休日の日は、兼業農家の農作業ラッシュなのである。
このあたりもやはり、食害、獣害とよばれる農作物被害が著しい。 シカやサル、イノシシ、ハクビシン、の類である。 山の家では畑はもちろん家の周囲にまで現れる。そういう形跡がある。 どうも奴さん達は、自分の庭ぐらいに考えているようだ。
そんな昔話みたいなことをのんびり言っていられるのは隠居がやる農業の世界で、 家計に直結する生産農家の方々にとっては、これはもう闘いなのである。 だから、たいていの畑の周囲には、沖縄の「象の檻」のごとく鉄柵がぐるりと張り巡らされて、さらに微弱電流まで流してある。群馬県の吾妻町などでは、ついに集落全体を鉄柵で囲ってしまったとこの間何かで読んだ。さらに、夜には脅かしの空砲が30分おきぐらいに空に響き渡る。
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獣害の原因は山に食べ物が無くなったから獣が里へ下りてくるのだ、という説が主流だけれど、もはやそれだけじゃない気もする。
柔らかな植林苗や野菜苗の味を知ってしまった獣達は、山の樹皮や木の実などが豊富にあったとしても、もはや食べなくなっているのではないだろうか。
2004年05月22日(土) 個人主義
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