浅間日記

2006年06月02日(金) 棄権せよ その2

Hは昨日から山の学校へ。台所で一人朝刊を読む。


共謀罪の成立が強まる見通し。

2005年の出生率が5年連続で過去最低を更新し1.25となり、
日本国の人口は、1899年以来初の減少。

2005年の日本国内の自殺者は前年比0.7%増の32552人となり、
8年連続で3万人を越えた。



土俵際の出来事が続く。

継続的なウォッチングと、それに対して意見してゆく作業に、
未来と現実に真摯であればあるほど、疲弊してゆく。

しかし、こうも思う。
報道は、どんな情報をいつ公表するか周到に考えることで、
国民をオーバーフローさせたり、他の事実から目をそらせることができる。



という訳で、あの肉が市場に出ようとしているというニュースは、
私には、この土俵際の出来事のすきまをぬって、としか思えないタイミングである。

BSE危険部位が一部で見つかったことで、誰もがもう残りは処分するものと思っていたあの肉−いまだ処分されず港に保管されていた−を、
全箱を検査して問題がない場合、輸入を認めるんだそうである。

「おたくの店のパンにカビが生えている」というクレームをよこした客に、
そのカビをむしりとって残りのパンを平然と売るような行為である。

ただしこれは、アメリカとの問題ではない。
国内の、日本食肉輸出入協会の問題、日本人のモラルの問題である。



全箱検査の方法と実施記録、その結果、流通先の公表、商品への適性表示、
つまり「その肉を100%喰らわないですむ方法」が説明されていない。
どさくさに紛れて流通させてしまえというのが見え見えである。

アメリカもおかしいが、日本だってかなり狂っている。

2005年06月02日(木) 
2004年06月02日(水) 罪


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