ラジオで、森繁久彌氏の「知床旅情」。 昨年逝去されたので、追悼の意を込めてかこのところ頻繁に耳にする。
何度聴いても、頭がぐらんぐらんするようなテンポや節回しである。
失礼ながら、のど自慢で鐘一つ鳴らされる、風変わりなテンポの人のそれと紙一重、いやほとんど同じである。
けれども、私は森繁久彌さんの歌うこの歌が大好きだ。
俺が作った歌を俺がどんな風に歌おうがいいではないか、という伸び伸びした気持ちは、ボサノバの父と呼ばれたアントニオ・カルロス・ジョビン−彼の歌い方も、また相当にユニークである−に共通する。
お二方とも、歌をうたう人間というのは素晴らしい、楽しい生き物だ、 という気分にさせてくれる。
彼のように、自分の素朴で素直な気持ちを歌にして、 自由に口ずさむことができたなら、それは幸せだろうなあと思う。
2009年01月21日(水) 群集への高度順化 2007年01月21日(日) 11人の中の私 2005年01月21日(金) 英語の時間
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