浅間日記

2004年02月10日(火) プライベートライアン登山隊

テレビをつけたら、
関西学院大学のワンゲル部14人が、
遭難救出後の記者会見をやっていた。
車椅子に座り、何人かは手や足に包帯を巻いていた。
サブリーダーの男の子は、顔に凍傷をこしらえていた。


今回の救出劇からは、マスコミによる茶番臭さがぷんぷんする。
ヘリが飛ばないことなどは荒天の山岳でよくあることで、
大げさに書き立てるほどのことではない。
プライベートライアンばりの救出茶番は、
14人という数の多さの為だと思う。


Hはクライマーなので、遭難の話題は身近だ。
救出活動や死亡した後の遺族のケアの話をよく聞かされるので
そこに悲惨さがあることはよくわかる。
私も家族として心配することもある。
でもそれに、他人の心配が介入する必要はないのだ思う。
自分で行くと決めて、冬山に入っているのだから。
例え死んでしまったって、センチメンタリズムは無用だ。


当事者の学生達は、喜ばしいことに、
凍傷という犠牲を負ったもののピンピンしているようにみえる。
今回のことは、これから山を続ける上でよい経験になっただろう。
色々な報道に一番戸惑っているのは彼等かもしれない。
大学が、今後活動中止など無粋な処置をしないことを願う。



Hは明日下山予定。
学生2人が事故で亡くなったあの場所へ行っている。
彼らがそうさせたのか、この雪でヒーヒー言っていることだろう。


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