二週続けて週末を拘束されて、クライミングに行けないHは、 怨恨の塊みたいになっている。
もう遠征まであとちょっとなんだから、と、めずらしく心中を暴露。 調子を整えておかないと、向こうへいったら条件が悪くなるだけなんだ、とも。
焦っている、と、遅まきながら気づく。
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Hがインドへ行く用事というのは、頂上に立つこと、 つまり、成功か失敗のどちらかで終わる用事だということを、 もう本当に、すっかり忘れていた。
考えてみれば、4度目の挑戦だから、3浪生の受験日前みたいなものだ。 しかも、色々な面で、今までよりも条件が悪い。
私は多分、彼らに同調すまいと、無意識に思考を遮断している。 それに、例によってあの人達は、馬鹿みたいに冷静を装う。
家族にとっては、ショーでもゲームでもない。 多分、チャレンジですらない。家族にとっては。
だから、サッカーワールドカップの応援みたいな気分で 興奮気味に寄り添うことなんか、ちょっとできないんである。
そしてこれから先も多分、出発までそうすると思う。
ただまあ、色々な雑事からはもう開放してあげよう、とは思う。
2005年06月19日(日) 高密度な労働投下 2004年06月19日(土) 草刈り多国籍軍
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