水無月。
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長崎県佐世保市での小学校6年生の同級生殺害事件から、2年目になる。 「時を経ても苦しさが増すとは思い及ばず、戸惑っています」という、 御手洗恭二さんの手記。
「子どもを被害者にも、加害者にもしないために、有用な情報は社会に還元し、少しでも社会の疑問や不安に応えてほしいと切に願います。」ともある。
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理不尽な事件で子を失った親御さんに、もう二度と、 こんな悲しい提言を書かせてしまってはいけない。
なぜ厚生労働省の担当者は、御手洗氏による情報開示の申し入れを、 全く音沙汰がないと氏が思い直接出向くに至るまで放っておいたのか。
情報開示の可否を問題にするのではない。 それ以前の、想像力と思いやりの欠如が問題だ。
想像力と思いやりが欠如した資質でもって、他人の更生を実現するなど、 おこがましいことであるし、それは絶対に不可能と思う。
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