浅間日記

2004年06月02日(水)

佐世保の小学生による小学生の殺人事件。

整理がつかない。
そんな簡単につけてよいものではない。
ましてや、「次の陰惨な事件」によって
記憶や思考が上書きされるものでは決してない。

被害者の父親であり毎日新聞佐世保支局長である方の、
「子どもの世界のことだから
大人が考えていることとは違うかもしれないけれど、
落ち着いたら話を聞かせてほしい」というコメント。

一連の記者会見は、被害者の父親としてではなく、
報道組織幹部としての顔を貫き通した一幕のようだった。

マスコミの虚構と危険性を知り尽くした故の計算上の振る舞いか、
又は、私情を抑えることが事件の本質を知るために必要との、
血の涙を隠した選択か。

実のところは知る由もないが、
この方の、自ら傷を負いながらも
「話を聞かせてほしい」と働きかける言葉は、

同年代が引き起こし世の中を騒然とさせている事件の経過を、
息をひそめてうかがっている日本中の多くの子ども達へ、
とても意味のある大人からのメッセージとして届いていると私は思う。

上手く表現できないが、そう思う。


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