、私たちは深く根を張った生き方をすることができる。私はそこに風
土とともに生きる人間の姿をみいだす。…自分たちの深く根を張って生きる
世界をつくり、矛盾と向き合い、自然とともに生きたのが日本の伝統的な民
衆の姿であった。それを基盤にして、人々は平和で無事な社会をつくりだし
ていた。…」
*
色々な所見を見事に忘れてしまっているのだけれど、まあまた折にふれて思い出すだろう。
それにしても、内山氏はしんどい仕事をタフにこなしているなと思う。
難しいパズルを解いてゆく人みたいな精神力である。
2008年01月08日(火) 自治再考 2005年01月08日(土) 「ダメ」と「よし」の深呼吸
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