春の野鳥のさえずりは、表情豊かで、生命力にあふれている。 早朝の山は、賑やかしい。
ウグイスの澄んだ声に感心して、思わず、 上手だねえと口に出す。 本当にあなたはきれいな声でさえずるね、と褒め称える。
シジュウカラのツーツーピーと鳴くのが聴こえ、 後ろの茂みのなかからまたツーツーピーと返ってくる。
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鳥達は、繁殖のため、テリトリーを確保するため、群れを確認するため、 そのサインとして鳴いている。
音色やリズムは、はっきりした意味を持ち、 他者と呼応するコミュニケーション手段なのである。
それぞれがそれぞれの事情で、自分のパートを鳴いている。 田に水が入る頃には、カエルだって参加するだろう。
その、存在をかけたリズムとメロディが重なり合い、 生物が−多様性の中に−共存する、フィルハーモニーになる。
2006年04月21日(金) 2005年04月21日(木) 魔法の鏡日記 2004年04月21日(水) 修繕・トマト・夜道
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