浅間日記

2007年02月10日(土) 収束しない話による終息しない法螺

湯船でAと温まっていた時のこと。

もし自分が妹を迎えるようなことがあったら、
お母さんは「女性を産む機械」を使うのか?とAが聞いてきた。

幸いな勘違いである。そして同時に、
私に第一級の法螺話をせよと言う暗示であろう。
もちろん、受けて立つことにした。

女性を産む機械は霞ヶ関、男性を産む機械は虎ノ門と言うところにある。
お役所が管理する大きなビルの地下にあって、貸し出し制である。
借りるときには、書類に名前と住所と、いつ頃産みたいかを書いて、
ヤナギサワという管理人に許可をもらう必要がある。

女性を産む機械は赤い色、男性を産む機械は緑色をしている。
とても大きいので運ぶのが大変だけど、機械の中は柔らかくて、
赤ちゃんが過ごしやすいようになっている。
出てくる時は滑り台みたいにつるんと出てくる。
でも、その時にたいそう大きな音がするから、専用の部屋でしか使えない。

女性を産む機械も男性を産む機械も、200年前にヨーロッパで発明された。
使い方が結構難しいし、灯油とガスと電気をものすごく消費する。
だから最近は自分で産む人が増えてきて、今はあまり使われていない。

こういうのは一旦始まると、どうにも止まらないんである。
Aはいちいち感心して、真剣に話を聴く時の表情になっている。

それからどうするかな、と頭を巡らせていると、
「喋ったりするしね」などとAがトスをあげるから、
「そうそう、マモナクウマレマス 2800グラムデス、とかね」と、
思わず返す。

2006年02月10日(金) 低反発人間の希望
2005年02月10日(木) out of order
2004年02月10日(火) プライベートライアン登山隊


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