浅間日記

2008年01月30日(水) 連邦と政府

眠れぬ夜の睡眠薬のようにして、床の中で読んだ「アメリカ50州を読む地図」。

連日報道される予備選挙を意識したわけではないけれど、色々な事情がわかると面白い。
恥ずかしながら、カリフォルニアとアラスカとハワイ、ワシントンぐらいしかその正確な位置を知らなかったことも、明らかになった。



筆者によると、米国というのはどうにも形容することができないのらしい。
人口や産業、資源、歴史、民族分布など、できるだけ客観的なデータの集積から各州の特色を紹介しようと努めている。



ほんの200年前まではメキシコだったりフランスだったりする州もある。
購入して手に入れた土地があるというのも、国家の成り立ちとして特別な感じがする。

当たり前のことだが、アメリカの政府というのは州政府と連邦政府の二つがあって、
州政府の視点と連邦政府はかなり違う、ということも具体的によくわかった。



よくわからないけれど、この本から浮かんでくる印象としては、
連邦政府というのは、国土を治めるという意識が希薄である。
そういう気がする。

州政府が、市民がその地に生きるために必要な機能を果たすのだとすれば、
連邦政府は、連邦政府が機能するために合衆国の適切な土地を-ともすると国民を-利用する、という感じがする。

そうだから、連邦政府からしてみれば、例えば身内のアリゾナ州を管理するために向けられる眼差しとさほど変わらない眼差しを、赤の他人である日本に無遠慮に向けるのも−それが良いか悪いかは別として−いくらか納得できる。

そして残された疑問は、
では連邦政府は何のために機能しているんだろうということだ。

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