山の中。
猿は警戒して鳴き、カモシカは目と鼻の先まで近寄っても微動だにしない。
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山林所有は複雑である。 境界はたいがい不明確で、地籍図は100年以上昔に引いた線をベースにしている。 所有者がわからない場合さえある。
地主の話によると、ここは隣の集落へ貸している山で、 江戸時代に交わした小作契約は現在も継続している。 年間いくらと決まった小作料が、集落へ入っているのらしい。
地主の説明に頷きながら、小作料だってさ!と心の中で思う。 白土三平の世界である。
2006年05月22日(月) 全天候型人生を迎える日 2005年05月22日(日) 金網デスマッチ 2004年05月22日(土) 個人主義
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