2010年03月14日(日) |
テンとみられる小動物 |
佐渡トキ保護センターで、ことし秋の放鳥に向けて屋外のケージで自然に慣れる訓練をしていたトキが、テンとみられる小動物に襲われ9羽が死ぬなどの被害を受けた。環境省によると、ケージの中で、テンとみられる小動物が赤外線の監視カメラの映像に映っていた。またケージを覆う金網の網目より大きな隙間が260か所以上見つかっており、同じ小動物が今もケージの透き間から出はいりしている可能性もあるとみて、14日、透き間を作っているケージの柱などに毛を採取するための両面の粘着テープをはり付け、今後テープに毛が付いた場合は、その毛を詳しく調べることで侵入経路や小動物の種類の特定につなげたいとしている、というニュース。
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自然に慣れる訓練をしていたトキが、 自然界に普通に生息するテンに食われた。 至って普通の現象ではないか。
環境省が大慌てするのは、 トキが「ニッポニア・ニッポン」と学名のつく鳥であり、 国をあげて保護にとりくみ、教科書にも掲載し、 その総仕上げとして、宮様が放鳥記念式典にいらしたことなど、 人間の都合が難しいからだ。
そもそも、日本在来のトキは絶滅していて、 今新潟にいるトキは中国からもらってきたものである。 遺伝子の多様性という側面からいえば、 そんなDNAの違うものを日本列島で繁殖させていいのかという疑問だってある。
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「テンとみられる小動物」は、まるで凶悪犯罪者である。 コンビニエンスストアの防犯カメラに映し出された、 「30代とみられる中肉中背の男性」と相違ない。
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テンは犯罪などおかさない。 食物連鎖の理に従って、生きているだけである。
間違っているのは、愚かであるのは、 260ヶ所の侵入ヶ所を数え上げ、何時何分カメラに映った、などと調べ上げる人間の方だ。
憤懣やるかたない思いでいるのだが、環境省がこんな有様ならば、 専門家だって「テンはトキを襲います。それは普通のことです」とは 言えなくなってしまうのに違いない。
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民主党の金と政治の問題よりも何よりも、 違和感と怒りのフラグを高く上げたい出来事である。
何の畏れもなく、厳しさも覚悟もなく、予定調和され、許容できないことは起こらない。
そんな偽物の自然観が広く社会へ浸透していくことに、我慢がならぬ。 自然の世界というのは、ディズニーランドではないのだ。
まだまだ悪態の限りを尽くしたいが、我慢する。
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