2009年11月23日(月) |
中年らしいエレガントなプロセス |
息子が家族に加わって、だいたい1年半ほどになる。
親というのは、子どもの成長を保障し、促すのが努めである。
その「促し」において、様々な手法が用いられるのであるが、 Aを育てる中で培ってきたあの手この手のいくつかが、 息子によって「無効」の烙印を押され始めている。
言葉で説得してもだめである。 怖い顔をしたり注意喚起の脅し文句を言うぐらいではびくともしない。 撤去しても撤去しても、危険物は発掘、開発される。
「通用しない手段」は、今後いっそう増えそうな見通しなのである。
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男の子育てというのは、かくも悪戦苦闘するものであったのか。 あるいは、男女に関わらず別の人格には別の手法が必要ということか。
そうは言っても、若い母親ならばともかく、中年にさしかかった女が、 いたずら坊主を−疲弊しながら−いちいち追い掛け回す様は、けっこう見苦しいのである。
障子の桟を折り、テーブルの縁に椅子を乗せ、腰掛けて喜ぶ息子へ、 禁止行為の合意に至るための−中年らしいエレガントな−プロセスを、 自分のプライドにかけて見出さねばならない。
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